見出し画像

自分の使命の見つけ方

風の時代、自分の使命を探している人が増えてきているのではないでしょうか。『自分の使命の探し方』について、書いていこうと思います。


1.自分の心の声を聞いてみる。

『使命』と聞くと、適職や社会的な立場を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。世間に対して自分がより役に立てることをして報酬を得たいと考えるのは自然なことと思います。ですが自分にピッタリの天職を今すぐ探してその仕事に就けるようなことはあまりないでしょう。『使命』とは必ずしも報酬などお金を得る職業的な意味合いだけに止まらないのです。
例えば今活躍している野球選手が『自分の使命は野球選手になることだ』と考えていきなり野球選手になったということはないでしょう。野球選手になるよりももっと前の段階で『野球をやってみたい』というほんの小さな興味が沸き、そのまま行動に移して練習をして体力技術を育くみ、野球をする中で喜びや学びや心の充実、成長、自分らしさを見つけていき、それをただがむしゃらに続けていった先に野球選手になるという選択が初めて出てきた場合が多いでしょう。そして実際に野球選手として長く活躍する中で『これが自分の使命だったんだ』と後から思うことがあるかもしれません。結果としてそこに行き着いたという形です。
この場合、どこからが使命が始まったかというと野球選手になってからとも考えられますが『野球をやってみたい』という興味を行動に移した時からその人の使命は始まっていると言えるのではないでしょうか。
と考えると今自分の目の前にある『好き』や『気になる』を実際に行動に移してみる、自分の心の声に従ってみることが『使命』であるのです。
それが天職になるかどうかはその行動を続けていった延長線上にあるかもしれないし、ないかもしれない、というだけのことです。
『好き』を突き詰めるなどのベースになるものが何もない状態でいきなり天職と言えるような『使命』を手を伸ばしたらポンと届いてすぐに得られるということは稀であると言えます。

2.『好き』とは違う場合もある。

『好き』から繋がっていかないケースとして、自分では特に興味もなく気にもとめていなかった小さなことを誰かからセンスがあると評価されたスキルや特技がたまたま発展していき、それが結果的に『使命』になる人もいるでしょう。
また『好き』や『特技』などの自覚が全くなく、目の前のやらなければならないことを日々忙しくこなす中で流されていく最中に、ある日その自分が辿ってきた経過を振り返ったらこれが自分の使命だったのだと気づく人もいるでしょう。
そしてそれはやはり必ずしもお金に変えられることとも限りません。例えば子育て中の親御さん、家族の健康を気遣ってサポートする専業主婦、家族の介護をしている人も立派な使命を果たしているといえますし、もっと言うと何もしなくてもそこにいるだけで周りの人の心を和ませることができるような個人の存在はもっと貴重な使命を持っているのかもしれません。そういう意味では、誰でもこの世に生きているだけできちんと使命を果たしていると言えると思います。『使命』は先にあるものではなくて、今すでに目の前にあり、誰でも何かしら遂行しているのだと考えることもできます。

3.そもそも『使命』は一つじゃないし、期限があることもある。

生きているだけでも使命を果たしている、という考え方をするとそもそも人の『使命』はたくさんあると言えます。赤ちゃんは元気に泣くことが使命と言えるし、子供は育つことが使命と言えるし、人が食事をすることも寝ることも使命と言えるし、その時に置かれた立場や時間軸によって果たすことが変わるのが普通だという見方をした場合、人が一生を生きていく上で果たす使命は多種多様です。
上記に書いたような、子育て中の親でも家族を支える主婦でも家族の介護をしている人でも、子供が大きくなって手が離れた時や家族の在り方に変化が生じてそれまでのサポートをする生活を終えた場合、次の新しい使命を果たすフェーズに変わっていくことがあるでしょう。
病気と向き合うという使命を果たし終えて健康を取り戻した人が次の使命を探すこともあるでしょう。
『使命』は生涯のうちの長い期間を占めるものだけではなく、むしろ短期間で果たすものも多く、その果たしてきた数多くの使命を総合的に見てその人なりの人生のオリジナルの色が染まってくるのだと思います。

4.自分のアイデンティティといえるような『使命』の探し方

自分が本当にやりたいこと、好きなことがよくわからないという人も多いのではないでしょうか。手っ取り早いのはノートやスマホなどに少しでも興味のあるものについて片っ端から書き出してみることを定期的に行ってみるのも良いと思います。月に一度、興味のあること、好きなこと、やってみたいことを思いつくままに書いてみる。できればページ一杯に書く場所がなくなるほど書けると可能性は広がりますよね。そこまで書けなくてもToDOリストに『やりたいことメモ』のようなものを書いて保存します。そして海外旅行のような今すぐできないものは後回しにしても他のすぐにできることはとりあえずやってみましょう。これまでの趣味を続けてもいいし、やったことのない新しいことをチャレンジしてもいい。やってみて面白かったらまたやればいいし、つまらなかったらやめればいいだけです。大切なのは必ず行動に移すことです。やる内容はなんであろうと関係ありません。寝ることでも食べることでも構わないんです。むしろ本当にそれがやりたいことならもっと突き詰めてもいいんです。パジャマにこだわってもいい、枕にこだわってもいい、食べ歩きやオリジナル料理を極める方にいっても構わないですよね。
そして、さらにそのノートのページや『やりたいことメモ』を毎月、満月ごとなど、自分で決めた日に新規で書き出し作業を続けていきます。できれば3ヶ月、4ヶ月、半年と書き出していきある程度の期間が経った時、これまでに書いてきたものを振り返ると本当に興味のあることや自分のこだわっているものは毎回書き出していることに気づくはずです。毎回『温泉行きたい』と書いてるなら温泉巡りしてきたらいいし、バッティングセンターに行ってみたいなら行ったらいい。気になるまだ無名お笑いコンビがいるならライブに行ったらいい。そこからより本来の自分が持つ資質が発揮される可能性が高まることでしょう。

まとめ

ここまで書くと大体わたしの書きたいことは見えてくる思いますが、『使命』を果たすとは、いきなり誰かの役に立とうとすることでもお金を稼ごうとすることでもなく、まず自分の興味を突き詰めて実際に行動を起こして自分の心を満たすことから始まるのだと思います。将来的に天職を見つけてお金を稼ぎたいと思っていてもまずはこの段階を踏まなければその動機づけはなかなかそこへは到達しにくいと思うのです。
このことをなんとなくでもわかってる人も多いとは思うのですが『実際に行動を起こす』というところでなかなか動き出せない人が多いのではないかと思います。
ただ、行動を起こさない限り自分の思い描くような『使命』を果たすどころか、自分の人生はなかなか変わっていかないと思います。SNSを眺めて過ごして誰かを羨ましいと思う時間を少し削って自分の興味を行動に移してみてはいかがでしょうか。ちょっと試しにやってみて合わなければただやめればいいだけです。『やってみたけど自分には合わなかった』と知ることも自分らしさを知る上での重要な学びです。なんだかんだ、口だけで他人を評価するばかりで何も行動をせずにいる人より実際に行動を起こしている人の方が人として成熟するのはどう見ても確かですよね。
人はさまざまな体験をすることで人生が豊かになります。死ぬ時に心残りがないほどたくさんの自分の興味を片っ端からし尽くしていったら全て良かったと言えるのではないかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?