原文：https://www.agamsterdam.org/announcing-coronavirus-anarchism-pandemics-anthology/（PDFはこちら）
原文掲載日：2021年11月30日
収集・編集・印刷：ＡＧＡ（アナキスト゠グループ゠アムステルダム）・ＡＣＡＡ（反資本主義行動アムステルダム）

（訳者註：アムステルダムのグループが表題のPDFを出していることを知り、コンタクトを取り、全文を翻訳することにしました。訳出し次第、随時掲載し、マガジンにまとめます。PDFの文章は英語ですが、初出がスペイン語のものもあり、翻訳に際して不明な点は、スペイン語の原文も参照しています。）

ＡＧＡによる序文

以下の論説集の目的は、コロナウイルスに関するアナキストの見解を示す論説をなるべく多く集めることにある。これはコラボレーションだが、元々そのように意図されてはいない。個々の論説は独自に発表され、今になってようやく一つのものとして読めるようになったのである。そのため、全体を通して多種多様なトピックスと意見が示されている。重要なのは、読者が偏見のない批判精神を持つことである。このアンソロジーには、新型コロナウイルスの中で苦しんでいる人々や支援活動を積極的に行っている人々の証言・資本主義に対する多くの批判・様々な大陸や国が世界規模のパンデミックへの備えをせずに現在翻弄されていることについての地政学的概要が掲載されている。

いくつかの文章で強調されている点を挙げておこう。現在誰もが経験しているパンデミックへの準備不足と将来のパンデミックを予防する必要性について。私達の権利が、そもそも多くの人が一度も手にしたことのない将来の特権として留保されていることについて。パンデミックが「終わった」としても「普通に戻るのか？」という疑問を問い続け、普通とはどう「ある」べきか定義を徹底的・根本的に考えねばならないことについて。世界の現状によって多くの生が脅かされている中で、これらの文章で最も重要かつ包括的なメッセージは、連帯の維持である。

これら多岐にわたる文章が資本主義と国家統制の否定という統一的見解に結合しているように、私達も読み、共有し、自身の連帯の形を追及しなければならない！読者にはこれらの文章を楽しんでほしい。胃がむかむかすることも多いかもしれないが、治療薬はこれらの文章と読者自身の批判精神の中にある。是非、共に治療法を創り出そう！