私の寝室

ベッドの対面壁には 20号のキャンバスに描いた私の坐像、8号の大きさのベニヤ板に油絵具で描いた顔だけの私、その隣に私が編んだベレー帽を被った夫 自画像を並べて居ます。
この20号の坐像は夫が 武蔵野美術学校に入学し、初めての校内美術展に出品した絵です。と言う事は未だ私を知らない夫が 私を描いた絵です。昔と言える頃に浸れる この部屋無しには私は生きられない! 再会と言うには可笑しいのですが 戦中 空襲が激しく成って来て母親が怖がり 夫の一家は新潟に帰りました。私一家は両親共
東京出身なので 何処にも行くところ無しという事でしたので そのまま でした。お互い何となく知って居たと言う事でしか無いのに再会と言うは可笑しいですが、実は私達の間には夫の妹が居ます。
その妹は新潟で病気に成り 亡くなって居ました

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