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あがり症になったきっかけ

今回から少しずつ、あがり症に関することを投稿していこうと思います。
克服するために試したことを色々と投稿しますが、まずは私があがり症になったきっかけについて。
この辺は以前ブログに書いたことと被るけど改めて言語化してみようと思う。
頑張る。

劣等感を感じていた私が評価されるようになった話

以前自己紹介で書いた通り、小学生の頃からフルートを吹いていたものの本格的に始めたのは中学の吹奏楽。
父が持っていた中古フルートは当時も状態が悪く(まあずっとクローゼットにしまわれてたんじゃあね…)
きちんと音が鳴る状態ではありませんでした。
そこで吹奏楽部に入ってフルートを担当することが決定したら新しい楽器を買ってもらえる、ということに。

フルートは部内でも人気の高い楽器なので、希望すれば担当できるというわけではないのです。
もし担当が他の楽器になってしまったら今頃何してたのだろうか。

話を戻しまして、無事担当楽器がフルートに決定。
両親からYAMAHAの新品フルートを買ってもらいます。
入門楽器とはいえ最新モデル。
父からもらった中古フルートでは出せなかった音がスムーズに出るわ、
ピカピカの楽器が嬉しいわでフルートにハマっていきます。
たまに来てくださってた外部講師に「先生みたいな仕事に就くにはどうしたら良いですか!?」と質問することも。
しかもまだ部活入りたての1年生の頃、先生とは初対面だったのに、です。笑
大人になってからその先生にお会いすることがありましたが、先生もそのことをハッキリ覚えてるくらいびっくりしたそうです。
そりゃそうだ。

どうやって上達したのかははっきり覚えていません。
この頃はたまに来てくださる外部講師のレッスンを年に数回受けるのみで、
しっかりレッスンに通っていたわけではありません。
が、「フルートを吹く」ということに強い意志があったからか、上達して周りから評価されるようになりました。

少人数編成のアンサンブルコンテストでの選抜、
ソロコンテストに出場して金賞受賞、
合奏の中では1stトップ固定、ソロがあれば私が担当(顧問の先生や外部講師からの指示でした)、
県大会止まりだった吹奏楽コンクールでは一番上の大会(東日本)まで出場し、そこでもソロが評価される、などなど。

少し脱線しますが私には姉がいます。
姉は運動も勉強もできるタイプだったのに対し、
私は運動も勉強もそこそこ。
飽きっぽくて長続きしないタイプ。
習い事をしたいと両親に言っても「どうせ続かないんだからダメ」と却下される。
ついでによく転んだり、危なっかしくてめちゃくちゃ心配かけたり。
幼いながら劣等感を感じていた私は突然フルートで評価されるようになり、
戸惑う反面、調子に乗っていました。

この頃は人前で演奏することに恐怖心はなく、むしろ進んで演奏したいと思っていました。
当時から音大に進学したいと両親にも伝えており、音楽科のある高校に進学したい!とも考えていました。
しかし芸術系の学科は学費が高い。
両親からは「音楽科高校へ行くのなら音大は行かせられない」と言われ、
高校は普通科高校に進み、そこでも吹奏楽部に入部します。

高校の吹奏楽部でも先生から評価され、ソロも吹く。
が、合奏練習で長時間拘束。
音大受験のための練習をする時間がとれない。

また、今の吹奏楽部はどんな感じかわかりませんが、
文化部でありながら体育会系の部活でした。
中学の吹奏楽部でも怒られるは怒られるけど、
「馬鹿」だの「下手くそ」だの怒鳴りながらの指導、理不尽な怒られ方をされる環境。

「音大受験のため」という理由で途中で退部するのですが、
正直「やってられるか!」と思っていました。

中学で周りからの期待、プレッシャーを自覚し始め、
高校では「やってらんない」というネガティブ感情。
純粋に楽しいという感情が徐々に侵食されていく…

あがり症のきっかけと絶望

中学で出場したソロコンテストと同じものに個人で申し込み、出場しました。
当時はまだフルートの先生に師事しておらず、退部していたこともあって完全に個人で臨みます。

いよいよ本番前日。
当日全力で臨むのみ!
…というところでまさかの発熱。
今まで体調不良状態で本番を迎えたことはなかったのに。
よりによってソロコン前日に発熱だなんて…!

当日は体調が優れない状態でしたが予定通り会場へ向かい、ステージに立ちます。
一礼して伴奏者に合図して演奏開始。
…あれ?
音が出ない。
唇の震えが止まらない。
指の震えが止まらない。
息が入らない。

それ以外の記憶はありません。
一応演奏はしきっているはずだけど、どうやってステージを降りたのか。
何も覚えていない。

ソロコンの結果は当日発表、表彰がありますが、
結果が聞けるような精神状態ではなく、
両親と即帰宅しました。
自宅に到着し、家に入ろうとした時
両親のどちらかが(覚えていない)私に声をかけます。

「今日は残念だったね」

え?
残念って?
結果も聞かずに帰ってきたのに?
というかまだ結果すら出てないのに?

もちろん悪気があって出た言葉ではなく、
落ち込みながらも何もなかったかのように振る舞う私を慰めようとしてくれてたのだけど。

でも当時の私には唯一評価されてきたフルートの演奏で期待に応えられなかった。
がっかりさせた。
自分は無価値なんだという思い込み。
その言葉を聞いた日は自室に閉じこもってずっと泣いてました。

ちなみに結果は後日郵送され自宅に届き、銅賞を受賞してたことがわかります。
今思えばそれでも入賞できたのだから、そこまで落ち込む必要はなかったのに、と思ったりもしますが。

それから数ヶ月後。
音楽の授業で発表会がありました。
楽器、曲は何でも良いから取り敢えず発表しよう、みたいなかなり緩い授業で。
そこで私は音大受験のために練習していたエチュードを演奏します。
ソロコン以来の人前での演奏でした。

ソロコンの時はコンディションが悪かったから。
そう思っていたけれど、この時もやはり指や唇が震え、思うような演奏ができない。

人前で演奏ができなくなってしまったんだ。

その時そう悟りました。

あがり症発症のきっかけは高校の時のソロコンにコンディションが悪い状態で出場したから。
きっかけはそこだったかもしれません。
ですが原因となるものが少しずつ少しずつ積み重なっていた。

劣等感を感じていた状態から急に評価される。
期待される。
プレッシャーを感じる。
期待に応えなくては。
自信過剰。
そして自信喪失。
ついには存在価値すらないのでは?という思い込み。

そこから10年以上ずっと。
ずっと自分自身と戦っているのです。


一先ずきっかけとしてはこのような感じ。
そこからどう立ち直っていったのかについてはまた改めて記事を書こうと思います。

暗い内容ではありましたがここまでお読み頂きありがとうございました!
宜しければ「スキ」などして頂けると大変励みになりますので是非に…!

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