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損得勘定の極み

「今が超お得ですよ、そこのあなたにだけ!」

ジャパネット高田さんの声に「なになに?」と耳を向けてしまうのは、普段から「私に何か得なことがないかなぁ」と考えているからです。

この損得勘定は人間の本能。

小学生の頃の話。親父と二人でおもちゃ屋に行き、ファミコンを買ってもらうという超レアな出来事がありました。親父はファミコンの箱を店主に突きつけ「これ負けてんか」と露骨に言いました。私は心のなかで『この店はムリムリ!ムダムダ!』と思っていたら案の定「うちは、定価でしか売らない店なんでね」とぴしっと言う店主。

その言葉に親父はひるまず、しつこく交渉を始めたのです。

私は横から「もうええやん、やめてや」と言っても全く聞く耳を持たない親父。恥ずかし過ぎて『オレ息子ちゃうで』感を出すため、ちょっとずつ離れながら他のおもちゃを見てるフリをして、二人のやり取りを横目で見ていたのですが、なんと親父は安くファミコンを手に入れたのです。

帰り道、親父は「あの店、全然負けよらんわ」とボヤいていましたが、普段の頑固店主を私は知っていたので「親父、かっこ悪いけど、かっこええやん」と思いました。この矛盾する感じはなんなのでしょう。

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