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ポルトガル リスボンってほぼ長崎じゃね?暮らすように過ごしたい人の一人旅日記

唐突にヨーロッパ日記の続きを書くことにします。いまさらのポルトガル編です。


ポルトガルにはどうしても行きたかった。

移住にいいぞなんて耳にしたから。感性の合う幼馴染が、新婚旅行でスペインとポルトガルにいったけどポルトガルがとにかく良かったと言っていたことも、ずっと印象に残っていた。

ポルトガルは、急遽一人旅になった。しかも臨機応変旅だったので日程もドタドタ決めた。直前に取ったLCCで、到着したときはもう夜。疲労困憊の中、UberでAirbnbの宿に向かう。Uberの待機場所は、空港で指定されていることが多い。基本的にわかりにくい。見知らぬ国のAirbnbは、無人の鍵の受け渡しで詰むこともある。しかしながら、ものともせずにすんなり入国しすんなり移動し、すんなり宿に着く程度には旅慣れている自分に感動すら覚える。 

疲労回避で、安さより利便性重視で選んだ宿は完璧に綺麗だ。街中にある。下のレストランからの声がうるさいものの、下のレストランも名店の匂いがする。飲みに行こうか迷ったが、体調も悪く、疲労もピークだったため、寝た。

翌日。完全に風邪だ。声も出ない。一人旅でよかった。もともと移住シミレーションのため、住んでるように過ごしたかった。だから、観光は程々に、ゆるく街ブラで過ごすことにする。リスボンの印象は、長崎。細い石畳の坂道が連なる坂上の街。下るとキラキラした海が見える。かなり長崎だ。

キックボードレンタルのLimeを借り放題プランにして、ひたすらキックボードであてもなく街を練り歩く。練り歩いてないか、練りキックボード。街並みがカラフルでかわいい。別段行きたい店はないのだが、街を見るのがとにかく楽しい。つまりLime神。歩いてたら体力ゲージがゼロになってた。一度入れたアプリは海外どこでも使えるのも最高。 

ポルトガルはヨーロッパの街並みから少し様子が変わった。スペインと気候は似ているが、漂う空気が違うし人の顔つきも少し違う。イメージのブラジルっぽい建物もありつつ、ヨーロッパの上品さもある。見たことのない街並みは本当に楽しい。有名カフェでエッグタルトを食べた。風邪で味があまりしないのだが多分絶品だ。旅中エッグタルトをとにかく食べ比べた。比較的物価の安いポルトガル。エッグタルトは一個200〜300円程度で食べられる。トータルの旅資金から考えると誤差なのだから、食べられる限り食べるのだ。小麦粉スイーツ好きの私も、流石にもういらんとなるくらい食べた。本場は最高だな。そこやかしこにカジュアルにエッグタルト。たい焼き、あんぱん的な感じ?それより頻度多いからなんだろう。 

あまりの体調不良に、現地で風邪薬を買った。海外謎薬も飲み慣れているのでへっちゃらである。レジの薬剤師さんによく効くやつを教えてもらった。そのうち治るだろう。いくらLimeでも限界を迎えたので、部屋に帰って夕方まで休んだ。

6月のヨーロッパは、夜遅くまで明るい。問題ない。15時〜18時くらいを失っても致命傷ではないのだ。ここが最高なポイントである。疲労がピークの時間にも関わらず、振り絞って観光をする必要はないのだ。体調が悪いから自画自賛して慰めることにしよう。嗚呼旅慣れだな〜。 

夜は、徒歩で行けるミシュラン星取りレストランに行った。美食の街リスボン。美味しい店が山のようにある(らしい)。星レストランにも関わらず、カジュアルで予約無しでふらりと入れた。日本でいうと、一人ではあまりこないけど、単価5,000〜6,000円くらいのちょっといい店くらいのレストランだろうか?町の食堂以上、高級レストラン未満で入りやすい。

一人旅は気楽だが、困るのは食だ。いろいろ食べたいのに、海外サイズに挑むとすると一馬力はあまりにも心もとない。入念に吟味した。あまり飲まないワインも頼んでみた。私は、いろいろチョコチョコ食べたいタイプなので、次の皿を来るまでずっと待っていたのだが、お店の人は、私が一皿目を食べ終わるのをずっと待っていた。すれ違う私達。

日本人も絶対好きな、魚と野菜中心でダシを感じさせる味付け。繊細な料理。ポルトガル料理はもっともっと食べたかったな。写真で見たら美味しいってわかるよね、おかゆみたいになってるし染みるよありがとう。

街ブラにて、小さなフェスティバルに出くわした。ミニステージの音楽と、屋台的なご飯、お酒、踊る老若男女。そして長い夜。ここで飲んだら最高だ。ただ幸せすぎる時間を過ごした。海外で、観光地じゃなくこの空間にこれたことが幸せ。ライブ感のある一瞬の最高を味わえる。主に住んでる人だけが楽しいやつにお邪魔して、リスボンの街並みを見下ろして、時間を噛み締めた。もっともっと噛み締めてしがみたいけど、22時に帰宅して就寝。体力との戦いの中でベストゲームだった。

リスボンの滞在はほぼまる二日。二日目は、近所のカフェで仕事をした。恍惚の空気を浴びながらも仕事は進む。

絶対美味しいアイスも、宿の下にあるクラフトビールも、味がしない。でもいまやここに暮らす私にとって最高の味わい。ちなみに、このビール屋で、クレカがひたすらにエラーで困っていたら、強面店員から笑顔で「プレゼントするよ」と言ってもらった。4ユーロにウキウキしていたらApple Pencilをなくした。失ったもののほうが大きいけど、得たものもある。ナイスビール!

ナイスアイス

相変わらず街並みをLimeでぶっ飛ばし、広場や海に出る。最高の風が吹いている。電車でもう少し足を伸ばせば、ナンバーワンエッグタルトの店があるそうだけど、エッグタルトの上限値はなんとなく想像が付くし、住んでいるように過ごす方が贅沢だと思い行かなかった。また星レストランへ。天井が高くてポーションが小さくていい。良いポイントがもはやご飯ではないが、相変わらず旨味がうまかった。タコを食べた。

セールの表示が見えて、ポルトガルにしかないっぽい店で服も買った。日本に帰ってきてから、えらい派手やなと思って着てないけど、日本にはないプリントだから大事にする。海外で買う個性的な服結構好き。

非日常にもかかわらず、日常のように過ごしたから、ダラダラした日記になった。みずみずしくはないが、そこがいい。日常感が溢れている。そこそこ長旅。途中でひとりになれる時間もあってよかった。あと、一人でもヨーロッパで無トラブルで移動できて自信がついた。インフラが整ってて治安も(そこまで)悪くない国なら大丈夫だわ。もちろん気は緩めないけど、心配しすぎる必要はなかった。

声が出ないのと、ヨーロッパ英語があんまり聞き取れないことが悲しい。もっと会話したかった。声をやられてコミュニケーション力がゼロになってしまった。悲しい。

リスボンを総括すると、キラキラしていてとてもいい場所だった。しかし住むには少し違うな。私は平地が好きなのかもね。ちょっと坂すぎ。日々大変そう。街も見渡せない。旅行に行くには綺麗で美味しくてコンパクトで安くてとても良かった。ポルトって街にも行きたかった。次行こう。次行けるかな。何があるってわけでも友達がいるわけでもないから、リピするかというと悩ましいけど、また行けるなら行きたいな。次は健康状態で来て友達をつくり、リピする意味もつくろう。

ひとりで旅した思い出は濃い、一生モノだ。


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