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私を作ってきた子供時代のマンガたち

子供のころ好きだったアニメやまんがは野球ものだった。再放送されていたドカベン、キャプテンは特に大好きだった。キャプテンは年の離れたいとこが全巻持っていたのがうらやましくて、中学生ごろから1巻ずつ愛蔵版を集め始めた。ドカベン、大甲子園も全巻読んだ。たまに飲み屋で一緒になるおっちゃんと、そりゃ通天閣打法やないかい!などと盛り上がった。印象的なシーンはたくさんあるな。。

キャプテンは、根性練習が過ぎるところは横に置いておき、4人の個性的なキャプテンやチーム内でのもめごと、まとまり方、対戦相手との試合の考え方など本当によく描かれているなと思った。カリスマキャプテンの後はこうなりがちとか、上に立つと能力が発揮されないが参謀なら超優秀とか。特に息子にしっかり勉強させたい母と野球もしっかりやりたい息子、巻き込まれるチームと学校のシーンはこの作品が書かれた年代を考えるとすごく先見の明があったなと驚かされる。

そのほかには私のバイブルであり理系への興味の礎となったのがドラえもんだ。学校の社会や理科で出てくることはすでにドラえもんで読んだ、ということがとてもとても多かった。ドラえもんで大枠を知っていて学校の授業で解像度が上がる感じか。少し前に放送されていたのを久々に見ましたが、第二宇宙速度達成とか、それは僕たちが自由落下しているからなんだ、とか言ってて、いまにも受け継がれているんだな、と、ちょっと嬉しくなった。

さらには関西出身なので(全国放送されていたのでしょうか?)じゃりン子チエ。この漫画が好きだった父親が買い集めていたのを読み、テレビは録画して何度も見た。チエちゃんは私のあこがれの女の子であり、花井先生は自分の中でとても信頼できる大人だった。チエちゃんの周りにはどうしようもない大人が多いけど、不器用にしか生きられない大人たちなんだなというのが子供ながらに分かった。一番「お上品」なマサルのかあさんを除き、みんな子供にたいして、「あれになれ、これになれ、将来を考えろ」といわない。それがとても新鮮だったしうらやましかった。

李白研究の大家でもある花井先生が大きな賞を取り母校(おそらく京都大学)で行う講演にチエちゃんたちも同行する。「大きい学校やから大学いうんやな」とチエちゃんが言って、笑顔でそやそやと受ける花井先生のシーンはとても好きな一コマだ。

通っていたピアノ教室では待ち時間に子供たちが退屈しないようにといろいろな漫画を置いていたのだが、小学生に人気の作品が並ぶラインナップの中で異彩を放っていたのがBANANA FISHだったよ。当然それに手が伸び、読みふけっていたわけですが最終巻だけまだ読んでないんですよ・・・。

少女漫画やアニメは本当になじみがなくて、セーラームーンの存在すら知らなかった。全く読んでなかったわけではなくて「有閑倶楽部」というのは面白かったから、単行本を探してさかのぼって最初の方から読んだ。一条ゆかり先生の絵がとても美しかった。ほかには「ちびまる子ちゃん」。独特のシニカルな視線を持ち合わせながらも根っこがやさしいまるちゃん、優しいおねえちゃんの苦労など見どころはいっぱいあった。

気に入った作品は何度も何度も読み返していたから、今でもぱっと何かのコマが浮かぶことがある。イガラシ兄弟が試行錯誤しているシーン、山田と岩鬼、殿馬のえらい長いバット、同窓会に乱入したテツが場をめちゃくちゃにする様子を花井先生はにこにこしながらとめもせず、最終的に、ミツルのおっちゃん、テツと腕を組んでラインダンスのように踊ってたシーン。

ところで、当時観ていたテレビは時代劇、サスペンス、スポーツ中継、ニュース、懐かしの歌みたいなやつ、という感じ。当時読んでいた本、興味があったこと・・。私生活はよかったけど、学校はつらかった。この話はまた後日に回します。

数は多くないけど、何度も読み込んだ漫画たちもまた、自分を作ってきたなあと思う。今でもちょこちょこと気になった作品はアマプラとかで見てたりします。みなさんはいかがでしょう?いま私は「あたしンち」がすきです。


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