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【stand by me!】その1 ミーが苗をリリースする理由

ミーはレストラン向けマイクロリーフ、エディブルフラワーのみに特化した生産農家でした。

苗作りのきっかけは、レストランからの発注がピタリと止まった3月のコロナ禍です。それまでまったくやったことのない一般向け夏野菜の苗、エディブルフラワーの苗生産を始め、オンラインで販売を始めました。

星付きレストランで認められるようになったばかりのエディブルフラワー。これがミーのエディブルフラワーだ!とようやく言えるものができてきてすぐの出来事でした。その苗とまったく同じ培土、肥料、栽培方法で夏野菜の苗を家庭菜園向けにリリースしようと考え、すぐに実行しました。3月末。夏野菜の種まき時期にはギリギリ遅いくらいでした。

固定種に限定したのは、コロナで海外からのタネが届きにくくなっていたことがきっかけです。
タネの自給率が大変低い日本で、一般市民が(まさに)草の根のようにひとりひとりが野菜を育て、タネを採り、身近なコミュニティでタネをシェアすることで、土とタネとヒトの取り組みの原点に立ち返る力のひとつとなれたらと思いました。

「土とタネ」。それは自分自身が農の道に生きようと決めた問題意識と使命感の原点であり、無農薬、固定種の苗を育てられるようになった今、この時代において自分たちが世界に向けて出来ることのひとつではないかと考えました。

作業をすべて任された香具さんはほんと大変だったと思います、精神的にも作業的にも。彼女は全くの他業種から「自然農法の素晴らしさを広めたい」という想いで農の世界に転身した方なので、ミーのコロナの新しい取り組みの全ては香具さんの力なくしては出来ませんでした。

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問題意識と使命感だけでなく、ミーなら、このコロナというパラダイムシフト下において、「美味しい」「カワイイ」「楽しく」「ワクワクで」届けていけるんじゃないかと思いました。


タネとヒトとの営みをこれからも見守り続けること。
毎日、見守り、必要なだけ手をかけ、声をかけ、水をやり、陽の長さ、雨、太陽、暖かさ、野菜たちが喜ぶことについて考えること。

いつもそばにいて、見守ること。

そんなところから、
ミーの苗プロジェクトを
【stand by me!】
と名付けました。

コロナが収束しても、これからも年2回、ミーは家庭菜園とタネを苗をリリースし続こうと考えています。

ミーは高価格帯レストランにこだわりのマイクロリーフ、エディブルフラワーを届ける業務は変わらず、固定種、エディブルフラワーの苗をご家庭で楽しめる農家としても、皆さんと共に成長していけたらと考えております。

次の記事では、2020年秋の苗リストと、ミーの苗のこだわりについてお伝えします。

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