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掃除機の異常増殖

私がひとり住んでいた場所には日本が世界に誇るMakitaの掃除機とi-Robotのエントリーモデルがいた。小さい部屋で、木の床だった。だからそのくらいの吸塵力で良いと言うくらいの弱いものだった。それはそれで不満だったのだが、私は家を購入し私は多額の借金を抱えていたため、必要なものをまずは買う必要があった。i-Robotはもうなんだか疲れ果てていたので引っ越しの前に捨てて、引っ越ししてからは弱小Makitaのみで頑張っていた。

ある日、エストニア人は引っ越してきた。するとしばらくして、「会社で特価で販売していたからとあるものを買った」と言う。

「ふぁぁぁ?」と思ったら、最新モデルと思しきi-Robotだった。前の部屋でも使っていた自動でくるくる回って掃除してくれるものだ。彼のお金で買っているんだし、Makitaの能力が低いのもわかっていたから、文句はなかった。そのままi-Robotに働いてもらうことになった。しかし、なぜかi-Robotのスイッチすら押したくないほど私はめんどくさがりだった。

さて、そうこうしていると次のボーナスあたりに彼は「会社で特価で販売していたとあるものを買った」と言っていた。なんか聞いたセリフだった。
他人のお金なので、これもまた荷物がくるまでは忘れていた。
荷物が来てびっくりしたのだ・・・


「dysonかーい!」


待て、うちには既に弱小とはいえMakitaくんもいるしi-Robotくんもいるぞ。と突っ込んだがまずは使ってみろと言われ、
スイッチを押すと「すごい!!全部すいとるのかーい!」

「吸引力、変わらないただ一つの掃除機」


あのCMであったキャッチコピーが脳裏を駆け巡ったのだった。
今、我が家には人口よりも多い3つの掃除機がある。


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