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大変なときもあるけれど、ぼくは元気です。錦江町での1年を振り返り、まちの魅力と今後の目標を改めて言葉にしてみました。

株式会社エーゼログループの錦江町オフィスで、錦江町内に挑戦と応援の好循環をつくることを目指し、「ローカルベンチャー事業」を担当している大井健史(おおいたけふみ)です。

2023年4月に本社のある岡山県西粟倉村から鹿児島県錦江町に移住し、現地マネージャーとして着任しました。(北海道出身なのですが、日本列島を徐々に横断してついに鹿児島まで来てしまいました(笑)。)

錦江町に来てから早くも1年が経とうとしています。町役場や町内事業者、地域おこし協力隊の皆さん、町外の協力者の方々など、本当に多くの人に支えられて事業を進めることができました。本当にありがとうございます。

この一年の節目として、錦江町での仕事と暮らしを振り返りつつ、錦江町の魅力や今後の目標についても改めて言葉にできたらと思い、記事を作成しました。よろしければ、ぜりご一読いただけたら嬉しいです!


錦江町の第一印象はめっちゃ遠い場所?…でも!

私が初めて錦江町を訪れたのは一昨年(2022年)の8月のこと。
錦江町役場からお声がけいただき、エーゼログループのメンバーで訪問した時のことでした。

錦江町に抱いた第一印象は、正直なところ、めっちゃ遠くてアクセスが大変な地域だな…と。
京阪神地域からアクセスの良い西粟倉村と比べると、錦江町には高速や鉄道が通っておらず、鹿児島空港・鹿児島中央駅まで車で約2時間かかります。
一方で、錦江湾に面していて海も山も川もあり、農業が盛んで美味しいものがたくさん。暮らしの「心地良さ」を感じられる地域でもありました。

そして、初の錦江町訪問で一番印象に残ったのは、錦江町役場の職員さんでした。
錦江町のことを私たちに説明するにあたって、町長を含む8名程の方々が出席されたことにびっくり。さらに、町を本気で良くしたいというその熱量に圧倒されてしまいました。

錦江町を初訪問した時の様子。エーゼログループのメンバーと新田町長、町役場の皆さんと

また、廃校を利用したサテライトオフィスとコワーキングスペース(地域活性化センター神川)には様々な事業者や地域おこし協力隊の方が入居されており、私と同じ世代の方々が活躍している様子を見られたことも印象深かったです。

西粟倉村よりも都市部からのアクセスが大変で、高齢化率が高い(西粟倉村は約35.4%/錦江町は約46.6%(2020年))のに、とても活気がある町だなと記憶に残った初訪問でした。

その後、錦江町とのご縁が深まり、エーゼログループとして事業を実施する運びとなりました。そうなると、必然的に、現地の事業担当者が必要になります。

当時の私は、エーゼログループの西粟倉本社で、ローカルベンチャー事業に4年ほど携わっていたため、もっと主体的に事業をつくることにチャレンジしてみたいなとぼんやり思っていました。

ですから、新しい拠点での挑戦には心惹かれましたし、まだ現地担当者が決まっていなかったので、自分が手を挙げるチャンスはあるかもしれないなと。

しかし、これまでと仕事面、暮らし面で大きく環境が変わることになるため、もう一度、町を自分の目でちゃんと見てから決めようと思い、仕事とは関係なく錦江町を訪れました。

実際に1週間ほど錦江町を訪れる中で、改めて自分の目で町を見て、町の方と話をしてみると、すでにチャレンジしている人が多く、一緒に頑張りたいと思える人たちがいることがわかりました。さらに、同世代の移住者が多くいることにも勇気をもらいました。

移住して頑張り切れるかどうかを考えたとき、自分にとっては思いを共有できる「仲間がいるかどうか」が大事なことでした。特に現地担当として知らない地域に一人で飛び込むとしたらなおさらです。
一緒に頑張りたいと思える人がいることがわかったので、ここでチャレンジをしよう!と腹が決まり、「行かせてください!」と会社に伝えました。

移住後も、いい意味で町の印象は変わりません。視察に訪れた方をご案内するときも、移住者に対しても、地元事業者や役場職員に対しても、「こんなに熱量が高い人が多いなんてすごい!」とよく驚かれるくらい。

実現したいことに真っ直ぐチャレンジする人も、地域をよくするために懸命な人たちもいて、可能性を感じるからこそ自分はこの町にいるのだと、改めて思います。

1年間の事業で得られたものと、頼れる町の仲間たち

この1年で進めてきた取り組みは多岐に亘りますが、最も印象深いのはローカルベンチャースクール(LVS)です。LVSは、主に地域外から移住して事業の立ち上げにチャレンジする方を支援するプログラムで、今年、錦江町で初開催しました。

良かったポイントは、町外の方はもちろんのこと、町内の皆さんにもLVSに関わっていただけたことです。

すでに錦江町で事業に取り組まれている地域おこし協力隊及びOGの皆さんには、エントリー者として事業ブラッシュアップに、役場職員の皆さんにはメンターとして参加者のメンタリングに、それぞれご参加いただくことができました。

ローカルベンチャースクールの様子

町外からのエントリー者が少なかったりと反省する面も多くありましたが、参加者の皆さんの熱量や真摯な姿勢のおかげで、真剣さと温かさにあふれる場をつくることができたように思います。
さらに、参加者とメンターが上下関係にならず、フラットにコミュニケーションを取る場をつくれたという実感が、今後さらに頑張ろうと思う原動力になっています。

※錦江町ローカルベンチャースクール初開催の様子は、こちらこちらの記事もぜひご覧ください!

一方、町内事業者の皆さん向けの講演会やセミナーもいくつか開催しましたが、どのような機会やきっかけがあれば事業者の皆さんの成長につながるのか、町にとって良いことにつながるのかを、まだまだ掴み切れていないと感じています。町内事業者の皆さんとコミュニケーションを図り、どんな未来をつくれたらいいか話すことをこれからもっと大事にしていきたいと思います。

ちなみに…この1年頑張ってこれた大きな理由の一つが、町役場でローカルベンチャー事業を担当されている産業振興課の池之上和隆さん(課長)・小川純一さん(係長)の存在です。
町でのつながりや知見の少ない中、様々な場面で助けていただきました。

左が小川さん、右が池之上さん

池之上さんはとても頼れる仕事人で、やった方がいいことはやるといった判断力やバランス感覚、本質を掴む力など、勉強させていただくことが多い方です。
小川さんは、日々発生する様々な課題やお願いごとに対しても動じることなく「いいですよ」と言ってくださいます。飄々とされていて、壁があっても難なく乗り越える力をお持ちの方です。
お二人とは発注者と受注者という関係ではあるのですが、日々アドバイスやサポートをいただきながら、「三人四脚」の感覚で進んできました。改めてここまで、本当にありがとうございます!

土地と、仲間とつながるチャンスの多いまち

ここまでは私が携わってきた仕事についてお話してきましたが、暮らしについてもご紹介できたらと思います!

錦江町に移住をしてから、こんな田舎までよく来たねとお声がけいただくことがあるのですが、実は人口1,400名の西粟倉村から人口7,400名でスーパーやコンビニ、ファミレスもある錦江町への移住だったので、むしろ都会に来たような気分でした(笑)。

初めて錦江町を訪れた時にも立ち寄った「地域活性化センター神川」のシェアオフィスに入居し、入居仲間の同世代メンバーとはごはんや遊びに行く間柄になりました。
町内にゲストハウスやカフェ・バーをしている「よろっで」も大きな存在です。人が集う交流拠点として、宿泊者の方だけでなく地元の方も移住者の方も集まることが多い場所で、様々な方と知り合うことができます。
町の方と繋がりやすく、仲間を作りやすい環境があったおかげで、スムーズに町に馴染むことができました。親しい友人も増えてきて、公私ともに充実しているなーと感じます。

地域活性化センター神川には様々な事業者さんや地域おこし協力隊の方々が入居されていて、同世代の方と交流しやすい場所です
地域住民や宿泊者の交流の場となっている「よろっで」

また、町の暮らしで印象的だったのが、土地の特色を活かしたお祭りが多いということ。
夕日のきれいな海岸で行われるレゲエ祭りや、雄大な天然の川床を活かしたやまんなか音楽祭、冬の風物詩でもある大根やぐらのライトアップイベントなど、風景を活かした素敵なお祭りが行われています。

レゲエ祭りには町外からも多くの方が集まります!
冬になると町の特産品である干し大根用のやぐらが組まれ、壮観でした

仲間が増えたいま、これから挑戦したいことは

最後にひとつご報告があり、なんとこの3月からエーゼログループ錦江町オフィスの仲間が増えました!!
錦江町から車で40分ほどの場所にある東串良町(ひがしくしらちょう)出身の「坪山双葉(つぼやまふたば)」さんです。頼もしい、地元・鹿児島県出身のメンバーが加わりました!

ローカルベンチャースクールでの経験を通じて、“錦江町のチャレンジを応援できるコミュニティをつくりたい!”という目標を再確認しましたし、来年度は町内外で関わっていただける方を増やし、挑戦と応援の連鎖を生み出していきたいです。
そのために、より一層町内事業者の皆さんとの関わりを増やし、一緒にどのようなことを仕掛けられるかを考えていけたらと思います。(何卒よろしくお願いします…!)

将来的には、事業に挑戦したいけど困りごとや課題を抱えている方に、「エーゼログループに相談したら何かにつながるかも」と思っていただいたり、「何かあったときにちょっと行ってみようかな」と思える存在になれたら嬉しいです。

これからも錦江町とエーゼログループ錦江町オフィスと、大井と坪山をどうぞよろしくお願いいたします!

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