記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

ネタバレ感想:宮崎駿の遺書「君たちはどう生きるか」

映画を観た帰りに書いている。ほぼ書き殴り。
率直な感想が「宮崎駿の遺書」だった。
何の前知識もなしに「宮崎駿はこれで最後と言いながら何本映画を出すんだ」と思いながら映画館に行った感想がこれ。
「あ、これ本当に最後っぽい」そう思った。

前半はゆっくりじっくりジブリアニメーションですよ〜という感じだった。アニメーションが綺麗、動きがジブリっぽい。キャラクターがジブリっぽい。
中盤からは「宮崎駿ワールド全開!」という感じで、シナリオに引き込まれる感覚はほとんどなくて「お前は何をするつもりなんだ宮崎駿」という感じだった。

終盤、いきなり宮崎駿が出てきた。
「この世界の限界が近い」「後継者を探している」宮崎駿が言っているように聞こえた。
色々と理解できていない言葉や、場面はあるけれど、そこで一気に宮崎駿を感じた。

宮崎駿は自分の子孫である主人公に向かって言う。
「この世界の後継者になってほしい」
主人公は「それは出来ない。自分の世界で生きていく」みたいな言葉を返す。
横から訳のわからない王様が来て、宮崎駿の世界を叩き壊す。
世界が崩れだす。
世界の崩壊を前に、宮崎駿は主人公に自分の世界に帰れと言う。

帰ってきた主人公は宮崎駿の世界を覚えている。
それは普通のことじゃない。普通は忘れてしまうものだ。今は覚えているかもしれないが、やがて忘れる。
そうして物語が終わる。

こんなに寂しことはあるか。
ジブリといえば宮崎駿というイメージがある。
最近の宮崎駿は監督の席を降りて息子や他の人がジブリを作っている。
しかし、それらの作品は宮崎駿監督作品ほど、世間にウケていないように感じる。
直近のレッドタートルやアーヤと魔女というような作品はこれまでのジブリとは異なる方向に進んでいるように感じる。

そんな中での宮崎駿の復帰。
広告一切なし。この内容。

「僕の作った世界の後継者はいない」
「この世界は終わる」
「君たちは君たちの世界で生きなさい」
「いずれ僕は忘れ去られる」

これは遺書だ。
そんなふうに感じてしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?