見出し画像

敵(ではないですが💦)を知る。

ばじる🍃です。よろしくお願いいたします。

前回までは、処方について、簡単にまとめてみました。

さて、今回からは技術編ということで、透析とは切っても切れない関係である穿刺についてまとめていこうと思います。

なんでもそうですが、穿刺についても世の中にはたくさんの本が出版されていて、ネットでググればこれまたたくさんの情報がヒットしてきますね。

ばじる🍃も今でこそ、あまりそういったものをみることはなくなりましたけど、(でも、まだまだ見返すときもあります)それでも若かりし頃は穿刺でミスる度、調べてみたり先輩に教えてもらったり、、あのころが懐かしいです🍂


【敵を知り己を知れば百戦危うからず】

・・・といったことわざがあるかと思いますが、まさにそのとおりです。患者さんのバスキュラーアクセスを知る。どんな種類か、どんな血管走行か。深さは?太さは?漏れやすい?逃げやすい?硬いかやわらかいか。などなど。

さて、今回はその、バスキュラーアクセス(VA)について、簡単にまとめていきます。

まず。VAとは何ぞやについてですが、透析を行うためのアクセスです。既にお分かりかと思いますが、透析ではたくさんの血流を取り出さないといけませんよね。そのためのアクセスルートです。

そこに針を刺すなり、カテーテルであれば針はさしませんが。

では、そのVAの内訳についてあげていきます。

💉自己血管内シャント

自己の動脈と静脈を短絡、吻合させているもので、ほとんどの透析患者さんにおいては、この自己血管内シャントが作製されています。血管の状態にもよりますが、利き腕と反対側に作製することが多いため、左側が多いですね。

でも、あまりに心機能が低下していたり、血管の状態が悪かったりする場合はこの方法ではなくほかの方法で作製していきます。

💉人工血管

自己血管が荒廃してしまっていると、自己血管では作製困難となってしまうため、人工血管を入れて、作製をしていきます。異物をいれるため、感染にはより一層気をつけていかねばなりません。また、自己血管よりも開存率が低いといわれています。

💉動脈表在化

心機能低下症例で行います。動脈を表層に持ち上げることで、穿刺しやすくしています。返血はネイティブの静脈です。動静脈の短絡がないため、心臓に負荷がかからないことがあげられます。ただ、動脈を毎回穿刺するため、止血など取り扱いに十分な配慮が必要であること、動脈瘤などの形成に注意しなければならないことがあげられます。

💉カフ型カテーテル(長期留置カテーテル)

上記に挙げたようなVAがすべて作製困難である場合に選択される。カフがついているため、そのカフ部分が皮下組織と癒着することで、感染と抜去を防止することができる。外来でも管理が可能である。

💉非カフ型カテーテル(短期留置カテーテル)

透析導入時、シャントがない状態の方やシャント閉塞症例などで緊急的に透析を行いたい場合に留置する。これがはいいている間は家では過ごせない。入院管理が必要である。主には、頸部や大腿静脈などから留置する。


【敵を知り己を知れば百戦危うからず】

こればかりは、相性もあるし、何回も穿刺をしてくことで、さまざまな状態のアクセスにも対応が可能となるのかと思います。でも、上記に述べたよな、バスキュラーアクセスを知り、その特徴を知り、どんな血管走行かを知り、深さは?太さは?漏れやすい?逃げやすい?硬いかやわらかいか。などなどを知り得た状態で挑めば、きっと成功率はもっと上がるかと思います。


穿刺のポイントとしては、まずは上記を知ること。駆血した状態ではどれだけ怒張するか、その状態でどれだけ血管が動くか、などなどを知ることです。

何回見ていても上達しません。こればかりはどんどん経験していくに限るかと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました🍃



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?