今年の夏頃に猿の惑星シリーズの最新作である『猿の惑星/キングダム』が映画化されることを知り、とてもワクワクしている。
猿の惑星は、1968年からシリーズが始まり、人が高度な知能を持つ猿に支配された未知の惑星がある設定と、猿が人間の言葉を理解して人とコミュニケーションを行えることが出来るという最先端な進化を遂げ、人と猿が戦争を起こすこととなるシーザー三部作もまた名作であります。
映像美はもちろんのこと、科学技術の進歩がもたらしたものは、人と猿という異なる種族同士の対立をめぐる問題であったり、戦争から猿によって絶滅の危機へと陥ってしまう人たちの姿などは、フィクションではあるものの、どの作品に関してもその時代風潮を捉えて、この先の人類の未来はどのようなかたちへとかたち作られるのかといった問題など、全シリーズを通して考えさせられるものがあったりします。

最新作である『猿の惑星/キングダム』という作品は、人間と猿、地球の支配者の劇的な交代劇が起こってから何年も後の世界を描いた作品であり、初代の『猿の惑星』からシーザー三部作に通じる物語となっています。
ゲノム編集によって生まれたシーザーから、高度な知能と言語能力を得ていく猿たちは人間のようにコミュニティを築き上げていく。
物語の概要としては、猿のコミュニティには、穏やかに発展し続けるグループや自分たちの信仰を築くグループ、権力によって力のない者たちを奴隷化するといった過激なグループなどへと分かれていき、そうした構造は、人の社会構図のようでもあり、猿たちは人を支配する世界へと変えて本作からはディストピアが描かれた新しい猿の惑星とも見て取れるのではないかと感じました。
猿と人の立場は逆転して、人は野生動物のような存在へとなってしまい、そこからどのように猿と人類の姿を描き出すのかは非常に楽しみであったりします。
これを機会に猿の惑星シリーズをもう一度、見返して劇場に足を運びたいなと思いました。