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昭和歌謡「まちぶせ」レビュー・その2

先日、「まちぶせ」のレビューを書いた時「JUJUさんがカバーしているからレビュー第二弾書きます」と書きましたが、そうしたら、ほかにもカバーしている方を教えていただいたので、早速書きました。
わざわざ教えてくださりありがとうございます^^

JUJUさん

これを聴いたとき、私の頭はハンマーで殴られたような心地がした。
なぜかというと、「まちぶせ」って、大人の女性の歌たりえたのだなと。
私はずっと、中高生(どちらかというと、高校生)の女の子の歌だと思っていたから。
JUJUの曲を聴いた瞬間、「これは大人の曲だ」と思った。
バーのカウンターで、「あなた」を待っていてもいいのだ。
むしろ、JUJUはその場面を歌っている。
気づかなかった…。

JUJUの歌っている「わたし」は「あなた」のことを、何年思ってるのだろう。
大人なのだ、数年好きなんだろう…。
「胸の奥でずっと」好きだと言いながら、本当は無理だからと諦めて、理想の人として、過去に一区切りつけたかったのではないだろうか。
けれど、喫茶店で見かけてしまったから、思いがぶり返してきて、ずっと閉じ込めていたはずの気持ちなのに、また夢を追いかけしまいたくなったのかな。
だからか、打算のない大人の恋ゆえの純粋さがにじみ出ている。
もしかしたら、今までも「あなた」は「わたし」のずぐ近くにいるタイミングがあったのかもしれない。
でも、その時じゃなかったんだろうねえ。
今なんだろうねえ。大人になって、お酒も似合う今が「あなた」と向き合う時なんだろうねえ。
Waiting for you がとても良いねぇ。
(私の中のもともとの解釈の中ではこれは似合わないものだけれど、上記のように受け取ると、「わたし」が過ごした年月が遠くに透けて見えて良い。良き良き)

徳永英明さん

こと、恋愛に関しては、性差って出るんだろうなあと思う。
そりゃあそうだよね。性別が違うことによって、役割が違うわけだし。
夫に、私が思う「まちぶせ」の女の子の恋愛感情の話をしたとき(第一弾レビュー参照)
「男はそこまで考えていないかもしれない」と言われて、「え?そうなの?」と思った。
夫が言うには、「男は恋愛に恨みつらみなんか持ち込まないんじゃないか」と。
へー。
そして、それを如実に感じるのが徳永英明さんの歌う「まちぶせ」だった。
なんだあの透明感
初めて聴いた時、とにかく驚いた。
この子から、怨念めいたものが一切感じられない…
むしろ感じられるのは、「あなた」と付き合っている「あの子」への羨望の眼差しにも似たもの。
ともて上品で純粋。
でも、それゆえか、誰よりも孤独の中で「あなた」のことを好きな「わたし」がいる。
でもなんか違うんだよなあ。(この文章の表現のニュアンスの話)
なんか、「わたし」の一人舞台で、上からは白のスポットライトが当たっていて、その中、「あなた」への思いをつらつらと吐く「わたし」を徳永英明が歌っているような気がするのよね。
今までの方、特に三木聖子さんや石川ひとみさんは、自身が「わたし」だったんだけれど、徳永英明さんは「わたし」はあくまで一つの「役」であると思う。
それは全く悪い意味ではなく。
それだけショーアップされた美しいものを見せてもらっている印象がある。

あーーー、わかったー。
男性だから「女の計算」がないんだー。
テーブルを挟んで「あなた」を熱く見ることに対しての計算がないんだー。
純粋に「あなた」を見ちゃうんだー。
これだーーーーーー。

きっと女性の歌う恋って、相手から告白させるように仕向けるけれど、男性はいかに相手を手に入れるか考えるからなのか(一概にはそう言えないだろうけれど)、そこに計算がないから、とても純粋で上品なのか。
その思いが独り歩きしだして、「一人舞台」になっているのかな。

國府田マリ子さん

マリ姉!
初めて聴いたとき、さすがマリ姉!素晴らしい表現力!としびれた。(GM聴いてた人間)
まず最初に感じたのは底なしの寂しさだったりする。
そういう解釈かーやられたー!!!と思った。
でも、マリ姉のやばいところは、ユーミンより闇の深いところだよ。
これね、怨念が深すぎて、最後、「わたし」のものにならないならナイフで刺してやるって歌ってるように聴こえるのよね…。やだ、どうして…。

この子は二面性がすごいような気がする。
たぶん、クラスでも目立つことのない地味な女の子なのではないだろうか。
漫画的に言うと、髪をみつあみに結って、眼鏡をしているような。
みんなが気づかないけれど、大人になるとあれ?っていうくらい美人になるような。
心の中では「あなた」をずっと思っていている。一歩踏み出してしまえば狂気にもなり得そうなほど強く思っているんだろう。

あとね気になるのが、ギターアレンジどうした


おわりに。

こんなところで、長文で語ってきた「まちぶせ」のレビューは終了といたします。
こんなにね、あーだこーだ書いてるけれどね、基本、想像でしかないからね。
でも、こうして聴きこんで、自分でも気づかなかった発見はあったし、歌う人によってイメージする情景が全く違うのにはびっくりしました。
これが表現力なんだろうなあと思います。

改めて、この名曲が作られたのが1976年だという事実に、ただただ驚いています。
今発売されても通用するほど洗練された歌詞とメロディーライン。
やはりユーミンって、才能の塊なんだろうなあ。

そんな方の曲を、幼いころから聴ける環境にあったことは、両親に感謝だね。
たくさん好きな歌があるけれど、ついつい選んでしまうのは、「あの日にかえりたい」です。
切ない曲だよ、まったく。
…え、これにいたっては1975年の曲なの…?

あと、中央フリーウェイを初めて聴いたときの感動をいつか垂れ流してもいい?(書くとは言っていない)

ところで、昭和歌謡といえばなんだけど、最近初恋をよく聴いている。
村下孝蔵さんの「初恋」
とても良い曲。

ひとつやりたいことがあって。
時間ができたらゆっくり書こうかなと思っている。

本当、昭和って名曲の宝庫だわ。
心が豊かだったのかなあ。


長々とありがとうございました。おわり!(・∀・)bachico87

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