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日本、NASAの月面着陸に参加する初の「非アメリカ人」としてJAXAの宇宙飛行士を望む(spacenews翻訳12/29-4)

割と現実的な目標

12月28日、東京で行われた宇宙関係者との会合で発言する岸田文雄首相(中央)

岸田文雄首相(中央)は、12月28日に東京で行われた宇宙関係者との会談で、日本人宇宙飛行士を月に送ることを目標に掲げました。

10月に就任し、内閣を組閣した岸田文雄首相は、12月28日に開催された宇宙開発戦略本部の会合で、「月での有人活動を行うアルテミス計画を推進し、2020年代後半には日本人宇宙飛行士の月面着陸の実現を目指す」と述べました。

アメリカはボーイング社を軸とした編成で、新型のロケットエンジンとモジュール型の再使用ロケットを開発し、月、火星、木星、土星、その先の宇宙空間へ有人飛行するという長期の宇宙開発計画を立ててます。このスクラムの中に伊藤忠や三井商事など日本の企業も多く投資しています。

元外交官の岸田文雄首相(自民党総裁)は、この目標は、閣議決定に向けて提出する宇宙政策ロードマップ改訂の一部であると述べました。日本の新年度は4月1日に始まります。

このロードマップ改訂版では、日本の民間企業と協力して、乗員付きの月面ローバーやその他の「月での人類の活動に不可欠なシステム」を開発することが謳われています。

「さらに、ロードマップ改訂版では、"2020年代後半までに日本人(宇宙飛行士)を月に着陸させ、アメリカ人以外で初めて月に着陸するという目標を実現することを計画している "と述べています。

アルテミス協定にサインした国には同様のチャンスがある

アメリカの北の隣国であるカナダは、アルテミスのパートナーの中で唯一、NASAが計画している月探査ミッションに自国の宇宙飛行士の席を確保しています。
昨年12月、NASAとカナダ宇宙庁は、2024年に予定されているアルテミス2(オリオン宇宙船で月を周回してから地球に帰還するミッション)に、カナダ人宇宙飛行士が3人の米国人宇宙飛行士と一緒に参加する権利を得る契約を締結しました。
また、カナダは将来的に予定されている月面ゲートウェイへの不特定多数のミッションにも参加する権利があります。

NASAは、2025年に予定されている2人乗りの「アルテミス3」で、1972年以来、初めて宇宙飛行士を月に着陸させる計画です。2人とも米国の宇宙飛行士に割り当てられています。その後はどうなるのか、まだ分からない部分が多いです。

分からない部分が多いとされていますが、この計画の基軸は月面に基地を建設し、そこからまずは火星を目指すことにあります。
マスコミ的には「日本人宇宙飛行士」「米国以外で初」のようなドメスティックな、狭い範囲のワードは食いつきがよさそうですが、この段階で求められているのはアルテミス協定に参加している各国家(現状14か国)から広く参加する宇宙飛行士を集めることでしょう。
一方で、ロシアと中国は月面での資源開発関わる協定を結んでいますが、この2国はアルテミス協定にサインしていません。

一方、日本では新しい宇宙飛行士の募集を開始し、12月20日から3月4日まで募集を行っています。
宇宙航空研究開発機構は、現在7名の現役宇宙飛行士(平均年齢52歳)を擁しており、2023年2月に新宇宙飛行士を選抜する予定です。

#JAXA
#宇宙飛行士
#オリオン宇宙船


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