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私の頭の中を可視化した設計図を作って、見て、着て、食べる。

私には見たい景色がある。
でも、その景色をどうやれば作れるのかわからない。
だから、自分の感覚だけを信じて、とにかく、がむしゃらに出来ることをやってきた。

社会に出て20年目。
民間学童を作って10年目。
公教育に関わって5年目の今年。
自分が子どもたちのために作ってきたものを振り返ってみたくなった。
自分が作った授業やプロジェクトを並べたら、見たい景色に近づくのか、知りたくなった。

そんな時、出会ったのが&PUBLIC株式会社(アンドパブリック)の桑原さんと長友さん。

「公共の力をともに革新しよう」をコンセプトに設立されたインパクトテックカンパニー(社会価値の最大化をテクノロジーで支援する会社)で、社会価値を可視化し、試行錯誤するための設計図(ロジックモデル)を作ることができるとのこと。

設計図(ロジックモデル)欲しい。ものすごく欲しい。
そう思い、すぐにコンタクトをとった。

「私には子どもたちの体験を伴う学びに熱い想いがあること」
「でも、感覚でやってしまっている部分があること」
「私は日本の教育を変えたいという欲を持っていること」
「今まで先生たちと一緒に全国で多くの授業やプロジェクトを作ってきたこと」
「でも、このまま私の感覚で属人的に作り続けると広がらないこと」
「設計図(ロジックモデル)があれば多くの学校に広がる可能性があること」
「だから、ぜひあなたたちの力をお借りしたい」
これらを熱く想いを込めて伝えた。

アンドパブリックの代表の一人が私の活動を以前から知ってくれていたこともあり、「ぜひ、やりましょう。日本の教育を変えることに私たちも興味があります」と即答をしてくださった。

全国の熱い先生たちと作ってきた数多くの教育コンテンツが集約され、一つの設計図(ロジックモデル)としてこの世に誕生するなんて。ワクワクする。
私自身も分からず、誰にも見せることができなかった頭の中の思考回路が可視化されるなんて。ゾクゾクする。

もちろん、設計図(ロジックモデル)を私の自己満足では終わらせるつもりはない。
全国の先生たちに活用してもらいたい。
色んな学校に広がることで、社会的な価値を最大化していくのだ。

そのためにも、学校現場で子どもたちに寄り添っている先生たちと作る必要がある。
すぐに全3回の設計図(ロジックモデル)作り会議に参加してくれる仲間探しに動いた。

今まで私と一緒にプロジェクトを行い、信頼関係がすでにできていて、設計図作りに興味があり、すぐにでも活用したい全国の先生たちに声をかけ、3月17日に第1回目がスタート。

参加者たちが各々「こだわっていること」「大切にしていること」「目指すべき状態」などを2時間かけてどんどん出していく。

設計図(ロジックモデル)にしやすいように、言葉を選ぶべきかもと思ったが、ファシリテーションの長友さんがすんごい笑顔で頷き、相槌をしてくれるので、気持ちよくて、めっちゃ喋った。オチのない話や、ただただ嬉しかった話などを、ひたすら得意げに話した。

そして、終わった後に後悔する。
「あんなに言いたい放題言って、、まとまるはずないよな。。」
正直、不安だった。

しかし、2回目の会議で驚愕する。
「え、あんなぐちゃぐちゃな意見が、こんなにシンプルに整理されるの?」
桑原さんが前回の会議を踏まえて作った設計図(ロジックモデル)を淡々と説明してくれた。

さすが、プロやな。
これはもう、遠慮せずに、ガンガン後悔しないように言いたいことを言い尽くそう。
そう思って、私はもちろん、先生たちも考えや想いをどんどん出していった。

始業式1日前に行った第3回会議(最終回)。
どうしても新学期開始前に作り終えたかったので、2回目と3回目の会議の間は1週間しかなかったが、またもや、すごく分かりやすくアップデートされた設計図(ロジックモデル)が出来上がっていた。

先生たちと「授業をどうするか?」ではなく「子どもたちの一生に関わる学びとは何か?」「学校をどう面白くするか?」「社会をどう変えるか?」という水準で話し合うのも最後かと思うと会議前から寂しい気持ちになった。

最終回は「この設計図(ロジックモデル)を学校でどんな使い方をするか?」と、より具体的なシーンを想像しながら、固めていった。
設計図(ロジックモデル)はそれ1枚で全てを伝えるものでなく、対話のツールであること。
完璧なものではなく、効果検証によってアップデートされるもの。
そんなことを教えてもらいながら、全員が納得いく設計図が完成した。

いや、納得いくなんてもんじゃない。

ものすごくクリアに、寸分の狂いもなくはまった感じ。
ああ、これだ。私が今までがむしゃらにやってきたことであり、作り上げたい景色だ。

感動で震えた。

我が子を出産した感じにも似ている。
アンドパブリックさんによって、産みの苦しみは皆無で無痛分娩だったが、すごくスッキリ、すがすがしい気分。

生まれた子は、私のようで私ではない。
色んな人の想いでできた子だと思うと愛おしくてたまらない。
私の中にいた君はこんな顔をしていたのか。
こんな目をしていたのか。
こんなにかわいい手をしていたのか。
細部まで愛おししい。

いつまでも見ていたい。
ずっと抱きしめていたい。
なんなら食べてしまいたい。
そして、いつでも誰にでも自慢したい。

と言うことで、設計図が完成した日の午後。
むlaboの工作室に行き、製作開始。

いつも、必ず目にして、ずっと見ているPCにプリント。
カフェで仕事をしていたら、向かいに座っている人が気になって読むかもしれない。
アポで「資料を出しますね」って探さなくても、すぐに説明できるのも利点。

シルバーに映えるので、オシャレなPCに変身。

続いて、肌身離さずいつも一緒にいれるように、Tシャツにプリント。

むlaboにあるUVプリンターは色んな素材に印刷可能。
ウォーキング中でも、出会った人に説明できます。

そして、もう食べてしまいたいと言う欲求。
これを満たすために、村の木を使ったもくもくプレート(木のお皿)をBase101%で購入し、レーザーカッターで彫刻。

レーザーカッターで、パワポの資料もきれいに彫刻。
村特産の苺を乗せて設計図プレートに

設計図に触れた食べ物を口に入れると、体の中で血肉化される感じがする。苺がうまい。いや、苺味の設計図(ロジックモデル)がうまい。

製作開始から3時間。全部完成。ただただ楽しくて幸せ。苺食べながら、記事を書く。

ぜひ、この設計図を活用してください!

本質的な体験の学び 設計図

この設計図はまだ未完成です。
ロジックの正しさが証明されているわけではなく、現段階では仮説です。
試行錯誤するためのものなので、これから、この設計図のどこが正しくて、何が足りないのかを検証するため、指標をつくり、実践していきます。
初期アウトカムの上段は子どもの変化です。下段は先生の変化です。
先生の変化は子どもたちの変化に必須だと考え、設計図の中に入れています。
事業活動は今まで作ってきた授業やプロジェクトのエッセンスを抽出しているので、各学校や先生に合わせてカスタマイズしながら使ってもらえたら嬉しいです。
「こんな授業やってみる?」「子どもたちどう変化したかな?」と学校や同僚の先生たちとの対話ツールとしてお使いください。
ニーズがあれば、この設計図ができるまで、そしてこれから、をオンラインでざっくばらんにお話する機会をつくるのも面白いかもと思っています。
興味のある学校関係者、先生がいたらぜひお声がけください

「世界」を面白がり続けるこどもたちへ

私が見たい景色がこの言葉に込められています。
■世界を「世界」としているのはグローバルという意味ではなく、半径5mの日常でも自分が認識している「世界」を面白がってほしいということを表現したかったからです。
■「自信」「幸せ」「将来を諦めない」「選び取る」など色んな言葉がありましたが、先の見えない不確実で複雑な時代を生きる子どもたちに、もっと軽やかにもっと楽しいイメージを持ってほしくて「面白がる」にしました。
■子どもたちが自走していくというニュアンスとして「面白がり続ける」と表現しました。
■「こどもたちへ」をひらがなにしたのは子どもに限定しないためです。1つは面白がり続ける子どもたちを育てていきたいという想い、2つ目は大人も子どもたちのように、もっと世界を面白がろうよ!という想いです。

アンドパブリックと先生たちと一緒に丁寧に言葉を重ねていきました。

ぜひ、私と一緒に、この「世界」をもっともっと面白がりましょう!

プレートでパンを食べてたら、ふと「暗記パンになるんじゃないか!」と思った。
プレートにパンを押し付けたら、ちょっと文字がついた。私の大好きなビジョンの言葉。
天気が良いから、ビジョンをランチにして庭で食べた。

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