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4,000円の悩み

エストニア人の仕事始めだった今日は、正月までに色々買ったものを消化する夕飯を作っていた。カオマンガイ、そしてその鶏肉をゆでた汁でスープ、先日エストニア人が騙されて買ったホタテの貝柱の刺身だ。
大抵私が家にいるので夕飯は私が作る。

今宵はほとんど会話はなく私はNetflixを見ながら、彼はスマホのゲームか数独みたいなパズルゲームをやりながら食べていた。

「ほとんど会話ないよね」と指摘すると「何喋りたいですか」と聞かれた。
うーんと考え「いや、ただ事実言っただけで、話したいことはない」と返した。すると彼は悩んでいることを話してきた。
「最近漢字のアプリやってるんですが、漢字1000文字までは今のアプリで勉強できるけど、それ以上になると4,000円課金しないといけないんですよ。でもその前に漢字の書き順を練習する機能を追加したから4,000円すでに払っているんです」とのこと。

それでその漢字アプリの魅力はどんなところかと聞くと、「漢字の成り立ちがわかるんです。例えば、高というのは昔は貴族みたいな人しか住めない場所のことを示した。だから東京の「京」の字に近いんですよ」

「ほぉぉ」面白いじゃないか!!

と聞いた私がむしろアプリすごいとなってしまった。しかしだ、漢字を勉強している理由を聞いてみると、会社で専門用語が出てくるが、1年に一度出てくる時に去年も聞いたのに何も覚えられていない。だが、漢字を知っていることによって記憶に結びつくはずだと考えているそうだ。

我々日本人が漢字を子供の時に覚えるのは、スパルタみたいに何度も書いて読んで間違えて覚えていったのだが、大人になってからそんなことしていないなと思った。
もうちょっと楽しく漢字に触れるなら書道を習いに行くのも良いのではと提案した。しかし、それは合理的ではないそうで「私は漢字検定が良いと思います」と言われた。

「じゃ今年の目標は漢字検定にする?」と聞いたら返事がなかった。

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