2024/05/03 帰ってきました。うみん

ということで伊豆稲取にいる。おい、金持ちタレントになった気分かよ。てめえは貧乏で辛い生活をしているところだけを見せろや、と思われている方もいるかもしれない。
いや、ぜんぜん贅沢はしていない。スーパー貧乏だからこそのこだわりの貧乏旅行である。遊びと言っても海で泳ぐだけだ。海で泳ぐのは無料である。究極の貧乏遊びと言ってもいい。

朝は7時に起きた。4:45に一度目が覚めたのをおぼえている。なぜか目が覚めた。もうひと眠りして7時に起きた。なぜ4:45に起きてしまったのか自分でも不思議だと思ったのだが、なんとか思い出した。
泊まっている宿の朝風呂は5時から始まる。今日の日の出の時間は4:50頃。朝ぼらけのなか、露天風呂に入って、やうやう白くなりゆく海ぎは を楽しもうという気持ちがあったのだ。でもやっぱり眠たさが勝ったのでやめた。旅行はむしろ分刻んで忙しくなってしまうという人も多かろう。
しかし私の旅行のテーマは風の吹くまま気の向くままだ。予定を立てるようなことは基本的にない。休むために旅行をしているのだ。なんなら、ホテルや旅館のチェックアウトが10時もしくは11時が多いことにも不満だ。この時間に宿を出るには、8時には起きなくてはならないだろう。平日でもこんなに早く行動しない。

で、7時に起きた。起きたら朝食会場に向かう。昨日の日記にも登場した、巨大金玉おじいさんがいた。昨晩、あんなに酒を飲みメシをくらっていたオジイサンだが、朝ごはんもかなり召し上がっていた。やっぱり金玉をでかくするにはこれくらい栄養を摂らないといけないのだな。
もう一点気になったことがある。夕食の時、私のかけていた席から目線の先にこのおじいさんがいた。私とおじいさんを直線で結んだ間にもう一人おじさんがいた。もちろん、私、おじいさん、おじさんのこの3人は知り合いでも友達でもない。私は玉デカおじいさんの行動が気になっていたところにこちらのおじさまも目線に入っていたのでお顔を記憶していた。

朝食では、また同じような席にこの3人がついた。一点違うのは、玉デカおじいさんがおじさまの隣に座ったのだ。そのうえで、とても楽しそうに会話を始めた。夕食の後、この二人はなんらかの理由で仲良くなった。どういうことなんだ。玉デカおじいさんは、肝っ玉もデカかった。見知らぬ人と友達になっていたのだ。すげえぜ。

朝食を終えてから、私は大浴場に行った。この淀は二ケ所の大浴場があり、日ごとに朝、夜で男女が入れ替わる。昨日私が入ったほうが今朝は女湯で昨日女湯だったほうが男湯になっている。
今朝の風呂は最高だった。きれいな、伊豆の海や青々とした山が見える、爽快感抜群の風呂だった。最高だ。

風呂から出て、部屋に戻って荷物をまとめて9:30にチェックアウトした。なんだかんだ楽しめたと思う。玉のデカいおじいさんがいることを知れた。
この宿で面白かったのが、基本的にホテル内のタイムスケジュールが固定されていることで、食事をしようと風呂に入ろうと、喫煙所に行こうと、なんだか顔見知りの人がどんどん増えていったところだ。おそらくこうやってタイムスケジュールを宿が切ることで、効率的に調理、提供、清掃などが行えるのだろう。こういった点もこの宿が低価格でサービスを提供できている所以なのだろう。また学びが生まれた。

チェックアウトしたら、坂道をのぼって稲取駅へ着く。電車に乗って川奈駅へ向かう。川奈駅から、また坂を下って浜へ向かう。その途中、おそらく確実にプリンプリン田中さんの家らしい建物を見つけた。なるほど、ここが田中さんの家か。
ドアが開いており、挨拶をしようかとも思ったが、もし家違いだったらこんな赤っ恥はない。こっそり通り過ぎて浜へ降りた。
この浜は、いわゆる穴場である。BBQもOK。小舟を出すのもOK。釣りもOK。ダイビングもOK。もちろん海水浴もOKという、一昔前のビーチのようで居心地がいい。そして、だいたい人が少ない。ゴールデンウィークはまだ寒い。泳いでいる人なんかいない。小さい子供かBBQでひどく酔っぱらった若者たちが度胸試しでときたま海に入るくらいのものだ。

そこに私は黙々と、シュノーケルをつけて半そで半ズボンで水に入っていく。あいかわらずプールくらい水が透き通っていて心地が良い。透き通りすぎて若干怖いくらいだ。この、海はいつでも私を殺すことができるのだという状況が非日常性が高くてどんなアトラクションよりもスリリングで楽しい。「母なる海」とはうまく例えたものだ。地球にとって人間は赤子ほど弱い生き物である。殺そうと思えば殺せる。これは母親もそうであろう。乳飲み子に乳を与えなければ、愛情を与えなければ簡単に死んでしまう。その、もし母が、海が荒れればすぐ死ぬという点において、この例えは的確だと思う。

海水浴は最高に楽しかった。12時ころに泳ぎ始めて、あっという間に15時になった。さ、泳ぎ終えたら帰宅しよう。空いたペットボトルに水道水を組んで、体を洗い流して、着替えて帰り始める。またキツイ傾斜をのぼって川奈駅へ。熱海駅で東海道本線に乗り換えて帰宅した。
帰宅してみれば、かなり日焼けした。腕と顔が真っ赤っか。おまけに両腕になぞの発疹もある。年をとって変なことで肌が荒れるようになってしまった。最近は酒を飲むとときたまこのような発疹が出現するようになった。こんな形で老化現象が現れるとは。ウォーキングを2,3時間に3時間の水泳をやってもまだまだ動けそうであるという体力には自信があるのだが、内側から老化していると感じる。

21時すぎに帰宅して、明日のライブのためにネタを書かないといけない。え!またネタを書くの?
さすがに眠たすぎる。明日の朝からライブ前までで何とかしようと思う。ごめんね!

今日面白いと思ったことは「ぜんぜん12時間くらい泳げると思う。泳ぎたい。やっぱり私は海の子である。我は海の子。」

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。