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生活の建築知識.93

おはようございます。

以前マンションのリノベーションを行った際にお湯が出るのに時間がかかるとお問い合わせを受けました。
今回はこちらについて、少し説明をさせて頂きます。
前提として、今回のリノベーション工事ではガス給湯器は既存のまま利用しました。
そして配管も接続のための切り回し以外は既存を利用したことを踏まえて説明していきます。

住宅のお湯は基本的に給湯器で作られたお湯を給湯配管を通じて各水廻りにいっております。
多くのご家庭にあると思いますが、給湯器のリモコンをオンにして、水栓部分をお湯が出る操作をすることで、使えるようになります。
リモコンではお湯の温度を設定出来ることも多く、例えば40℃に設定すればそれに沿った温度のお湯が出てきます。
そもそも水を温めてお湯を作っているわけですが、そのお湯にするための能力は給湯器ごとに表記されている号数というもので決まります。
号数とは水温+25℃のお湯を一分間に作れるお湯の量を表示したものです。
16号なら16ℓ、24号なら24ℓとなります。
これにより給湯器の基本的な能力がわかることになります。
次に、お湯が作られても水栓から出すためには配管内を通ってこなくてはなりません。
その距離が長ければ、水栓からお湯が出るまでに少し時間がかかってしまいます。
逆に短ければすぐにお湯の利用が可能になります。
以前住んでいた住宅と、今回住み始めた住宅で給湯配管の長さを比較したときに長くなっていれば、お湯が出てくる時間に遅さを覚えてしまうかもしれません。

今回のお問い合わせでは、まさにそのようなことで遅さが気になってしまわれました。
実のところ、今回の工事内容であると既存の給湯器と配管長さにお湯が出る早さは依存することとなり、改善する方法は無くなってしまいます。
仮に改善出来たとしても、おそらくそれほど大きな差は出ず、給湯器の設置位置などを変えない限り難しくなるのが実情です。

もしお湯が出る早さにこだわりがある方は、工事前にお湯が出る早さを確認して頂き、改善の必要があれば工務店に方法などをご相談頂ければと思います。
特に冬場であれば、お湯が出るのを待つのもストレスではあると思います。
手段は少なくなりますが、快適なお湯との接し方をご検討ください。

では、また。

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