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フォートナイトのターボ建築弱体化騒動についての考察

こんにちは、Azur0(あずろ)です。

今回はTwitterでもトレンド入りし、大きな話題となったターボ建築弱体化騒動について考察していきます。

拙い文章、一貫性の無い表現で大変恐縮ではございますがよろしくお願いいたします。

ターボ建築の弱体化

2019年8月27日に実施されたパッチノート V10.20において、ターボ建築について以下のような修正が加えられました。

・ターボ建築中に次の建築が設置されるまでの時間を0.005秒から0.15秒に増やしました。
  この調整はプレイヤーとのPING値の差を改善するためです。
  ターボ建築の最初の建築を設置する場合の待機時間は変わりません。

この調整が加えられたことで以下のような問題が発生しました。

縦積み(壁を2枚、床を1枚、階段を1枚その場に設置して素早く上を取る技術。基本的な建築技術の一つ)が不可能になった。

②身を守るため、プレイヤー自身を素早く囲むような建築をしたり、壁や床を連続して建築し高所から素早く降りるなどの建築が不可能になった。

③体感できるほどターボ建築の遅延が大きくなり、今までのようなスムーズな建築ができなくなった。

このパッチ適用後、コミュニティでは大反発が起こりました。

日本のTwitterトレンドには、「ターボ建築」、フォートナイト運営元の「Epic」そして「フォートナイト」の3つのワードが同時に入り、「ターボ建築」については世界のTwitterトレンドにも入りました。

全世界的には #RevertTurboBuilding (ターボ建築を返せ)のハッシュタグが大きな注目を集めました。

Epic Gamesのコメント

翌日の2019年8月28日、Epic Gamesはターボ建築に関するコメントを発表しました。

ターボ建築の変更

この記事で、ターボ建築の調整の意図を以下の問題を解決するためとしています。

・高速なターボ建築は不公平な形で、低ピングのプレイヤーを加勢。
  壁の張り替え (他プレイヤーが建てる前にその壁ピースを設置)
  建築籠り (ダメージを受けている壁を継続して再建築)
・建築籠りは不公平に、防御に入るプレイヤーを加勢。
  例: マウスボタンのホールド vs. チームで箱(建築物)の攻撃
・建築物の設置精度
  誤って複数のピースを、「一度に」簡単に設置できます
・誤建築
  意図していないピースが設置されやすくなっています。
  もう少し、建築を正確なものにしたいと考えます。

また、変化を加えたくないものとして、

・応答性の高い建築の感触
・垂直建築を実行する能力
  1タイル内での積み上げによる、高速で高い位置の獲得
・「落下建築」の能力
  落下中にサポートする壁ピース

としています。この3点は上記で示したターボ建築弱体化によって生じた問題と一致しています。

以上のことを簡単にまとめると、ターボ建築を弱体化させたのは、

①建築籠りや張り替えにおいて回線(Ping)による差を少なくするため(低Pingプレイヤーの圧倒的優位を解消するため)。

②建築籠りの防御側有利の解消

③誤建築の防止

のためとなります。

私はシーズン8以降ほぼPCでプレイしていますが、通常マッチにおいても、建築籠りからの張り替え勝負、といったパターンが非常に多いです。

張り替え勝負になると回線の差で勝負が決まりやすく、また、防御側の建築を突破できずに戦闘が長引いてしまいます。

そういった現状を改善するべく、このような調整が入りましたが、思わぬ弊害が出てしまったことになります。

再調整

その翌日(2019年8月29日)、調整が入りました。

ターボ建築遅延についてのアップデート

・後続のピースを配置するターボ建築のタイミングは、0.15秒から0.05秒に戻りました。
・建築が破壊された後、別のピースが同じ場所に配置できるようになるまでにかかる時間は、0.15秒になりました。
  Pingに依存しないよう、ピースが破壊され所と同じ位置に、2人のプレイヤーが同時にピースを配置しようとすると、ランダムロールがどちらのプレイヤーのピース配置かを決定します。

この調整によって弱体化によって引き起こされた問題は解決し、問題は収束に向かいました。

考察

今回のターボ建築の弱体化は、Epicがその目的を具体的に示しています。しかしコミュニティでは、上級者との実力差を少なくし、初心者や新規層を取り入れるために建築に対する大幅な弱体化を加えたのではないか、と噂されています。実際、再調整が行われた現在(2019年9月3日)では、弱体化以前に比べ爆発物やミニガン、SMGの攻撃が通りやすくなっています。

以前ロボットが強すぎると問題になった際、

フォートナイトの目標はすべてのスキルレベルのプレイヤーを集めて、誰でも勝つことができる、楽しい経験にすることです。例えば、誰もが初めての撃破やVictory Royale の瞬間や、その満足感を味わうチャンスなど…。私たちは、その機会をまだ得たことがないプレイヤーがいることを知っています。

コメントを発表しています。

今回の弱体化もこの考えに基づいて行われたと考えると納得がいきます。

競技シーンとの差

先日、フォートナイトワールドカップ2019が終了しましたが、新しくオンラインのキャッシュカップやFortnite Champion Seriesが行われています。

競技シーンが益々発展していくことが予想されますが、いかに競技性を維持しつつ、初心者も楽しめるようなものにするかが今後の課題であると考えます。

競技性が高すぎる場合、初心者は入りにくくなってしまい、逆に誰でも簡単に勝ててしまうようなゲームバランスになれば競技性が損なわれます。

フォートナイトの競技ルールと通常ルールで異なるのはサイフォン(敵を撃破した際に体力を50回復し、一定量の資材を得ることができる)や最終場面での安全地帯のランダム移動、ロボットの出現率の低下、資材の収集効率向上&保持できる資材の上限が500まで、などの点です。

ルールの違いはさほど多くもなく、競技的にプレイしていなくても、フォートナイトをプレイしたことがあれば簡単に理解できると思います。

ここでCoD(Call of Duty)シリーズの競技シーンと比較していこうと思います。

CoDの競技シーンはフォートナイトよりも歴史が長く、フォートナイトでも有名なFaZe ClanはCoDからスタートしたチームです。

CoDの競技シーンはフォートナイトと大きく異なり、通常マッチでのルールとeスポーツルールが大きく異なります。

武器の制限が非常に多く、BO4シーズンにおいてはスペシャリスト(固有の能力をもつキャラクターのようなもの)にも大きな制限が加えられました。また採用されているモードについても通常マッチからルール変更されているものもあります。

それに加えてGA(Gentleman Agreement)、紳士協定と呼ばれるものが存在します。

GAとは、公式ルール(CWLルール)とは別に選手同士で独自のルール(武器やアタッチメントの制限など)を暗黙の了解的に設けることです。主にアメリカのトッププレイヤーよって決められているようです。

公式ルールではないため、必ずしも守らなくてはならないというわけではありません。

しかしながらGAを守らないと、練習試合を組んでもらえなくなったり、大会でGAの禁止武器を使うと非難されるなど、大きな存在となっています。

詳しくはEAA!!さんのこちらの記事をご覧いただければと思います。

このように競技シーンの競技性は高くなっているものの、その反面、初心者や一般プレイヤーがとっつきにくくなってしまっています。

まとめ

最近、フォートナイトは初心者にフォーカスしたアップデートが多いように感じます。シーズン10に限っても、乗っていれば簡単に敵を倒すことのできるロボットの追加や今回のターボ建築弱体化と大きな2つの変更が加えられています。

初心者や新規層を取り入れるためには非常に有効なアップデートだったと思います。しかし、競技的にはそうとは言えません。

実力に関わらず簡単に敵を倒すことができるというのは競技としては大きな問題です。

特にターボ建築弱体化については、競技プレイヤ―が長い時間をかけて積み上げてきた努力を無に帰すようなものでした。実際、ターボ建築が戻るまで競技を行わないと宣言するプロ選手も多数見受けられました。

フォートナイトは競技モードと通常モードのルールや環境が近いため、このような問題が生じていると考えられます。

必ずしも国際ルールを適用する必要がなく、年代や能力に合わせて柔軟かつ簡単にルールを変更することができるリアルスポーツ(野球やサッカーなど、運動を伴うもの)では、起こりにくい問題であり、eスポーツ特有の問題であると思います。

今後、フォートナイトがこの問題をどのように対処していくかが、eスポーツの将来に大きな影響を与えていくと思います。

今回は以上です。

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