ミーの農福連携ストーリーその3
農福連携ストーリー最終回です。
onenessさん、という施設の山本さん、という男性のスキンヘッドで長身でガタイの良すぎる元プロボクサーの職員さんがいらっしゃるのですが、
この方が、僕が自然農法の世界に入った時の想いを、僕の代わりに、利用者さんに伝えてくださっておりました。
ありがとう、おいしくなあれ
「言葉には周波数があって、ありがとう、という言葉は水の結晶が綺麗になる。土も野菜も同じで、ありがとう、美味しくなあれ、と言葉にしながら作業すると、土の微生物に伝わるから美味しい野菜になるんだよ」
「声に出すのが恥ずかしい、人は心の中で唱えてね、ありがとう、美味しくなあれ、って。」
onenessさんたちが来る前、僕は肥料を混ぜるのが大変すぎて、ミキサーを導入しようと思ってました。
が、今のonenessさんたちは、ミーで仕事が出来ることを誇りに思い、楽しいと言い、時間が過ぎるのが速い、休憩なしで作業を続けたいです、と自分から言ってくれます。
肥料を混ぜるメンバーからは「美味しくなあれ、美味しくなあれ、」「ありがとう、ありがとう」という声が。
花柄つみ、追肥をするメンバーからも聞こえて来ます。
ある時、何気ない瞬間、心の底から感動が込み上げてきました。
単純作業の辛いルーティンワークを楽しく、誇りに感じながら、丁寧にやってくれて、「ありがとう、美味しくなあれ」と言いながらやってくださる方と仕事が出来ているという感動。
自分の畑で一番末端で働く方々がそのように感じてくださっている。
星付きレストランに入ったことや、どんな称号とはまた違った、一緒にぼくらと働く方々(=me)がそのように働いてくださっていることに、僕は自分の仕事に、これまでと違う誇りを持ちました。
障害物施設のお仕事の現状
onenessさんたちのような方々は、コロナの影響のコストカットで、最初に仕事が無くなってしまう方々でもあります。
特に南知多は観光業、製造業が多いので、その影響は甚大であります。
冬の今は、農作業も少ない。
当然、ミーも今はコロナの影響で本来徹底的にコストカットするべきタイミングです。
3月、4月に、ミーは、特に香具さんが例年にないくらい激務になる。
逆に、1月2月を、onenessさんたちの出勤日を増やしました。
その目的は、春に向け、彼らの練習や、成長に今のうちから投資して、春に活躍してもらえるようにする。
他のミーメンバーと同じように、onenessさんたちの代わりはききません。
4月以降もミーで働きたい!と思ってもらえるように、雇用を維持していくつもりであります。
レストランからの発注が来なくなった世界で、
マルシェで、オンライン販売で、みかん箱の上に声を上げてドブ板営業するのは、こういった方々の雇用を守るためでもあります。
安くたくさん他と同じ商品を出すのではなく、誰も知らないものを、一から説明し、高いクオリティで出す、そこから目を背ける事なく、マルシェ初心者のつもりでやるしかありません。
ミーのエディブルフラワーは、
香具さんが育て、いくちゃんが収穫し、のみならず、onenessさんたちひとりひとりの「ありがとう、美味しくなあれ」が詰まった、世界にひとつしかない魔法があります。そこに折り重なる結晶のような想いが、ミーの持つ一番のミーらしさなのかも知れません。
シェフの皆さんは、ミーのエディブルフラワーは異常に日持ちするのでびっくりされてます。
ミーのエディブルフラワーのクオリティは、プロにしかわからないのがもどかしいところでありますが、シェフにひとりじめさせちゃうのはもったいないので(笑)誰でも身近にたのしめる、苗と寄せ植えもはじめました(笑)
成分表示や分析では決して出てこないタネも仕掛けもないミーだけの奇跡を継続させていけたらと思っております。
おしまい!!
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