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【非婚】 男は結婚するな – デメリットばかりでリスクが高すぎる

■ 参照
WEBアーカイブ(もすみ氏):以下に転載 & 補足

現代の価値観では、結婚するしないは個人の自由に属する。

したがって「絶対に結婚するな」とまでは言わない。
しかし、結婚が男性にとって大きな困難であることは事実だ。
数多くのデメリットがあり、非常に高いリスクがある。

 
それらに見合うメリットやリターンが期待できるなら結婚するのも良いだろうが、判断には慎重を期する必要がある。

【目次】
1:男は結婚するべきではない
 1.1 女性の結婚はお金のため
 1.2 愛はなく妥協だけがある
2:リスクとデメリット
 2.1 経済的に依存される
 2.2 支配され操作される
 2.3 自由と権利を失う
 2.4 自尊心と意欲を失う
 2.5 妻の人格が攻撃的になる
 2.6 離婚のリスクを負う
 2.7 子供を失うダメージを負う
3:結婚のメリットの嘘
4:すでに手遅れの可能性
5:冷静で現実的な分析を

 
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1:男は結婚するべきではない
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男性にとって、結婚のデメリットは増え続け、リスクは高まり続けている。
この結果、未婚男性は増え続けている。
国立社会保障・人口問題研究所(社人研)発表の人口統計資料集2022年版[1]によれば、2020年時点で男性の生涯未婚率は28.25%(女性は17.81%)に達している。
現状ですでに、男性の4人に1人以上が生涯未婚だ。

結婚意欲の低下も止まらない。
前出の社人研による第16回 出生動向基本調査(2022年)[2]によれば、18歳から34歳の独身男女に結婚意思を尋ねたところ「一生結婚するつもりはない」と答えた男性は17.3%(女性は14.6%)と過去最高を更新した。
適齢期にあたる30歳から34歳の男性ですら27.3%が「一生結婚するつもりはない」と答えている。

結婚を継続するのも難しい。
厚生労働省が発表する人口動態統計の令和2年(2020年)版[3]によれば、特殊離婚率は37%と、3組に1組以上が離婚する。
こうした結果を受け、我が国の全世帯の約4割が単独世帯となっている[4]。
単身世帯はすでに社会における最大のマジョリティだ。

これらが示していることは、結婚が男性にとってますます厳しくなる一方で、単身生活が便利になったという事実だ。

男性にとって、非婚はすでに珍しい選択ではない。

 
自発的に非婚を選び、自分の人生を生きる選択は十分にあり得る。
少なくとも、周囲の状況や圧力に負けて安易に結婚するようなことだけは避けるべきだ。

 
【女性の結婚はお金のため】

女性は男性に比べ生涯未婚率が低く、結婚意思を持つ割合も高いが、それが女性の本意であるとは限らない。
女性は男性以上に結婚に消極的であり、結婚したくない理由を多く持っている。
内閣府の調査[5]によれば、独身男女が結婚したいと思わない理由のうち「経済力がないから」を除くすべての項目において、女性が男性を上回る。

上図から、男性よりも女性のほうが、より結婚のデメリットやリスクを強く意識していることがわかる。

当然の帰結として、結婚相手に求める条件は女性のほうがより厳しくなる。

 
同調査[6]で独身男女が結婚相手に求めることを尋ねた結果(下図)では、ほとんどの項目で女性の要求のほうが高く、特に男性に対して経済力や雇用の安定を強く求めている。

もうひとつ資料を見てみよう。以下のグラフは内閣府がまとめた少子化社会対策に関する意識調査[7]からの引用だ。
結婚経験のない者のうち、結婚意向のある者(婚約中含む)に対し、結婚相手の経済力をどの程度重視するかを尋ねたものだ。
「結婚相手の経済力はあまり関係ない」と回答した者は男性が30%超(下図青枠)であるのに対し、女性は3%程度(下図赤枠)しかいない。

結婚によって自由を失い面倒を背負うことに見合うだけの経済的な安定が得られない限り、女性は結婚にメリットを感じない。
経済的に自立した女性は男性を必要としないのだ。
下図は総務省発表のデータ[8]を元に、生涯未婚率を年収別・性別にまとめたものだ。
男性は年収の上昇とともに未婚率が下がるが、女性は逆に年収の上昇とともに未婚率が上がる。

ごく端的に表現するなら、

女性にとっての結婚は「自由を手放し面倒を背負うのは嫌だが、お金のために仕方なく受け入れる」ものだ。

経済的に自立するだけの能力があれば結婚しないが、それが難しい場合には経済的メリットのために結婚する。

若いうちに自由恋愛を楽しんだあと、経済的に安定した男性と妥協して結婚するのが女性の結婚だ。

 
【愛はなく妥協だけがある】

結婚は愛によるものというのは、男性だけが抱く幻想に過ぎない。
多くの夫は、経済的保護を含む結婚にまつわる責任や義務について「妻を愛している証し」として自分を納得させているが、そこには不均衡がある。
夫の愛と妻の愛は、釣り合わない。

多くの妻は、妥協に妥協を重ねて現在の夫と結婚しているためだ。

 
・仕事も趣味も友人関係も充実したキラキラした人生を送りたかったが続かなかったので、仕方なく経済的に安定した男性と結婚することにした。
・若い頃に付き合った男性たちのような魅力的な男性はすでに妻帯したので、仕方なく魅力的ではないが経済的に安定した男性と結婚することにした。
・結婚にまつわる義務や負担はできるだけ負いたくないが、ある程度は仕方がないと諦めて、経済的に安定した男性と結婚することにした。

上記のように、夫の存在は妻にとって「お金の供給源であることを除けば負担でしかない」というのが初期値なのだ。

妻は妥協に妥協を重ねて現在の夫と結婚してあげた、という意識でいるため、夫からの献身は妻が受け取る当然の権利であると考え、少しでも不足すれば不満を溜める。こうして妻側の不満や不公平感、被害者意識ばかりが一方的に蓄積していく。

 
下の画像は第16回 出生動向基本調査(2022年)[9]からの引用で、18歳から34歳の未婚者に結婚の利点を尋ねたものだ。
赤い矢印に注目してほしい。

女性の回答は、1987年の第9回調査時から2021年の第16回調査まで一貫して「経済的に余裕が持てる」が上昇する他方で「愛情を感じている人と暮らせる」が低下し、近年になって逆転している。

これが現代の結婚だ。

多くの男性は「結婚は損得でするものではない」や「人間関係をメリット・デメリットだけで評価するのは心が寂しい」や「愛や結婚はプライスレス」と言う。
それは結構なことだが、妻側の視点を欠いている。

妻のほうは経済的な打算から大量のデメリットに目をつぶって結婚しており、不公平感や被害者意識や我慢を積み重ねながら日々を送っていることを忘れてはいけない。

 
下の画像は、先ほども引用した第16回 出生動向基本調査(2022年)からのもので、結婚相手に求める条件が男女別に集計されている。

すべての項目について女性の要求が男性の要求を上回るが、特に「学歴」と「職業」と「経済力」の3項目において女性の要求の高さが際立っている。
現実の問題として、女性はお金を求めているのだ。
 

下の画像は、ここまで述べてきたことを図案化したミームだ。

現代の女性は若い頃に自由恋愛を楽しんだあとで、金銭的な打算から結婚する。

妻の純粋で情熱的な愛情は若い頃に付き合っていた相手に使い果たしていて、夫の取り分は残っていない。

夫は妻の純粋さや情熱を受け取ることはできず、他の男性が楽しんだあとの責任と義務だけを引き受ける。

現代の男性が結婚で得るものは何もない。

 
日本人の96%が結婚していた1980年代までと、男性の4人に1人以上が生涯未婚で生き、すべての世帯の約4割が単身世帯となっている現代とでは、結婚にまつわる状況は大きく変化している。
男性にとって現代の結婚は、得られるものがなくなった一方で、義務や責任だけが残っている。

・昔の男性は一家の主たる稼得者として敬意や感謝が得られたが、現代では主たる稼得者であることは当然視され、敬意も感謝も得られない。
・一家の主たる稼得者としての務めに多くの時間と労力を割いていてもなお、妻からは稼得の少なさや家事育児時間の短さを責められる。

・昔の男性は結婚しなければセックスが得られなかったが、今はそうではない。性愛も含めた恋愛は自由だし、性風俗産業も充実している。
・生活家電や家事代行サービスが未発達だった昔は、男性は稼得役割を担うために家事要員の妻を必要とした。しかし現代の単身暮らしに家事要員は不要である。

・結婚は現代の男性にとって不要でメリットのないものになったにもかかわらず、義務や責任、家裁における女性保護的で男性に不利な扱いはそのまま残っている。

現代の男性が結婚すれば、育児家事機能付きATMとして使役される奴隷としての人生が始まる。
経済的な要求を含め、妻のあらゆる要求を完全に満たすことができる夫は存在しない。夫が精一杯できる限りの献身をしてもまだまだ不足であり、妻には必ず不満や不公平感や被害者意識が積み上がる。

以下に、現代の結婚のデメリットとリスクをまとめる。

 
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2:リスクとデメリット
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先にも述べたとおり結婚のデメリットは男女の双方ともに存在するが、デメリットをより強く意識しているのは女性のほうである。逆にいえば、男性は結婚のデメリットを過小評価する傾向があるということだ。

周囲の結婚している男性をよく見て、統計情報をよく吟味し、何よりも目の前の相手をよく見る必要がある。

 
まともに働く女性にとっては、結婚のメリットは子を持てることだけで、それ以外にはデメリットしかない。結婚すれば家事育児介護の負担が増え、自分のためだけに使える予算や時間は減る。したがって、子を望まない働く女性は結婚せず、自由を満喫する。

結婚するのは、稼得のための能力や意欲が低く、経済的に依存したい女性ばかりだ。

 
結婚するにしてもしないにしても、女性は結婚について真剣に考え、メリットもデメリットもよく吟味したうえで決断している。
男性も同様の検討をしなければならない。

女性が計算高く検討する一方で「男性が無思慮」では、結婚が男性にとって不幸な結果となるのは自明だ。

 
男性は以下に示す結婚のデメリットを決して過小評価してはならない。


【経済的に依存される】

日本の女性は極めて強い経済上方婚志向を持っている。
以下の表は内閣府の「少子化社会対策に関する意識調査」[10]からの引用で、結婚相手に求める年収を尋ねたものだ。

男性は自分の年収に関わらず「相手の収入は関係ない」とする者が一貫して多い(青枠)のに対し、女性はそうはならず(赤枠)、一貫して自分より多くの年収を相手に求める。
 

女性が強欲に経済上方婚を求める傾向は世界中で見られるもので、日本女性に特有の傾向ではない。

とはいえ、日本は特に極端だ。

 
ISSP 2012 Family and Changing Gender Roles IV[11]をもとにニューズウィーク日本語版が報じた[12]ところによれば、日本は夫と対等以上に稼ぐ妻の割合が世界最低レベルと異常な状況だ。

昨今の日本では共働き世帯が増加し、女性の労働力化率の向上が目覚ましいと言われる。内閣府の発表[13]によれば、事実、専業主婦世帯は減少の一途だ(下図赤線)。
しかし増加しているという共働き世帯の過半はパート主婦であり(下図青線)、フルタイム労働をする妻の割合(下図緑線)は男女雇用機会均等法施行年である1985年から現在まで横ばいだ。

上図の2021年の数値からは、妻の28%が無職、42%がパート勤務で、合わせると妻の70%は無職またはパート勤務の主婦であることがわかる。

フルタイム勤務で働く妻はわずか30%である。この希少な30%の妻が得られない限り、夫は経済的に大きく依存される結果となる。

 
また、第一子出産後の妻の就業継続率は上昇傾向にある(下図)。
これは好ましいことだが、しかし依然として、第一子の出産までに妻の57.5%が無職になっている(下図赤枠)。それ以降はずっと無職か、復職してもパート勤務にとどまる。

次に妻の収入を確認しよう。
下の画像の左上のグラフが、有業の既婚女性の収入分布を年齢階級別に示したものだ。

有業の妻のおよそ6割は年収200万円未満であり、さらにその半数は年収100万円未満である。先に示したように、共働き世帯の妻の59%はパート主婦であることと整合的だ。

この年収では妻の賃労働はあくまでも家計補助に過ぎず、妻自身の大人一人ぶんの生活費にすら届かない。
 

ここまで述べてきたように、日本の女性は必ず経済上方婚する(夫と対等以上に稼ぐ妻の割合5.6%)うえに、結婚後は70%が無職かパート勤務の主婦になる。

第一子の出産時点では妻の57.5%は「無職」だ。

 
依存度には濃淡があるが、ほとんどすべての妻が夫に経済的に依存する。
この結果が、次項以降で示すように妻による支配と操作を招くことになる。

 
【支配され操作される】

ほとんどの結婚は妻による独裁制だ。
妻がルールを設定し、物事を決め、指示を出す。
夫婦の関係は、親と子、教員と生徒、上司と部下のようになる。
これは妻の判断こそが夫婦にとって最善であるという錯覚に基づく[14]。
また、一般に女性は、人間関係についての自分の知識と経験が男性よりも優位だと信じており、その信念のもとに夫を指導する[15]。

女性による家庭内の支配は、害のないものであれば、家族の意思決定を前進させたり、子供を教育したりする役に立つこともある。しかし問題は、こうした支配的な関係の多くは遅かれ早かれ虐待的な関係へと変化する[16]ことだ。
支配の多くは精神的な虐待であり、長期間にわたれば被虐待者である夫の自尊心は破壊される。

女性による虐待的な支配には操作(マニピュレーション)が使われる。
操作とは、相手の欠点や弱点を突くことで攻撃し、操作者が望む行動をとるように相手を仕向けることをいう[17]。
妻による夫の操作は次のように行われる[18][19][20]。
あなたや周囲の既婚者がこれらのうち複数を継続的に受けているなら、それは虐待を受けているということだ。

・劣等感と無力感を植え付ける – 常に夫のあら探しをし、欠点や間違いをあげつらい、非難し、馬鹿にし、からかい、皮肉を言い、夫の話を聞かず、夫の意見を即時に否定することで、夫に劣等感と無力感を植え付けるとともに妻の優位性を確立する。夫は妻に抵抗することをやめ、自ら妻の指示を仰ぐようになる。
・罪悪感を抱かせ義務感を刺激する – 事あるごとに「自分は常に夫の犠牲になって尽くしている」と強調することで、夫に恩を売るとともに、夫に罪悪感を持たせる。これを続けることで、夫は妻に対する引け目と義務感を強く覚え、妻に対する自己犠牲的な行動を自発的にとるようになる。
・経済的に虐待する – 夫の金銭感覚や金融リテラシーが信用に値しないと断定し、妻が家計を管理する。支出や資産の状況を夫に知らせることなく、いつも家計が苦しいと主張して夫を責めるとともに、夫に渡す少額の小遣いを正当化する。経済的な自由を失った夫は社交や趣味を自発的に制限するようになる。
・保護者の地位におさまる – 妻は自分が何でもよく知っていて常に物事を正しく判断できると断定する一方で、夫は物を知らず常に判断を誤ると断定し、妻が家族の意思決定を担う。また、妻の多大な貢献によって夫婦や家族の安全が守られているという錯覚を家族全員に植え付けることで、妻の支配的な地位を確立する。
・感情を爆発させる – 怒鳴る、不機嫌に振る舞う、泣く、激怒するなどの威圧的な感情表現で夫を動揺させ、夫には妻を制御する能力がないことを印象づけるとともに、妻が望む反応や対応を夫から引き出す。夫は罪悪感と無力感を刺激され、恐怖を覚え、自発的に妻に服従するようになる。
・二重拘束で萎縮させる – 何かをすれば「やり方が違う」と非難し、かといって何もしなければ「何もしない」と非難するような理不尽なダブルバインドで夫を萎縮させる。帰りが早くても遅くても、食器を片付けても片付けなくても、常に夫は非難される。夫は妻を恐れ、薄氷を踏むような気持ちで妻の顔色をうかがうようになる。
・責任を夫に転嫁する – 妻が判断を誤った場合も、夫の協力が不足していたせいだったり、夫の稼ぎが少ないせいだったり、夫の都合を優先したせいだったなどとし、自分の誤りを認めないだけでなく責任を夫に転嫁し、夫を罰する。これを繰り返すことで、夫は妻の責任を追及しなくなっていく。
・交友関係から孤立させる – 夫の友人や同僚や親類などの悪口を吹き込み、付き合いに反対し、もっともらしい理由をつけて外出を邪魔するなどし、夫の外部との交流を制限する。妻に言わせれば、夫の周囲のすべての人物は夫の敵であるとされる。孤立した夫は相談できる相手を失い、妻だけが夫の世界のすべてになっていく。
・条件付きで愛情を示す – 妻からの愛を無償のものではなく条件付きにする。妻が好意を示すときは常に「(何か)を提供するあなたが好き」である。夫が条件を満たせなければ、愛情を制限することで罰する。夫は妻からの愛を得るためには自分が供給するものと引き換えにする必要があることを覚えていく。
・夫の感情を否定する – 夫が苦しみや悲しみを訴えても、大したことはない、気にしすぎ、考えすぎ、弱すぎる、感情的すぎる、それくらい我慢しろ、など言って取り合わない。夫は自分の気持ちなどどうでもいいと思い込むとともに、自分よりも妻の感情を優先するようになる。
・行動を監視し束縛する – 夫の行動を監視したり、詮索したり、開示や説明を要求する。夫が息苦しさを訴えても、夫への愛の強さによる嫉妬や、信頼関係の維持を理由に正当化する。夫の誤りを発見すれば、それがほんの些細なものに過ぎなかったとしても夫を厳しく罰する。夫は自発的に妻の望む行動をとるようになる。
・無視して対話を避ける – 何か気に入らないことがあると、妻は対話による解決をはかるのではなく、何日も何週間も夫をひたすら無視することで罰する。夫は孤立感、疎外感、愛情不足、恐怖を感じるだけでなく、自分の側に何か問題があると感じ、混乱し、妻に対する罪悪感を深めていく。
・脅迫を使って強要する – 妻が夫から望む行動を引き出したいとき、別居や離婚を言い立てたり、子供を奪うことをほのめかしたり、役割放棄を持ち出したり、ときには自傷の可能性をほのめかすなどして脅迫し、夫に妻が望む行動をとるように強要する。妻を恐れる夫は言いなりになってしまう。
・疲れさせて思考力を奪う – 深夜まで長時間にわたる説教で夫の睡眠時間を削ったり、休日に夫が担当する家事を過分に割り当てることで、夫に一人の時間を与えず、疲労させ、思考力を奪う。夫は一人の時間を送ることや休息を取ることに罪悪感を覚えるようになり、思考停止する。
・夫の弱点を利用する – ここまで紹介してきた各種の攻撃を試し、自分の夫に対して特に効果の高いものを特定して利用する。たとえば、夫が目の前で泣かれることを嫌うならそれを多用し、夫が人前で怒鳴られることを嫌うならそれを多用する。妻に弱点を熟知されている夫には、もはや抵抗するすべはない。

上記のいくつかでも恒常的に受けているなら、妻に支配され操作されている状態であり、虐待を受けている状態だ。
つまり、ほとんどすべての夫が虐待を受けていると言える。
ではなぜ、こうした支配や操作や虐待が起きるのか?
それは前項の妻に経済的に依存されることと関係がある。

支配や操作や虐待する理由は次のようなもの[21][22][23]だ。

・見捨てられる恐怖や不安を小さくするため
・物事をコントロールできていない不安や恐怖を解消するため
・苛立ち、ストレス、鬱屈、欲求不満などを晴らすため
・無力感や無価値感に対処し自尊心を保つため
・自分の選択や行動に対する責任を回避するため

男女を逆にしてヒモ男を想像するとわかりやすいだろう。
ヒモ男は金づる女性を支配し、操作し、虐待する必要がある。
見捨てられる不安を減らし、状況をコントロールし、ストレスを晴らし、自尊心を保ち、責任から逃れるためだ。
男女を元に戻しても同じことが言える。
経済的に依存している側には、経済的な供給者を支配下におく動機が存在するのだ。

しかし、ヒモ男が長く女性を金づるにし続けることは困難だ。
女性は自分が虐待されていることに気付くことができるためだ。
ところが、男性のほとんどは妻から長く搾取され続ける。
男性は自分が虐待を受けていることに気づかないか、気付いても認めない。
なぜなら男性は少年の頃から困難を乗り越えるように教えられて育っており、困難な状況に遭っても、それは乗り越えるべき自分自身の問題だと考えてしまうためだ[24]。

また、妻による支配や操作は彼女の悪意によるものとは限らないことも、男性が虐待を受けていることに気付きにくい理由のひとつだ。
彼女は悪意からではなく、むしろ不出来な夫を矯正するのは自分の責任であるという善意によって虐待しているかもしれない。
しかし問題はそこではない。
真意はどうであれ、妻の支配と操作によって夫が心身に深刻な影響を受けることが問題なのだ。

もしあなたが既婚者で、ここまで述べてきた支配や虐待の被害者である可能性に思い当たったなら、以下の書籍(記載は筆者のおすすめ順)が参考になるはずだ。

いずれ劣らぬベストセラーで、多くの人を救ってきたものだ。
 

多くのことを体系的に理解でき、自分がこれからどう行動すべきかを考えるよいきっかけになるだろう。

・「こころの暴力 夫婦という密室で ―支配されないための11章」イザベル ナザル=アガ
・「他人を支配したがる人たち ─身近にいるマニピュレーターの脅威」ジョージ サイモン
・「モラル・ハラスメント ─ 人を傷つけずにはいられない」マリー=フランス イルゴイエンヌ
・「平気でうそをつく人たち ─虚偽と邪悪の心理学」M・スコット・ペック

 
【自由と権利を失う】

結婚前の男性は自分自身の人生を自由に生きることを願うが、結婚後の男性は妻の人生の従者となる。
妻や子供が常に最優先であり、自分のことは後回しか、または却下だ。

男性の46.4%はこうした犠牲を払うことを当然視する一方で、同じように考える女性は29.1%しかいない[25]。

 
夫がより多くの犠牲を払う不均衡は男性にとって重大な問題となる。

家庭内では妻が絶対の権力を握る一方で、夫の自由や権利は大きく制限される。どれだけ働けばいいか、どれだけ小遣いをもらえばいいか、どんな家事をどれだけすればいいか、妻にどれだけ感謝しどう労えばいいかなどは、すべて妻が教えてくれる。
夫には何の決定権もない。
誰もが持っていてしかるべき権利さえもなくなるのだ。

・財産や家計の裁量権を失う – 自分が稼いだお金であっても、結婚すればその使い道を自由に決める権利を失い、リスク資産や自分自身への投資も難しくなり、資産構築が減速する。
・職業選択の自由を失う – 結婚すれば安定的な稼得という圧力を受け、現在の仕事を辞めたり、給料は安くてもやり甲斐のある仕事に転職したり、独立開業したりといった職業選択の自由を失う。
・プライバシーを失う – 結婚すれば家の中のほとんどは妻の領地となり、男性の居場所は自室だけになる。自室がなければ完全に居場所をなくすが、家賃や住宅ローンは全額を負担する。
・自由な時間を失う – 結婚すると、趣味、仕事上のスキルアップ、社交のために使う時間が大幅な制限を受ける。独身のときよりも煩雑になった家事や、妻の愚痴を聞くことなどに、長い時間がとられるためだ。

決定権のなさは重大な不幸だ。
人間の幸福度を決定づける最も強力な要因は自律性であり、金銭や容姿や人望よりも自律性が重要であるという[26]。
自律性とは「自分の人生を自在にコントロールしている感覚」であり、この感覚の有無が人間の幸福度を決める。

独身であれば当然にあった自由を結婚によって失えば、男性の人生は不幸なものになる。
 

【自尊心と意欲を失う】

男性は社会や家庭の中で自分が有用な存在でありたいと望んでいて、多くの男性はそのための犠牲や献身を厭わない。
犠牲や献身の対価となるのは賞賛や尊敬や感謝であり、これらが男性を駆動する原動力となる。
逆に、男性の意欲や気力を削ぐのは非難だ[27]。
しかし家庭では、賞賛や尊敬や感謝は軽視される一方で、非難が積み上がっていく。

・夫の犠牲や献身は、当然視されたり、十分でないか、間違っていると非難される。
・尊敬や感謝を受ける権利は妻だけのもので、それらを得る権利は夫にはない。
・夫の献身の意欲は「男のつまらないプライド」などと矮小化され馬鹿にされる。
・男性は常に善良な貢献者でいたいが、結婚した夫は常に役立たずの悪者と扱われる。
・何も問題がなくても、妻のホルモン周期を理由に夫は非難や中傷などの罰を受ける。
・妻は自分のつらさばかりを訴える一方で、夫の苦難は気に留めない。

賞賛や尊敬や感謝がなく、非難だけが積み上がっていく状況は、男性の意欲や気力を大きく減退させる。
男性自身も、自分の自尊心を軽視してはいけない。

自尊心を失うことで意欲や気力が減退すれば、仕事や人間関係など人生のすべてに支障が出る。意欲や気力を削ぎ、人生を後退させる人間を身近に置くべきではない。


【妻の人格が攻撃的になる】

結婚した女性の性格は断続的に変化していく。
よくあるパターンは、交際時には優しく魅力的だった女性が、結婚後には不機嫌になり[28]、出産後には攻撃的になり[29]、子育てを経て支配的になり[30]、更年期でイライラと苛烈な性格に変化し[31]、高齢期には認知症の影響で暴言や暴力を止められなくなる[32]というものだ。

・結婚 – 独身時から大きく変化する環境や役割に対する不満感や不公平感を溜め込み、不機嫌で攻撃的、常にイライラして怒りっぽくなる。
・出産 – 産後に急増するオキシトシンの分泌が影響して攻撃的になることに加え、乳幼児育児の疲労で感情の抑制が困難になりキレやすくなる。
・子育て期 – 子供の安全を確保しつつ教育する必要性から支配的な性格に変化し、過干渉で口うるさく操作的になる。
・更年期 – エストロゲンなどの女性ホルモンの分泌が低下し、イライラなどの精神神経症状を引き起こすほか、ストレスや不調にも過剰反応するようになる。
・認知症期 – 理解できないことが増えてくる不安やストレスに加え、感情の抑制が困難になることで怒りを抑えられなくなり、暴力や暴言が多くなる。

こうした性格の変化は無理からぬこととされており、これらの性格変化をすべて回避できる女性はまず存在しない。

性格が変化した妻はもはや別人であり、かつて夫が愛した妻はすでにこの世に存在しない。そこにいるのは不機嫌で攻撃的で支配的な誰かだ。

 
その誰かと一生にわたって共に過ごすのは、経済的にも精神的にも負担が大きすぎる。

大きいのは負担だけではなく、危険もまた大きい。
女性の暴力性は家庭内だけを対象に発現する。
世間の誰もを見境なく攻撃するのではなく、選択的に自分の夫や子供だけを標的として攻撃する。精神医療の専門家でもない一般の男性にとっては、こうしたものに対処していくことは極めて難しく、無理をすれば自分自身の精神を破壊してしまう。

 
【離婚のリスクを負う】

この記事の冒頭でもすでに述べたように、厚生労働省が発表した人口動態統計によれば、日本の最新の特殊離婚率は37%と、夫婦の3組に1組以上が離婚する[33]。
また最高裁判所の司法統計[34]によれば離婚調停の74%は妻が申立人だ。

下のグラフは、離婚調停・審判の申立人の比率を示している。

このように、現代において離婚は珍しいものではなく、その多くは妻から切り出される。
離婚を切り出す妻側の離婚の申立動機(離婚を望む理由)を最高裁判所の司法統計[35]で見ると、上位3位は次の通りとなっている。
ここまで述べてきた内容から十分に予想のつく当然の動機であると言える。

[1位]
性格の不一致

当然の結果である。
[妻の人格が攻撃的になる]で述べたとおり、妻の性格は変化する。
性格の不一致は起こるべくして起こったものだ。

[2位]
生活費を渡さない


先述のとおり女性の結婚はお金のためだ。
生活費は自分で稼ぐものではなくもらうものであり、もらえないなら結婚している意味はない。

[3位]
精神的虐待

[支配され操作される]で述べたとおり、虐待者は「私を怒らせたあなたが悪い」などと主張し、自分こそが被害者であると訴えるものだ。

妻側の離婚の申立動機2位の「生活費を渡さない」は印象的だ。結婚は「金の切れ目が縁の切れ目」である。

 
夫の失業と離婚には相関関係があることが、国内外の複数の研究[36][37]からわかっている。
これは我が国の統計にも表れている。
厚労省の人口動態統計と総務省の労働力調査を元に、1955年から2020年までの男性の完全失業率と離婚率を2軸グラフにしたのが以下のものだ。
2つの線に相関が見られることがわかる。

他方、夫側から切り出す離婚では、申立動機の上位3位は次のようになっている。こちらも当然の内容であり、すべてこの記事で述べてきたことと整合的だ。

[1位]
性格の不一致

かつて性格が一致していた妻でも、人格が変わって別人になってしまえば不一致は起きる。妻の人格が攻撃的になるですでに述べたとおりだ。

[2位]
精神的虐待

婚姻期間が長くなるにつれて妻は支配的になり、夫や子供を虐待するようになる。支配され操作されるですでに述べたとおりだ。

[3位]
異性関係(妻の不貞)

愛ではなく妥協だけがあるで述べたとおり、妻は夫の経済力のために妥協して結婚している。性愛を婚外に求めるのは自然だ。一般社団法人日本家族計画協会が2020年に実施した調査[38]によれば、パートナー(彼氏や夫)以外の人とのセックスの経験がある女性の割合は、20代で64.2%、30代で57.7%、40代で48.1%に及ぶ。

さて、離婚に至った場合のリスクを男性の視点から見てみよう。
財産分与や、有責の場合の慰謝料、妻が離婚に応じてくれない場合の婚姻費用、子供の親権を妻が獲得した場合の養育費など、金銭的なリスクが大きいように考えられがちだが、実際のところはそうでもない。以下、ひとつずつ確認する。

・財産分与 – これが問題になるのは、現役で働ける残り時間に乏しい熟年離婚や老年離婚の場合だけだ。20代や30代での離婚なら、財産の半分を失ってもまた稼げばいい。40代までの離婚であれば、むしろ負債を切り離す損切りという意味でメリットになる可能性も大きい。
・慰謝料 – これが問題になるのは不貞や虐待などで有責になった場合だけであるため、そもそも不貞や虐待をしなければよい。夫側に落ち度がなくても請求されるおそれがあるのは虚偽DVのでっちあげだが、事前に知識を持って十分に警戒していればある程度は防ぐことができる。
・婚姻費用 – これが問題になるのは、夫側の離婚申立に対して妻側が応じず、かつ高額の婚姻費用が認められて別居期間が長期におよんだ場合だけだ。妻側が切り出した離婚であればそのまま離婚してしまえばよい。また別居する場合でも、最高裁の算定表[39]に基づく標準的な婚姻費用であれば、むしろ同居時よりも支出が減る可能性が高い。
・養育費 – 未成熟子のいるほとんどの離婚で支払い義務が発生し、当然に支払うべきものだ。しかし最高裁の算定表[40]に基づく標準的な養育費であれば低額であり、婚姻時に妻のためにかかっていた費用が離婚によって浮くことと通計すれば、むしろ婚姻時よりも支出は大幅に減る。またそもそも未成熟子がいなければ無関係だ。

よほどの資産家や高額所得者でもない限り、離婚の経済的リスクはそれほど大きくない。男性にとっての離婚は、金銭面では損切りに近く、結果的にはメリットになり得る。精神面でも、妻から操作や虐待を受けている場合には、MGTOWとして自分の人生を取り戻すよい機会になる。

離婚がリスク要因になるのは、経済的なダメージよりも、親権を失うことによる精神的なダメージのほうだ。

 
【子供を失うダメージを負う】

未成熟子を持つ夫婦が離婚した場合、父親が親権を持てる可能性は非常に低い。以下のグラフは厚生労働省が発表した2021年次の人口動態調査[41]から作成したもので、離婚後の親権者が父親、母親、その他となった割合について、1950年から2020年までの推移を表したものだ。
見ての通り、母親が親権を持つ傾向が加速している。

上のグラフは国内の未成熟子を持つすべての離婚についてのデータであり、当事者夫婦の合意によって離婚する協議離婚の数字が大半を占めている。
夫婦だけでは合意に至らず、家庭裁判所による調停や審判を経て離婚した場合、親権者はさらに母親に偏る。
それが次のグラフだ。
これは最高裁判所が発表した令和3年の司法統計年報[42]によるものだ。

父親にとっての離婚は、親権が得られないだけではなく、面会交流すらままならなくなり、離婚を機に子供と生き別れになってしまうケースも多い。離婚後の共同親権の導入を目指す団体の調査によれば、子供との面会交流が取り決め通り行われているのは2割を下回る[43]という。

男性にとって、離婚によって子供を失う精神的ダメージは極めて大きい。
下の画像は、厚生労働省が発表した令和元年版自殺対策白書[44]のデータをもとに、配偶関係別・男女別の自殺率をグラフ化したものだ。

離別男性(離婚した男性)の自殺率が際立って高く、高リスクであることがわかる。
 

離別男性の自殺リスクが際立って高い傾向は海外でも同様だ。
米メディアHubPagesの記事[45]によれば、離別男性の自殺リスクが際立って高い理由は、家庭裁判所で差別的に扱われることと子供を失うことによって、大きな心理的苦痛を受けることによるものだという。

結婚制度や家庭裁判所が男性に敵対的なのは、世界共通だ。

 
未成熟子がいる状況で妻から離婚を切り出されるケースは統計上最多であり、これによって男性は精神的に深刻なダメージを負う。
男性にとっての離婚の最大のリスクは、経済的なものではなく、子供を失うことによって精神的にダメージを負うことだ。
これは身を裂かれる苦痛であり、文字通り命に関わるリスクとなる。

 
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3:結婚のメリットの嘘
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結婚情報サービスや婚活業者などをはじめとする結婚関連サービス事業者が、大量の「結婚のメリット」にまつわる情報を発信しているが、

それらの多くは単なる嘘である。

 
少なくとも男性にとっては、結婚のメリットとして流通している情報の大半は該当せず、むしろデメリットになるものすらある。以下に説明する。

・収入が増える – 男性は結婚すると収入が増えるとよく言われる。統計上も既婚者と未婚者では既婚者の収入のほうが多い。しかしこれは、収入の多い者ほど婚姻率が高く、さらに必要に迫られてより多く働いているに過ぎない。むしろ注目すべきは可処分所得のほうだろう。同じ男性が独身でいる場合と結婚した場合で、結婚したほうが可処分所得が増えるなどということはあり得ない。

・税など制度上の優遇がある – 配偶者控除や配偶者特別控除、社会保険の第三号被保険者など、既婚者に対する制度上の優遇は存在する。しかし、このメリットを最大化できるのは配偶者(多くは妻)の年収が103万円以下の場合で、その場合でも優遇される額はわずか年38万円に過ぎない。妻の収入と夫の控除分を通計しても妻の生活コストにすら届かず、結婚の経済的な収支は大きなマイナスである。

・寿命が延びる統計上、未婚男性の寿命は有意に短い。しかし統計をよく見ると、98%以上の人が結婚していた皆婚時代に結婚しなかった(またはできなかった)1940年代から1950年代生まれの男性が早逝していることが統計を大きく歪めていることがわかる。この世代の未婚者は数が少なく、障碍や持病などの事情を抱えた者も多かっただろう。今後は急速に差が縮小することが予想される。

・性生活が充実する – 一般社団法人日本家族計画協会が実施した調査[46]によれば、婚姻関係にある日本人男性のセックスレス率は61.6%であり、現役世代である20歳から49歳の男女に対象を絞っても51.9%がセックスレスである。性生活の充実に重点を置く者にとっては、この状況を「充実している」とは評価しにくいのではないだろうか。

・子供を持てる先祖伝来の農地を相続する必要があるようなケースでは確かにメリットだろう。しかし被雇用者の男性の場合にはメリットとはいいにくい。夫が主たる育児担当者になることを妻は認めないし、離婚すれば母親が親権を持つためだ。事実上、子供は母親のものであって、父親のものではない。裁判所も親権の取り扱いを通じて「育児に父親は必要ない」というメッセージを送り続けている。

・孤独のリスクが減る – これはむしろ逆である。妻は夫の交友関係に口を挟み、夫の友人たちを悪者扱いし、夫の社交活動によい顔をせず、夫を交友関係から孤立させる。離別や死別によって男性の自殺リスクが高まるのは、結婚によって妻以外との交流を制限されているためだ。男性の孤独リスクは妻が高めている。初めから独身でいるほうが孤独リスクは低い。

・家事負担が減少するこれも逆である。成人男性の単身世帯の家事量を標準とし、そこに女性が一人加われば、家事量は数倍に増える。ほぼ変化がないのは炊事とそのための買い出しや後片付けだけだ。家の中に物が増え毛髪が落ちるため掃除の頻度や手間は数倍に増え、使うタオルや下着の枚数が大きく増えることで洗濯の回数や手間も数倍に増える。子供ができればなおのことだ。

・精神的な安らぎが得られる一人で過ごす時間やスペースを失い、泣いたり怒ったり攻撃的になったりする人がいつも近くにいる状態は、精神的な安らぎとは最も遠いものだ。無償の愛情をもって交歓できるパートナーがどうしても必要な場合、最適な解は結婚することではなく、犬を飼うことだ。犬は無条件に愛情を受け取ってくれるし、与えてくれる。次善策は猫を飼うことである。

・社会的信用が高まる – 部分的には正しい。独身男性は保護犬や保護猫を引き取ったり、里子を預かったりしたいと考えたときに障壁が多いのは事実だ。しかし現在、それ以外の社会的信用において、独身男性が不利になることはほとんどない。昇進にも融資にも特段の支障はない。

つまらない嘘に騙されてはいけない。こうした嘘は、婚活市場を賑わせることが利益になる事業者による甘言に過ぎない。

そもそも、賃労働に一生縛りつけられ、不自由な人生を送ることと釣り合うメリットなどそうそうあるはずもない。

 
自分が結婚で差し出すものの価値と結婚で得るものの価値を、第三者的な目線で冷静に評価することが必要だ。

 
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4:すでに手遅れの可能性
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年齢によっては、結婚するもしないもなく、すでに手遅れになっている可能性もある。女性と同様、男性にも行き遅れはあるのだ。
以下の図は厚生労働省の人口動態統計[47]を元に、初婚の男女の婚姻年齢をグラフ化したものだ。

よく言及される平均年齢では男性が31歳、女性が29.4歳とかなり晩婚化が進んでいるが、婚姻年齢の最頻値は男性が27歳、女性が26歳と若年であることがわかる。
 

結婚相手選びは男性にとっても重要だ。

女性がそうするのと同じように厳しく見定め、ここまで述べてきたような厳しい結婚にならないように相手を厳選する必要がある。

 
ここで問題になるのは、結婚の意思のある未婚女性の数だ。
以下のグラフは男女共同参画白書[48]からの引用で、年齢別の初婚年齢について最頻値、中央値、平均値を求めたものだ。

上のグラフから、最終的に結婚する女性の半数が既婚となる初婚年齢中央値は27〜28歳であり、最終的に結婚する女性の7割は女性30歳の時点で既婚であることがわかる。
数多くの候補者の中から結婚相手を厳選したいのであれば、初婚年齢の最頻値である女性26歳での結婚を目標に、それ以下の年齢の女性を狙う必要がある。

そこで問題になるのが男性自身の年齢だ。
下の図は人口動態統計[49]を元に、初婚同士の夫婦の年齢差の分布をグラフ化したものだ。
夫婦の年齢差の最頻は同年齢婚であり、歳の差は2歳以内の夫婦が6割を占め、3歳以内までの夫婦で7割を占める。ほとんどの結婚は年齢の近い者同士で起きるのだ。

良い結婚をするためには、婚姻年齢の最頻値である男性27歳、女性26歳での結婚を目標に、それ以前から相手を厳選していく必要がある。
このタイミングを逃すと、結婚相手候補の数が加速度をつけて減っていき、言いかたは悪いが「男女とも残り物の押し付け合い」のような様相を呈してくる。男性の婚活は26歳くらいまでが勝負なのだ。

とはいえ、婚期を逃したとしても男性は女性よりは少しだけ結婚しやすいのは事実だ。しかし子をもうけることを考えるのであれば、タイムリミットは女性のそれとそう変わらない。
末子に大学を卒業させ、そこから老後資金を構築する計画なら、逆算すると33歳までに末子が生まれている必要があるためだ。

・55歳から65歳までの10年間で老後資金を構築する計画とすると、自分が55歳になるまでに末子が大学を卒業している必要がある。
・末子が浪人も留年もせずに大学を卒業できると仮定しても、末子は自分が33歳の時点までに生まれている必要があり、遅くとも32歳までに結婚している必要がある。
・二子をもうけるなら、20代のうちに結婚している必要がある。

あなたは今、何歳だろうか?
もし30歳を過ぎているなら、結婚はかなり厳しいものになる。結婚相手の候補者となる同世代の未婚女性は加速度的な減少を続けている。

 
このため、結婚が難しいだけでなく、結婚できたとしても間違った相手と過酷な結婚生活を送ることになる可能性が極めて高い。

現実を見すえて、一人で生きるための資産構築や趣味の充実に邁進するほうが賢いだろう。

 
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5:冷静で現実的な分析を
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情熱的な感情と合理的な思考の間には、しばしば対立が起きる。
男性の結婚に関していえば、情熱的な感情よりも合理的な思考を重視するほうが、多くの恩恵に与れる可能性が高い。

一時的な気の迷いは大きな損失につながるが、冷静な分析は大きな利益につながる。男性は賢く、分析的に物事を見るべきだ。

 
この記事の冒頭で述べたように、現在の男性の生涯未婚率は28.25%であり、
結婚する男性は男性全体の71.75%である。
また特殊離婚率は37%であり、結婚して離婚しない夫婦は63%である。

つまり、結婚して離婚しない男性は男性全体のわずか45%に過ぎない。

 
そしてこの45%の中には、地獄のような結婚を継続している者がかなりの割合で含まれるだろう。

もしあなたが、結婚やその継続において不利になる条件、たとえば非モテ、低収入、障碍や持病を持っている、適齢期を過ぎている、などを備えているなら、結婚を希望すれば過酷な人生を送ることになる。

どうしても子供を作らなければならない事情があったり、または残り物を引き取る殊勝な心がけを持っているのでない限り、結婚せず一人で生きるほうが得策だ。

 
最後にひとつ。
あり得るかもしれない幸せな結婚、について述べておく。

40代半ば以降になると、経済的にも精神的にも自立していて、男性に依存するつもりのない同年代の未婚女性との出会いが増える。彼女たちとは境遇も育った年代も考えも近いため、話題も合い、よい友人関係を築くことができる。そうした女性の中から、老後を共に過ごす人が現れる可能性もなくはない。

40代半ば以降で自立した未婚女性との出会いが増えるというのは、あくまでも筆者の個人的な経験にすぎない。しかしこれは統計とも整合的だ。
以下のグラフは内閣府がまとめた少子化社会対策に関する意識調査[50]からの引用で、未婚者の年代階級ごとに結婚の希望の有無を調査したものだ。
これを見ると、女性45-49歳のところで「結婚するつもりはない」という回答が急増していることがわかる(下図赤枠)。

この結婚意思を持たない女性たちは、一人で生きることを志向している自立した女性たちだ。安定した仕事とそのためのスキルを持ち、独力で生き抜く知力と体力と判断力を備えていて、自己責任を受け入れる器量があり、老後にも備えている。彼女たちとの友人関係を楽しんでいればもしかしたら、お互いに一人ではない老後について考えるようなことが起きるかもしれない。

[脚注]
脚注1-50の膨大なリソース・データは、元リンクに掲載してあります。

 
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◆ 最重要 ◆
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単刀直入に記載しよう。
何度も繰り返すが、

現代の女は「自分自身を棚に上げ、下記の3条件を満たす男のみ」を露骨に好む。

1:圧倒的経済力(高年収・高資産)
2:圧倒的影響力(高い社会的地位・知名度)
3:圧倒的外見(高身長・イケメン)

同時に、それらに該当していない大半の一般的な男を「露骨にゴミ扱い」する。 もちろん「自分自身を棚に上げて」だ。

 
不審者扱い、怪しい人物扱い、ショボい男扱い、ダサい男扱い、汚物扱い、塩対応、そもそも人間と判断しない、そもそも存在自体を不可視化するetc...

■ 補足
上記は「圧倒的」でなければならない。年収が高め、社会的地位が高め、程度ではなく「圧倒的」でなければならない。
昨今のIT化・情報の民主化により、女は基本、意識的ないし無意識的に「画面の向こうの圧倒的強者男・キラキラ男と目の前の相手を比べてしまう」からだ。

つまり、まだ色恋沙汰を視野に入れている男(モテたい、恋愛したい、結婚したいなどという願望がある男)からすると1は必須で、2や3はオプションといったところで、基本的に「1+2」「1+3」が必須となり、もちろんそれらのパラメータは高ければ高いほど良い、ということにも事実上なる。

重要なのは、上記の記事でも示されているように、

男は「可能であれば30歳、遅くとも35〜40歳前後までに、そのパラメータを圧倒的に高めていなければならない」点だ。

もちろん、現代の女は過程を見ず結果しか見ない、かつ、上記をクリアしている男の内面のみを見る、即ち『ソコをクリアしなければ、内面を見ない』ため「パラメータを高める為の圧倒的努力・研鑽を積み重ねる時間」も考慮に入れた上で、そうならなければならない。

 
でなければ、そもそもの話、色恋・恋愛・結婚はおろか「女側がこの男と接しても良い」とすら判断しない。

・果たして自分自身は、そのパラメータを保有しているか?
・果たして自分自身は、その年齢までにそのパラメータを保有できるか?
・そもそも自分自身は、どう生きていきたいのか?

 
もしあなたが、20代や30代で上記3項目において高いパラメータを保有しているいわゆる「強者男性」でないならば、時間・金を無駄にせず、体力・精神を無駄に疲弊させないためにも、この記事の内容、もとい「この現実を」キッチリ把握し、真剣に自身の人生そのものについて考え、あらゆる面において「自分自身にとって最適な選択をしていくべき」である。
 

■ 余談
この「悟る(ための)ノート」を更新している理由は複数ある。
内容が良い記事を転載し、拡散しているのにも理由がある。

その理由にはもちろん、私自身と記事を閲覧した人自身の「QOLを上昇させる」ためも含まれるが、その為には「現実を直視し、かつ、状況を好転させる」ことが必要な1つとしてある。

現代の「女尊男卑」「男性差別社会の現実」を正しく知り、自分自身のアクションにおいて「可能な限り、後悔しない選択をした上で行動していく」ことは、その為に必要な1つでもあるのです。


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