2023/5/12 ほっそい棒が現れた

今日は10時ごろに起きたんじゃないか。
今日は事務所ライブだ。14:15から会場入りだ。
今回のネタはかなり自由度高めで構成して、田川くんが言いたいことがあればどんどん言えばそれを使って私はボケてやるぞとそんなつもりで書いたネタだ。となると別にネタ合わせもそんなにいらないし、ネタを飛ばすということもない。

一つの筋だけ用意しておいて、あとは自由に思ったことを言って最終的に元の筋に戻せばいい。これは前回の高円寺スラバーノッカーというライブでニルベース斎藤さんからいただいたアドバイスをそのまま採用して取り組んでみたものだ。

アドバイスを馬鹿みたいにそのまま受け入れてしまうことって私は大事なことだと思っている。
自分を客観的に見ることはできない。どれだけ客観的に見ようと思っても、自分が思う自分でしかないし、動画で見てもそれは映像の自分であってリアルタイムな客観的な自分ではない。となると、その日のその漫才を見た第三者が見て思ったことは1つの正解であろうと予想できる。
となると、人から言われたアドバイスでそれはよさそうだと思ったことは思い切ってそのまま聞いてみるのもいいのではないか。
結局、自分で何とか出来ると意気込んでみても天才ではないので良い正解は出せない。とにかく愚直に正しいと思うものは取り入れ、取り組むのだ。

愚直と言う言葉が私は好きだ。愚直ってわかりやすく言い換えればバカマジメだ。高校の英語の授業で、スティーブジョブズの演説が教材になっていた。そこでは大学を卒業していく若者へ向けてジョブズが「ハングリーであれ、愚直であれ」と語ったという話が紹介されていた。
そのときから、「愚直」とはいい言葉だなと思った。愚かは辞書で調べるところの考えが足りないということのようだった。

子どものころ、よく野球のコーチや親や先生から「考えて行動しろ」と言われたものだ。でも、子供の内から物事を考えて行動するなんて無理だ。どんなところで失敗して、どんな結果をもたらしてしまうのか、予想を立てられるほどのデータが頭に入っていない。
となると、とにかく失敗して怒られて覚えていくことしかないのだ。我々も漫才歴5年だ。まだようやく幼稚園の年中さんくらいだ。となれば考えるだけでいい漫才ができるとは思えない。

人からいいと言われた形をどんどん取り入れて、それで自分が違うと思った部分は抜いて、とにかく失敗していくしかない。

失敗はどこかで絶対してしまうだろうということを受け入れて、とにかくやっていく。それが愚直さではないか。

なにわプラッチックの三輪さんと漫才に着いて語った時、当時私は誰にでもわかりやすい時事ネタ漫才とはなんなのかとひどく悩んでいた。「あれやな。藤崎がスポーツ新聞をもって舞台に出て、その場で読んでボケたらわかりやすい時事ネタになるんちゃう?」と三輪さんから言われたことがある。
私はこれをいつか採用して愚直にやってやろうと思っている。ただ、タイミングがないのでできていない。いや、やる気がないのかもしれない。

入り時間前に少しだけネタ合わせをして会場へ向かう。ジャンピングイエローは居心地がいいものだ。これより下がいないから焦らなくていい。がっはっは!涙

事務所ライブは16時からのジャンピングイエロージュニア、19時からのジャンピングイエローの二部構成だ。
ジュニアでは昔からやっている、シンプルな時事ネタ漫才を改めてやってみるというコンセプトで取り組んでいる。このタイプのネタで売れることはほぼあり得ないが、シンプルな形も常にやっておかないと変な漫才師になりそうな恐怖感が出てきてしまうのだ。ピカソがあの抽象画に至る前には徹底的に基礎を鍛えて、写実画も相当うまいというところから学んだのだ。
シンプルな時事ネタは練習さえすれば、それなりに上手になれる。いわば写実画である。
ジャンピングイエローでは、いま自分たちの中で一番新しい形の時事漫才に挑戦する場所だ。これはピカソで言うところの抽象画だ。
不思議なもので、自分の思う最先端の形の時事漫才のほうがばかばかしくて笑えると思うのだが東洋館ではウケない。だが、それにもめげずにいつも東洋館のお客様には投げつけている。投げつけた時事ネタはだれも受け取ってくれず、階段にぶつかってつぶれる。

東洋館の話になった。今日の会場は新宿Fu-である。
いろいろ言ったが、今日も漫才を二つ頑張った。これを書いている今、14日のライブではネタ二本やってほしいというお声をいただいた。
明日までに新作2本、明後日までに加えてもう1本である。どうすりゃいいんだ。

そういえば個人的なダイエット企画は順調で、105㎏台になった!気を抜くと食事の後は106、107となるのでこれからも気を抜かずに精進していこう。
カレーは毎日食べている。

今日面白いと思ったことは「半年後くらいにはほっそい棒が舞台に現れるだろう。」



こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。