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爆笑問題 with タイタンシネマライブ 2023/6/9(ゲスト:マシンガンズ、流れ星、ザ・マミィ)

観に行って良かった!いいもの見れた!
楽しかった!ライブの覚え書き。


●タイタン

「おまえらの望みは叶かなったぞ。おまえらは、わしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえらの仲間の一人にしてほしい。」

●ダニエルズ
冒頭に表示されるエピグラフは、太宰治「走れメロス」

ボーカルレッスンのコント。キーボードを弾きながら始まった曲は、まさかの「おどるポンポコリン」!歌詞を引用した言い回しがいちいち面白い。気づいたらダニエルズの世界に引き込まれている。


僕は白状する。あの妙な男の話したことは、僕をまるっきり混乱させてしまったのである。だからあの晩僕自身が感動した通り、他人に感動してもらえるように、あの男の話を繰り返すことは、僕には今もってできそうもない気がする。

●まんじゅう大帝国
エピグラフは、トーマス・マン「幻滅」
文章の箇所はおよその記憶なので参考までに。

「ピーヒャラピーヒャラ言ってますけどもね」と、おどるポンポコリンをネタにしつつ。「笑うか話すかどっちかにして」で、笑いの方を取ってひたすら笑うという。軽く狂気じみた中にも品を感じる。話が次々に変わっていき、面白かった余韻だけが残るのがいい。


「だから、彼女ルミを操縦するには、私が、頭の中で『立て』と思えば立ち、『右手を挙げ』と思えば、右手を挙げるのです。私は、命令を口に出す必要はない、ただ、頭の中で、命令を考えればいいのです」

●脳みそ夫
エピグラフは、蘭郁二郎「脳波操縦士」

見るたびに色んなキャラクターを生み出し、色んなネタにチャレンジしているのがすごい。今回は、くだもの子のもぎもぎゲーム。「りんご、りんご、りんご。もぎ、もぎ、もぎ」と、軽快に進む言葉のゲーム。タイタンライブで心和むひととき。


ゆったりと構えて、青年は壮語するのである。
 しかし、張華は少しも騒がない。最初は、しくじったかな、と思ったけれど、どうも態度が腑に落ちぬ。昔から、百年の精は猛犬をもってその正体を看みるべし、千年の精は千年の神木を焼いて、その火をもって照すべし、と言い伝えられてある。

●キュウ
エピグラフは、佐藤垢石「支那の狸汁」

オリジナルの料理レシピ、ヤングバーガーのネタ。何度か見たことあるけどやっぱり面白い。引き込む力がすごい。謎の「ヤング」を追っていく。いい感じにオチを忘れていて、新たな気持ちで「なんだそれ!」と思ってしまう。


「来年は、いちばん上まで、のぼる」
 レイモンドは約束を果たした。いくつも重なり合うラウンドのひとつひとつを、彼は無事に勝ち抜いた。

●シティホテル3号室
エピグラフは、片岡義男「波乗りの島」

代々伝わる武器のコント。写真を見れば一目瞭然。人を助けるための武器がこれですか!?という。武器の作りはすごいけど、どこかチープな感じが漂う世界観に笑ってしまう。


子供は、自分のお母さんを絶対のものとして、信じています。そのお母さんに対して、註文を持つというようなことがあれば、それは、余程大きくなってからのことでありましょう。

●ザ・マミィ

エピグラフは、小川未明「お母さんは僕達の太陽」

政治家と記者のコント。不倫してない証拠の音源を出してくる。そういうことか!という展開にやられる。酒井さんならではの、とぼけた憎めないキャラが抜群に面白い。


空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。
 屋根の上で、竹竿を振り廻す男がいる。みんなゲラゲラ笑ってそれを眺めている。子供達まで、あいつは気違いだね、などと言う。僕も思う。これは笑わない奴の方が、よっぽどどうかしている、と。

●流れ星☆

エピグラフは、坂口安吾「ピエロ伝道者」

ちゅうえいクイズ、たきうえクイズをお互いに出していく漫才。THE SECONDについてのツイート炎上の件から、最近の立ち振舞いから、イジられがちなことを全部ネタにして、とんでもない熱量で吹っ切っていく様は痛快!魂の叫びというか、魂と魂のぶつかり合い。流れ星が衝突炎上してこんなところに行き着くとは。だからお笑いって面白い。今後、全部がフリになっていくとしたらすごいことになりそう。


社会に対し、政府に対し、同胞に対しまた家族に対してあらゆる種類の不平不満をいだいている人は、この原始的楽器を原始的の努力をもってたたきつけるのである。

●マシンガンズ

エピグラフは、寺田寅彦「田園雑感」

アダルトな客層だという話から、THE SECONDで準優勝になった、いい気になって浮かれてる、3本目のネタについてみんな怒ってくる、ラジオビバリー昼ズに遅刻したなど、近況をまくし立てて話しているのがもう面白くて、やっぱりこれがある種の漫才の理想形なんじゃないか!!と思う。

浮かれたり遅刻したりの西堀さんに対し、一方の滝沢さんは「イケてるだろ!?」と自らをネタにしながらも自信に満ちた佇まい。相変わらずガラガラ声だし、クソやかましいのに、なぜか以前よりもカッコよく見える。視聴者なんて勝手なものだ。ネタは少しずつ変化しているのかもしれないけど、姿勢はずっと変わらない気がするマシンガンズ。

THE SECONDで準優勝したんだからモテるだろと、女の子に声をかけられる妄想場面を演じ、「楽しいな!」で2人が飛び上がるその高さがすごい!ステージの上であんなに飛び上がるおじさんを見ることはなかなかない。ザ・クロマニヨンズのライブで未だに甲本ヒロトが飛び跳ねているのを見るくらいだ。おじさんだろうが何だろうが、全力で飛び上がるその姿は美しく、見る者の心を踊らせる。

ようやくYahoo!知恵袋のネタに入り、紙を取り出したところで、あの紙だ!待ってました!と言わんばかりの拍手と笑いが。もう色んなものが乗っかって、紙が出てきただけで笑ってしまう。お馴染みのネタだけどやっぱり面白い。でもそろそろ違うネタも見てみたい。


怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。

●ウエストランド

エピグラフは、フリードリヒ・ニーチェ「善悪の彼岸」

結局イケメンがムカつくという愚痴から入り、河本さんの言葉に乗っかってさらにキレまくる。他者への怒りから自身への怒り、毒舌や自虐を通り越していく勢いで視点が入れ代わり、全てを飲み込んで瞬時に吐き出すような井口さんのしゃべりがすごい!ここに来てさらに漫才が進化している!忙しくてネタに力を入れる余裕などなさそうなのに、六本木の映画館で前説トークをしてきたあとなのに、めちゃくちゃ熱量が高くてめちゃくちゃ面白かった!

M-1、THE SECOND、賞レース後の熱狂も落ち着き、漫才師たちはしばし燃え尽きていたりするのかと思いきや、とんでもない。流れ星もマシンガンズもウエストランドもものすごい熱量で、更なる漫才を見せつけてくれる。流れ星はすでに来年のTHE SECONDに向かっている気がするし、マシンガンズは勢いに乗ってより高く飛び上がろうとしているし、ウエストランド(井口さん)はチャンピオンのその先へとまだまだ野心を燃やしているように思う。


●BOOMER&プリンプリン

蕎麦屋とグルメリポーターのコント。ベテランおじさん芸人たちがわちゃわちゃと、誕生日プレゼントを渡すアドリブがあったり、楽屋を笑わすためだという芸人の名前を出したり。どこからどこまでがネタなのか、ネタというより人間味が溢れすぎている。プリンプリンの田中さんらがマシンガンズをまねて何度も飛んでいて、なんだかもうよくわからなくて可笑しい。


「では、タイタンで会おう」と、そのにやにや笑いがいった。やがて、それも消えていった。

●爆笑問題

エピグラフは、カート・ヴォネガット・ジュニア「タイタンの妖女」

太田さんの登場時恒例の「助けてくれー!」が若干弱めで、「これやんなきゃいけなのかな?よくわかんない」と笑い。太田さんは早々にマシンガンズをまねて飛び上がり、うわーやってくれた!!と歓喜。「マシンガンズのまねというより、マシンガンズをまねしてたBOOMERのパロディだな」とのこと。

漫才は、ガーシー逮捕の話題から、ジャニーズ問題、広末涼子の不倫報道、Take2の深沢離婚、岸田首相の長男、蛙化現象、推し、など。

わりと序盤の方で田中さんのしゃべりがふわふわし出し、同じような言葉を繰り返して、これは……ネタが飛んでいる!!とほとんどの人が気づいて笑いに。これもライブならではの感じで面白かったけど、あんまり頻繁に起こるとさすがに心配になるかも。またラジオ「爆笑問題カーボーイ」でネタの反省会が行われそうだ。

ガーシーが差し入れに「少年ジャンプ」を要望したという話からだったか、自身の著者「笑って人類!」を差し入れしようかとなり、「未来は……何だっけ?楽しいだっけ?」とまさかの!自分の言葉を忘れてしまう太田さん。「“未来はいつも面白い”。きれいごとだと思ってるから忘れるんだろうな」と苦笑い。過去の自分の言葉すら切り捨てて笑う太田さんと、「未来はそんなに面白くねえよ!」と無情にガーシーを切り捨てる田中さんのすごさよ。

あと広末涼子の曲「大スキ!」の替え歌で、「片玉とってもとってもとってもとってもとってもとっても大好きよ」「そんなに取ってないけど」が最高にくだらなくて笑った。


●エンディングトーク

●ザ・マミィ
林田さんは昔からタイタンライブに思い入れがあるようで。大学生の頃だかに東京03などが出ていた何周年記念かのタイタンライブを観に行き、影響を受けて芸人を志したところもあるのかもしれないと。ちなみに今回、林田さんが嬉々として「タイタンライブ決まったよ!」と言うと、酒井さんは「へっ?」「ギャラいいの?」という反応だったとか。

●ウエストランド
六本木の映画館での前説トークを終えて急いで会場に来たらすぐ出番ですと言われたと、扱いに不満をもらす井口さんに、「お前ら集客あるから」と期待を込めた感じでなだめる太田さん。その甲斐あって六本木の映画館は見事に完売したとのこと。

河本さんは太田さんから「入れ墨者」とタトゥーの件をまたイジられていて、たぶんもう一生言われるんだろうなという感じがして笑ってしまう。

「喉、大丈夫か?」と、喉の調子が悪かったらしい井口さん。マシンガンズも喉を気にしていて、楽屋ではみんなで喉のケアについて話していると聞いた太田さんは、俺とかBOOMERのいる楽屋では「死んだらどうしよう?」と話していたという。おじさん芸人×ベテラン芸人の悲哀がすごすぎて腹を抱えて笑ってしまった!どうやら伊勢さんが死んだらどうしよう?と話していたらしく、もし相方を失ったら…という話だったのかなと。

●流れ星
太田さんから「ちゅうえい」と呼ばれているという話に。たきうえさんも「ちゅうえい」と呼ばれ、流れ星も「ちゅうえい」と呼ばれ、ちゅうえいさんも「ちゅうえい」と呼ばれ。なのに「話してる時に太田さんと全く目が合わない」というちゅうえいさん。もはや何が「ちゅうえい」なのか。太田さんは「“ちゅうえい”だけほしい」と笑い、さらに謎が深まる。単に名前が覚えられないだけなんだろうけど、わけがわからなくて面白かった。

●マシンガンズ
タイタンライブへの出演はTHE SECONDの前から決まっていて、(タイタン的には)準優勝してくれてラッキーだったと太田さん。

3本目のネタについて、準備してなさすぎるとみんなに怒られるという話に。実際のところは、予想外に勝ち上がってしまって3本目はどうしようかとなり、滝沢さんが準備していたノートを取り出して「これとこれとこれはどうだ?」と提案するも、西堀さんは「そんなの覚えられない!」とほとんどを却下。結局は確実なボケネタ3つくらいで何とか6分を乗りきったとか。

滝沢さんがノートを準備していたということは、まさか滝沢さんの方がネタを書いているのか!?と驚き。繊細で鋭い部分を持っている西堀さんがネタを書いていると思い込んでいたけど、調べてみたらどうやら2人で話しながら作っているらしい。

滝沢さんが今めっちゃモテる、自撮りおじさんをやっているという話に。

滝沢「めっちゃモテるんですよ、オレ(笑)。な?自撮りおじさんっていうのをやっているんですよ。すごいバズるから」

ORICON NEWS

滝沢さんがイケメンだカッコいいだと言われている流れで、西堀さんはかわいいと言われていると。「イケメンってなんだよ」というツッコミはあっても、西堀かわいいはなぜか否定されず、太田さんが「ディカプリオみたいな」と例えるとまんざらでもない様子。赤ちゃんみたい、バブみがあると言われているらしく、田中さんが「キューピーちゃんみたいな」と例えると、「さすが田中さん!」と嬉々としていた西堀さん。

「ビバリー昼ズに遅刻したんだろ」と、西堀さんがラジオの収録に遅刻した話に。

西堀「もう本気でいっそ飛んでやろうと思いました。ブースに入る1メートル辺りから、ほふく前進で行くくらいで…。でも先生やさしくて『いいよまた来いよ』って言ってくれた。まさかの一番忙しいピークが48歳ですから…」

ORICON NEWS

昼なら寝坊でもないし、どうしたの?と聞かれると、「今48歳で一番忙しい」「錦鯉とそんなに変わらない」「疲れが取れない」と嘆く西堀さん。かなり遅刻したようで、土下座する勢いでブースに入ったようで、色々想像しながらラジオを聴くのが楽しみだ。

太田さんらがネタ中にマシンガンズをまねて飛んでいた話に。みんながまねして飛んでくれて嬉しいと、マシンガンズが「俺らのネタやってくれて嬉しいな!」で飛び上がったところに、太田さんが瞬時に飛んで、見事に3人がジャンプしている瞬間の写真がこちら。

マシンガンズの2人も太田さんが一緒に飛ぶとは思わなかったらしく、驚き嬉しそうな様子。太田さんの瞬発力とサービス精神がすごい一方、田中さんは全く乗り気ではなく、飛ぶネタに対して「俺はきったならしい漫才やりたくない」と笑いながら酷い発言。汚ならしいってなんだ!やっぱりモンスターだ!酷いヤツだ!田中さんらしいな!と思って笑う。

太田さんは「これ流行っちゃうよ」とマシンガンズのジャンプが相当気に入ったようで、ダチョウ(倶楽部)さんの集団芸みたいだという話の流れから、まさかのみんなでジャンプ!!!!!!!!!乗り気じゃなかった田中さんもしっかり飛んでくれて感動!東スポさん、見事な写真をありがとうございます!!

この時、ウエストランド河本さんだけは飛んでなくて、ライブ後に社長に怒られて、間に合わなかったんです…と答えたという話は、後にマシンガンズがゲスト出演したラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」で知ることとなる。何となくみんな低くても飛んでいたような気がしたので、河本さんだけは飛んでいなかったとは。それはそれで最高に面白い場面だ。全員が映っている写真がどこかにあるなら見たい!!

「何か告知ある?」と聞かれて、発明品の洗濯ネットを手に取り、笑いなしでとうとうと紹介する西堀さん。発明の時は真面目になってしまうという、ここだけ通販番組を見ているようだった。商品の紹介ツイート、貼っておきます。

自撮りの話の時に「あとで爆笑さんもお願いします」と言っていて期待していた、マシンガンズと爆笑問題の自撮りおじさん写真!嬉しい!

太田さんは相変わらずのおどけたポーズ、田中さんはマシンガンズポーズをしているじゃないか!なんて素敵なモンスターコンビ。

ライブの覚え書きは以上です。




映画館でお笑いライブを見るのに2200円は高いかな…あんまり余裕ないしな…雨降りそうだしな…と直前まで観に行くかどうか迷っていた今回のタイタンシネマライブ。本当に観に行って良かった!本当に楽しかった!

迷ったら行け!迷わず行け!
未来はいつも面白いんだから!
未来はそんなに面白くねえに惑わされるな!

その時が来たら、迷わず飛べ!!!!!!

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