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スペインのマヨルカ島で、地中海で泳ぐ夢を叶えちゃった話。(前編)

地中海で泳ぎたい。

地中海に浮かびたい。地中海性気候を各細胞にぶち込みながら、その浮力で浮かびたい。世界地図を思い出し、こんなとこまで来たんだとしみじみしたい。

そんな夢が叶いました。

じゃーん

チェコを出発し、マヨルカ島に降り立ち、夢を叶えました。マヨルカって知ってる?ヨーロッパのハワイなんだって。バカンス大好きヨーロピアンがこぞって行くリゾートなんて、相当いい地に違いないやん。日本人の感覚からは外れ値のヨーロピアンの3週間バカンス。それを過ごす地に選ばれがちな地。驚異的お墨付き。だけど日本人にはあまり知られていないよね。マヨルカノーイメージだよね。

無知識マヨルカだが、誘われて何も考えず行くことを決めた。我ながらヨーロッパ旅行に対してのかなりワイルドなプランニングである。その後も下調べをあまりせず、マヨルカについてしまった。

予想外の多レーン

着。空港のデカさにたじろいだ。私は宮古島に居を構えている。そのため、リゾート離島をそのテンションで考えていた。マヨルカ島は人口96万人。 沖縄本島の約3倍、日本本島の1/100倍ほどの島だという。でかいし都会だ。日本本島の1/100は東京ドーム何個分なんだろう。どちらもイメージしにくい無駄指標である。東京ドームの中を歩き回ったことがある人は少ないんだから、ディズニーランド3個分とかにすればいいのに。そしたら「めっちゃ歩くやん、しんど、でか!」ってわかりやすくないですか?それじゃん。めっちゃいいじゃん。

無駄指標について一記事書きたいくらいこれは名案だと思う。というか前段が長い。はよマヨルカの中身にいけよ。B'zのLOVE PHANTOMばりのイントロ。令和のリード文の量ちゃう。これじゃTikTokでバズれない。ちくしょう。

マヨルカ島は超都会巨大島だった。そこにレンタカーなしで挑む勇者たち。国際免許がある人はやっぱり車がおすすめ。とはいえ、旅後に振り返ると、バスも走っとるし、どこ行ってもビーチサイドがだいたい一緒やし、てかのんびりするならそんな動きまくる必要もないし、車ナシでもなんとかなったわ。重要ななんかを見逃している可能性は高いけど、なんとかなったし満足はしている。

降り立った初日にむかうのは、アルクディアという街。遠い。空港と対極にある。空港からは1時間に一本のバスで1時間だ。ホテルに辿り着いたのは0時。深夜でも陽気爽快な空気が漂っている。初スペイン。ずっと訪れたかったスペイン。これがラテンか?募る明日への期待。

朝、世界がキラキラしていた。
海も、空も、世界が。

いままで行ったリゾート地の、トロピカルポップな色とは違う。うずうずしてない。はしゃぎすぎてない大人の落ち着いた雰囲気。大人も子供も老夫婦も学生っぽい人たちも、ビーチで一日中ごろごろして、ビーチ沿いのレストランでビールやサングリアを楽しむ。またゴロゴロする。必死に観光スポットを巡ったり、お買い物に精を出したりしない。ゆったり感と幸せなムード。

あのね、宮古島に住んでる人としていうとさ。海は圧倒的に宮古島のほうがキレイなんよ。圧勝。ビーチ沿いにいる人全員に、動画もはさみながら熱烈ピッチさせていただきたいくらい海の質は宮古島に軍配。

だけどさ、ビーチ沿いに無限に広がるレストラン、お土産屋、ちょっと内陸部行けば一生ホテル。無限の佇む海外ピーポー。この大量の人々と、大量ののほほんとしたバカンス気分を受け入れるキャパという競技において、マヨルカ島大勝利だね。なるほどね。


漂うリラックス空気の中では、たくさんの人が楽しんでいるのを見るのも楽しいんだよね。空気を共有享受してる感じ。空気のシェアリングエコノミー。沖縄を始めとするリゾート地のご満悦ポイント、「プライベートビーチ」「人里離れてリラックス」「お忍び特別感」とは違うベクトルの歓楽がまた面白い。そういや、日本人はリゾート地に旅行いくけどバカンスできてないのでは…と思って調べてみたら、

バカンスまたはヴァカンス(仏: vacances)は、主としてフランス人の長期休暇の過ごし方、もしくはそれを意識した長期休暇の呼称。

バカンスってフランス人のものなのか。そりゃ日本人はバカンスできないわ。バカンスの仕方がわからない。DNAにない。日本人も休むべきなんで、日本人の長期休暇にもなにか名前付けたいですね。花鳥風月とか。

ドイツ人なども愉しむバカンス系のなにかを見ているとたのしい。たくさんの人の和やかな空気がたのしい。みんなハッピーだから治安も結構いい。人が多いとはいえ、無限のおんなじような及第点レストランが、ビーチ沿いに均等に並んでるから、人が多くても溢れて並ぶことがないのもよい。分散バカンスだ。

勝ち負けを決めたいわけじゃないけど、ヨーロピアンのバカンスをまざまざと見せつけられて、非常に興味深かった。インバウンドの話になると「日本人は、世界の富裕層の求めているものがわかっていない」「富裕層の過ごし方を知らない」的な論あるけど、たしかに日本人の旅行の仕方とそもそもスタンスが違うよね。

私が過ごしたエリアでバカンスしてる人たちは、おそらく超富裕層ってわけじゃないと思うけど、なんか余裕あるんだよね。精神に余裕があるっぽく見えたなぁ。 各所で写真撮ってガイドブックに書いてあるとこは全部巡って、一番人気の店に並んでご飯食べて、定番のお土産を山のように買って帰ったら配る的なテンプレ旅は絶対してないんだよな。これこそが真の休暇って感じだよね。隣の畑が青いせいかな。全く隣りではないけどな。はじめて視界に入れた碧落の海も青いわ。青かった。

遠い遠い場所で、青い青い海を泳いだよ。

街にいったよ編につづく。


一個前のチェコ編もみてね。


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