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十五夜に日本版ハロウィーン?

今月のカントリースケッチ 。

となり町に引っ越して初めて知った風習『お月見どろぼう』。

絵本のお話になりそうだな〜と思いながらチャリンコで必死に子供たちの後を追いかけました。


毎日新聞イラストコラム
カントリースケッチ

No.71【十五夜に日本版ハロウィーン?』

 「お月見泥棒」。この風習を知ったのは、海南市に引っ越してきてからだ。十五夜に限って、子どもはお月見のお供え物の団子を取ってよいとされ、昔は夜な夜な竹串を持って各家を回っていたらしい。「お月見突かして」の言葉と共に団子をねだる姿はハロウィーンのようだ。
 市には風習が残っていて、今は包装されたお菓子を玄関前に置くスタイルが定着している。日が近づくと、小学校ではお月見泥棒の話題で持ち切りらしく、娘たちは想像してはにやにやと頰が緩んでいた。
 待ちに待った十五夜。我が家も初めて玄関先にお菓子を出し、夕方から自転車で出陣する娘たちの後をついていくことに。所々の家の前に置かれたお菓子や缶ジュースを発見しては熱狂する。すれ違う子どもは皆、山ほどお菓子を抱えて幸せそう。足取りも軽くなる家路。夜空には見事な月がぽっかりと浮かんでいた

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