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「戦友の旅立ち」に思うこと

前職で30年来の付き合いになる戦友(59歳)が、転職を決意しました。
10月31日で退職し、11月から違う会社に旅立ちました。

その戦友は、新卒入社以来36年間も前職の会社で働きました。
60歳定年前に決断したのは本人にとって相当、重い決断だったと思います。
私も30年同じ会社で働き、彼より少し早く退職した身なので、気持ちがよく分かります。そんな彼を、心から応援したいと思っています!

私より年齢は、ひとつ上なのですが、いろんな修羅場を共にくぐり抜けて来たので、「戦友」だと思っています。

20代の頃から同じ職場で、長い時間を共に過ごしました。
ときには、ライバルのようにお互い切磋琢磨して働き、一緒に「阪神淡路大震災」を経験して人生観が変わり、「絆」を深めあった間柄です。
20代後半は「神戸・三宮」で、仕事終わってから毎日のように飲みに行っていました。私にとって前職時代、もっとも多くの時間を過ごした人です。
いまでも会えば、きっと一晩中語りあえるほど、本当にいろんなことを共に経験しました。
当時のメンバーと、よく「カラオケ」に行ったことも懐かしく思い出します・・・

40歳を過ぎてからは、各々別の部署に異動になりながらも、定期的に連絡をとりあい、たまに飲みにいくような関係を続けていました。
4年前、私が人生の底を彷徨っているときも、彼流の言葉で励ましてもらいました。

先月、久しぶりに連絡ありました。
「俺も、今月末で会社辞めることにした。来月からは、昔、お世話になった会社に転職する。59歳の冒険です。」と。
驚きましたが、嬉しくもありました。

彼は5年前、役職定年前に名古屋にある子会社へ出向を命じられました。
子会社に行くと、60歳までは役職定年前の給料を維持できるので、会社から配慮のある人事異動だったかもしれません。
しかし、出向すると子会社の方々からプレッシャーがかかります。
親会社から来た人に対する、「異常な期待」「数字への圧力」もあり、苦しんだことと思います。
特に、地元関西を離れて不慣れな土地で出向者ひとりの環境でした。
私も出向経験があり、子会社プロパー社員から陰湿な行為を経験したので、「辛かっただろうな・・・」と想像できます。
そんなこともあり、きっと60歳定年前に、思うことがいろいろとあったのだろうと思います。

「昔、お世話になった会社に転職する」というのが、彼らしいです。
詳しく会話したワケではないのですが、

「自分が若かりしころに、育ててもらった恩返しがしたい」
といった、気持ちだろうと想像しています。

「お世話になった会社=昔、自分が何年も通った営業先」です。
天下りとか、昔の上司からの紹介とかではありません。
その会社は、関西の方なら誰でも知る有名な会社なのですが、当時まったく取引なかったのに、今では関西最大の取引先となりました。
元をたどれば、すべて彼の功績です。
そんな彼の苦労を当時、近くで見てきました。
私も彼と同じように、いずれは大阪で若いときに鍛えてもらったお客様に貢献したいという気持ちがあるので、感情移入しています。

「営業は、ひと(人)」
いつも、私たちふたりの共通語でした。

「商品ではなく、自分を売る」「人の信用からしか、仕事は来ない」 
そんなことを、私たちふたりの後輩たちにも言い続けてきました。
何度もお客様に通い、お客様からの信用を積み上げてから注文いただくというやり方は、効率や生産性を求めるいま、「時代おくれ」になってしまいました・・・

↓彼の大好きな曲の一節

昔の友にはやさしくて 変わらぬ友と信じ込み
あれこれ仕事もあるくせに 自分のことは後にする

河島英五「時代おくれ」

30年以上も勤めた会社を、みずからの意思で卒業するのは、とても勇気が
いったことでしょう。
新しい職場でも、苦労することも多いと思いと思います。
でも、「ひととして」乗り越えていける人なので何も心配していません。

新しい旅立ち、応援してまーす!!
私も、負けないように頑張りたいと思います。

>Yさんへ
私も、この歳になって「緊張」したり「自信」を失くしたりする機会を多く
経験しました。だからこそ頑張れる気がしています。
今度会うときは、思い出話はほどほどにして、未来について語りあいましょう! 「夏の終わりのハーモニー♪」も、またハモりたいです。
額に汗する姿が目に浮かびますが、お互い頑張りましょう!
大阪に行くときには、また連絡しますね。

                             2023.11.2





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