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4月11日

お茶行かへん?
見知らぬ君が言ったから
4・1・1はナンパ記念日
    (俵バクゼン)


今や干し大根みたいなバクゼンにも
そんなお年頃がありました。
あれは1980年の4月11日。
(もったいぶってますが、本当に、どうってことないお話です。いつもながらごめんなさい。お急ぎの方はスルーしてね)

大学2年になったばかりで、まだ前期の授業は始まっていなかったのでしょう。一人で、京都は宇治の平等院鳳凰堂へ行きました。
母が作って送ってくれたスカートを穿いて、ペタンコ靴で行きました。
平等院のあとは三室戸寺へ足を延ばそうと思っていたので。

あれ、地理、合ってますかね?そっから三室戸寺は近いでしょうかね?
なんか、道を聞くお婆さんみたいになってますが。
何しろ記憶が入り混じってしまってすいません。

平等院のそばのバス停で降りると桜吹雪でした。
10円玉の鳳凰堂が目の前で「わてが、あの、鳳凰堂だす!」と言っていました。京都だから「どす」かな?でもあの威容は「だす」だした。

全国的な名所だから人混みがすごくて、鳳凰堂のパンパカパーン!的な所まで結構な時間、行列に並びました。一人なので、人の流れのままに、きょろきょろと眺めながらゆっくりと歩きました。

ここで鳳凰堂の感想とかはありません。すっかり忘れてしまっています。
ひろくて晴やかで、桜吹雪で行列でした(笑)

またさっきのバス停らへんにぽっと戻ると、いかにもボンヤリしたアホ学生に見えたのでしょう、同い年くらいの男子学生が3人ほど近づいてきて
「お茶でも行かへん?」と聞いてきました。
当時、ナンパという言葉も知らなかった私は、「あっ、不良だ!」と思って
言下に「いえ、いいです」と断りました。

あっさりお別れしまして(えっ)、そっから三室戸寺へ。
木立のなかの狭い道路をえんえんと歩いた気もします。

三室戸寺は、西国三十三所第10番札所だそうで。
念仏はよく家であげていました。いや、そういう熱心な信仰者ではないんですが、妹や祖父が亡くなった時、どのくらいの期間だったか、結構長い期間、家に親戚やご近所が集まって、念仏を上げました。
毎晩だもんで、西国三十三カ所みんな暗記しちゃったわけです。
それで10番に三室戸寺、って歌詞?じゃないけど、それも親しみがあったのです。行ってみようかなって。
あ、「10番に、宇治の三室戸」って言ってた。
だから、宇治らへんで正解だったですね!私の記憶もなかなかやりますね!

下宿に帰ると(おい、お寺どうした!)、カカトの上あたりに豆がいくつかできて破れていました。痛かった。
それで、そのペタンコ靴には、カカトに当たる部分にカットバンを貼り、靴ずれ防止しました。カカトにも貼りました。

って、これでナンパ記念日はおしまい。
思いますに、私って何考えていたんだろう。何も記憶していないなぁと。
noteでたくさん記事を拝読していますと、皆さんの記憶力の良さにびっくりします。細かいことまでよく記憶しておられて。
若いころ、自分がいかにボンヤリ生きていたのか、よくわかります。
極言すれば、ものごころついたのは、母親になってからかもしれません(笑)

この4月11日はなぜかずーっと記憶にあって、毎年思い出します。
桜吹雪のバス停とともに。
あの3人さんも、もうカンレキ過ぎたのでしょうね~。
あまりにもどうってことない記憶ですみません。

ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました<(_ _)>


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