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転載■映画レビュー野坂昭如原作「エロ事師たち」要・自己完結シード(種)

本稿は作成中のエセー集から抜き出したコマーシャルであります。どんな内容のエセー集なのか~チョイとだけお楽しみいただければ幸甚に存じます。

尚、当月中に完成させる予定でしたが、恥ずかしいことにお約束を守れませんことご報告申し上げます。数日ズレますこと重ねてお詫び申し上げます。
わたしにとってはこういうのが恥なのだわw

                                                               ※

映画レビュー エロ事師たち・人類学入門 1966年
タイトル エロ事師たち・人類学入門
制作年  1966年
制作国  日本
原 作  野 坂 昭 如
監 督  今村正平
俺流評価 ★★★★☆

書いている小説の時代考証上のエヴィデンスを探していると本作にぶち当たった。
1966年というと私がまだ4歳程度である。
映画も白黒だった。
原作の小説はむかーし読んだ記憶がある。
吉行淳之介の作品、対談や随筆の中でも時折紹介されることがあったことから、手に取ったと記憶しているのだが、この原作を小説として仕上げたのは野坂昭如であり、野坂の小説デビュー作だったようだ。
吉行淳之介と三島由紀夫はこの「エロ事師」を随分と称賛した目にすることが出来る。
手元に原作の小説も無いことから、何がそれほど良かったのかは特定することは出来ない。

中略

この映画の特徴的なことは、登場人物たちの概ねが、良識や常識という価値観からズレたところで生活していることが上げられるのだろうが、そのくせ可笑しなところでデモクラートが幅を効かせるのである。考えるに、この辺りは原作を手掛けた野坂昭如の社会風刺姿勢を顕したものなのだろうが、同時に、現実と社会とデモクラートの乖離した状況を面白がったようにも思える。
「馬鹿馬鹿しいものである」と。

中略


ネタバレになるので話の筋は書かぬが、どうだろう。
本を読むことが煩わしくない御仁であれば、一度、原作を読んでみてから映画を観ても楽しめるだろう。むしろ、お若い世代の皆さんに見てもらいたい映画だ。
価値観の多様性に気付くことも出来そうではある。

むかし、吉行淳之介の小説の中でも、同じようなプロット割を施した作品を読むことが出来た。あの辺の作品は、多分、野坂昭如に触発されてのオマージュの色合いも無くはなさそうだと、鑑賞後、チョイとニンマリできたことは良い時間となった。

中略


BLやらGLやらも良いのだが、例えば、褥(しとね)やら、交ぐあいやらという表現は、やはり男と女の情交表現に落ち着きをみると思えるのは、私が古いのであろうか(笑)
"あの時代"に至る風俗背景をみたとき、 白白というものであり、黒黒というものでありが存在したようだが、さて、今風に書くと怒られそうなのでこの辺りで留め置くか。

~了~

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