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シャンテン数とセンチ数を意識する【OROCHI】

ようやくOROCHIの話ができるようになった。いや「したかったら勝手にしろ」なんだけれども、ようやくみなさんにお伝えできる下地ができた。そもそもOROCHIとは何かについては以下のnoteをご覧頂きたい。

OROCHIを知ったみなさんがこれに触れ、そしてプレイする時。大きな問題が前に立ち塞がる。それは「どうやったらOROCHIをOROCHIとして遊べるのか」という事だ。OROCHIはアタマという特殊な鳴き方が追加された東南戦のビンゴである。誰も鳴かなければ「面前で張った者同士がオープンしてぶつけあうだけの世紀の大凡戦」が繰り広げられ、そしてちょっと悪ふざけみたいに大声で「アタマッ!」と叫んでキャッキャして、小一時間ほどすれば「なんかよくわからなかったね」で終わりだ。そして僕は、そんなくだらない体験をして貰う為にOROCHIを作った訳ではない。

こんなんや

ハダカ+オロチはダブル役満だ

こんなんを是非とも肌身で味わってほしい。という訳でOROCHIをプレイする上で一番大事な事から話をしようと思う。それはシャンテン数だ。


屑配牌がやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!


やる気あんのか、って感じの配牌

東初南家。パッとこの手牌が上がってきて、親がすっと9sを切り出した。古来よりあらゆる配牌は役満の6シャンテンであり、以前であればこれは「アタマ」の一手だ。そして25pをほぐしてハダカに一直線、それが本筋だった。ではここで真のシャンテン数、聴牌までの距離=
センチ
を数え上げてみよう。

①ハダカ

必ず6シャンテンからスタート。手牌に含まれている7は鳴けないものとしてカウントする。また、対子部分に関してはほぐしていく事がほぼ確定しているので0.5シャンテン増しとして数える。するとこの手牌は6+1+0.5+0.5+0.5 = 8.5シャンテン。そしてツモ番が利用できないので1/3が無駄となり、8.5×3/2≒12センチ。

②オロチ

シンプルに7と字牌の数を数え上げる。7枚あるので13-7=6シャンテン、ツモ全体が利用できるのでそのまま6センチ。

③車輪

多い色の数牌を数え上げる。7枚あるので13-7=6シャンテン、ツモ全体が利用できるのでそのまま6センチ。

④スサノオ

7は使えず、また対子を数え上げる。3対子あって不要な7を2枚持っているので3+1=4シャンテン、ツモ番しか利用できないのでツモ全体の2/3が無駄となり、4×3=12センチ。

⑤面子手

そのまま己の雀力で数える。ぱっと見で愚形含みの4シャンテン、ツモ番しか利用できないのでツモ全体の2/3が無駄となり、4×3=12センチ。

という訳でこの手牌から速いのはオロチか車輪という事が距離を測る事で一目瞭然となった。9sはスルーだ。

聴牌までの新単位『センチ』

ここで俄かに怪しい話になってきたが、僕自身はマジもマジで喋っている。アタマによって生まれた役満『ハダカ』は、聴牌するまでの全てを他力に委ねるという今までにない特異性を持っている。「ツモ番がまるで罰ゲーム」なのは、アタマを一度でもプレイした事のある皆さんなら周知の通りだろう。そしてOROCHIによって面子手が実質オープン立直縛りになったことにより「自分のツモ番以外はただひたすら待つだけ」になった。見た目と実質の速度差はただシャンテン数を数えるだけでは埋められなくなったのだ。勿論本来は受け入れ枚数をしっかり数えなければ何が一番速いかはわからないが、これでざっくりと距離感と速度感を掴む事ができるようになった。

切り返しのタイミング

さて先ほどの手牌。車輪含みの下家が切り出した⑦から叩き始めてこの形まで来た。

対子を外し続けたらこの形まで来た

ここで下家から1pが打ち出される。ここで鳴いた場合とスルーした場合の速度感について考えてみよう。

①ハダカ

叩いてシャンテン。北を切り出して7sが全く期待できないので実質1+0.5=1.5シャンテン。1.5×3/2≒2.3センチ。

②オロチ

叩かずに2シャンテン。また、北が期待できないので2+0.5=2.5シャンテン。そのまま2.5センチ。

ここで1pを叩くか叩かないかでかなりの微差になる。例えばこれが

この形ならば1pは必ずアタマだろうし、

これで北がネックとなっていないならばセンチ数が大して上昇しないのでスルー推奨となる。

オロチもしくは車輪からハダカに渡る瞬間が『切り返し』である。そこから先は一切ツモがシャンテン数の向上に寄与せず、また他家から聴牌ノー聴が確定してしまう。速度上昇にはよくよくの覚悟と準備とが伴うのである。

という訳で次回の告知

わざわざアタマを打つ為だけに3/10は秋葉原まで向かう。それまでに後一本くらいは戦術記事をアップするつもりなので「まあまあ面白そうじゃん」と思った皆様のご来駕を僕は心待ちにするばかりだ。ドヒョーイリ!

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