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メタバースの行方

最近、佐藤航陽という方の動画をよく見る。
彼はネット空間にリアルな世界を創り出すことを説いている。

確かに我々の五感は全て電気的な信号に置き換えることができる。
光の波長は色、つまり視覚に訴えるし、
肌の感覚も、電気信号に置き換わる、
味覚もデジタルで表現できると考えられているようだ。

つまり人間の脳とネット空間とを電気的な信号でつなぎ、ネット空間での五感をインプットし、意識をネットのアバターへの動作へアウトプットできる世界が近づいているのだ。

世の中すべてが、物質や物理ではなく、電気やデジタル情報へ置き換わる方位にあるのだろう。

これまでITやネットというと、誰かが表現したものをネットで見るものであったり、あらゆるものが自動化、機械的作業に置き換わっていくものというイメージであったが、その様相がさらに次元が変わってきているように思える。

センサー技術の進展で、
まず人間のあらゆるものが情報に置き換わる方位にある。
腕や網膜につけた機器で、将来の病気リスクの確率は常に表示されるだろうし、自身の好みはネットの検索で深く分析されお勧めに上がってくる。

続いて衛星や宇宙の開発も進むことで、地球のあらゆる物事もデジタル化、情報化していく方位にある。
例えば、宇宙から撮影された渋谷の立体画像はそのままネット世界へリアルに再現できる時代になってきている。

ふと思ったが、宇宙に実際に行かなくても、光の波長で採取したどこかの遠く離れた惑星の空間を、ネット世界で再現してその世界に浸ることで、実際に行ってきた感触を得られるのかもしれない。

物理的な飛翔がなくとも、光速で意識を隔絶された宇宙空間に移動させることもできるかもしれないし、光の作用で隔絶された空間に物理的作用を及ぼすことができるのであれば、まさに生身で宇宙へ行くことの意味は無くなると思える。

人間や世界が物理ではなく、情報は置き換わる方位だけでなく、
情報が意識を持つようになる、もっと言うと人間より遥かに叡智に富んだ判断をするようになるという方位があるらしい。

法治国家とは、政治の上に法律があり、万事その決まりごとに基づき、世間が回ることで社会を健全に保っていくものであるが、
法律より上に、膨大な情報を処理して最適な解を導き出せるAIが政治や国政の判断で重要な位置を占めていくということだ。

いわゆる法律よりアルゴリズムが上位に位置付けられる日が来るのだろう。日々の生活においてもAIが適切なおすすめの判断や行動や友人恋人を提示してくる日が近づいている。

人間の知性能力がAIにどんどん吸い取られる、心理的にもAIに依存するようになるということだ。

こう考えると、芸術やアートの能力が人間社会に必要になってくるのかもしれない。

唐突な考えではあるが、

ネット世界では皆美男美女に好きに変えられるため、そこに価値が生じず面白いキャラやインパクトのある言動ができる人が注目を集まるだろう。

また、知性的な活動がどんどん低位な事務作業から行動な職業までAIがするとなると、人間は何を成して人生を歩んでいくか。生産作業はもはやAI機械がしてくれる中で、何が人生に意義をもたらすだろうか。

こう考えると、より人間の感性を生かした芸術を作ったり嗜んだりすることが、より人生を有意義なものにすると考える。

アートや遊びやスポーツこれらが重要な位置を占める世界が待っていると思う。
音楽も美しい旋律とは何か、数値やパターンで認識されAIが芸術にまで優れた作品を作ることができると言われているが、そうなると人間とは何か。魂とは何か考えさせられる世間になってきている。

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