『ショーハショーテン!』の、ガラスの靴が割れたの得点を考察する
おはようございます。またはこんにちは。またはこんばんは。おはこんばんちわでいいだろ。錆缶です。
さて、皆さんは現在ジャンプSQ.で連載中の漫画『ショーハショーテン!』をご存知でしょうか。ご存知でない方向けにリンクを貼っておきます。
一応この記事内で完結できるように簡潔に説明をしておくと、高校生お笑いの漫画です。超簡潔ですね。
そんな『ショーハショーテン』ですが、現在時点では高校生漫才の大会をやっています。
最新刊にあたる6巻は大会の決勝が開幕し、トップバッターのガラスの靴が割れたがネタを披露し、スタッフの「最悪だ……大会が……壊れたっ!!」というセリフの直後に600点満点での566点を獲得したシーンで終わりました。
今日はこの566点が具体的にどんなもんなのかを検証していきます。検証していきたくないよだ(ゴロリ)
具体的にどういう描写だったのかの、解説
第20話 ネタ順抽選会が開かれ、ガラスの靴が割れたがトップバッターになる。(その他の出順は下図参照)
第21話 前説コンビ「エメラリオ」が会場を温める描写。「期待以上に――温まった!」というモノローグが入る。
第21話 審査員が紹介される。(下図参照)
第22話 ガラスの靴が割れたのネタ「旗振り当番」が始まる。
第22話 審査員の嵐山景の「何だこのウケ方…!まだ小ボケも小ボケだぞ」というモノローグとともにガラスが割れる描写、観客が大笑いする描写が入る。
ウケを見たエメラリオの「あ〜ったり前や!今日だけはトップバッターが一番有利や! ぶっ跳べ先頭打者!」というセリフが入る。
第23話 スタジオの外を移動する4番手のぶるーたすの「やたら響くじゃん笑い声 防音が甘いわけじゃあ ねえよなあ」「ひゃはっ 調子いいなあ〜〜〜ガラ靴」という発言、直後にぶるーたすの片方が「どうせそこまで伸びやしねぇって 何があっても絶対勝てないのが トップバッター」と発言する。
第23話 上のセリフを引き継ぐ形で審査員の浜風みどりの「――やって侮ってたけど 問題児出てくるやん」というモノローグが入る。
第23話 観客の一人の「トップなのにトリみたいな空気感――」というモノローグが入る。
第23話 ツッコミの直後にガラスが割れる描写と大ウケの描写、審査員の岸辺リョージ、谷津川ホンポの「天井が――」「また1枚割れた」というモノローグが入る
第23話 ツッコミの直後に拍手笑い大爆笑の描写、審査員たちの「とっくに拍手は起きてるのに」「まだ笑いのボリュームは上がる」「どんなネタでもトップは80点と決めてた でもこのウケ方に80点は…」「つけられへんなあ どないすんねん」「や〜〜ね 審査員泣かせやないの」というモノローグがそれぞれ入る(順に嵐山景、谷津川ホンポ、岸辺リョージ、花井ワッハ、浜風みどり)
第23話 オチの直前に「ズドーン」という笑いが描写、ネタが終了する。ネタ終了後に拍手が6コマに渡って描写。
第23話 ネタ終了後に2番手の神風出世魚の「ウケすぎや!まくったるけどな」、3番手のいわしつよしの「高い点来そうだな 揺り戻しが怖ぇーぞ」というセリフが入る。
第23話 審査員たちの採点描写とともに「ダメだ…愛しちまうっ!! 間違っても80点台の漫才じゃなかった…!」「こいつは面倒臭ぇ だが誰かが 点数調整してくれんだろ… だから俺は――」「後ろに忖度して 遠慮した点付けるより 正直な点付けてあげるのがみんなのため ってね」「所詮高校生… この子らより上手い子なんてきっといてへん――はず」「去年のどの子よりも上手かった そしてオモロかった なら これでいい!!」というモノローグが入る。(順に嵐山景、岸辺リョージ、谷津川ホンポ、浜風みどり、花井ワッハ)
第23話 5番手の特盛牛丼大盛りの「走りきったな…」「お〜見事っ」「ブ ブ ブラボ ブラボー」、8番手の柴犬世界一周の「今までで一番仕上がってはった… これ何点や?」というセリフとともに主人公の「前より何倍も気合が入ってた ネタは新奇性もあって きれいな右肩上がり この2人の点数が基準になる でも…そんなに低い点が付くとは思えない 一体何点が…」というモノローグが入る。
第23話 得点が発表され、大歓声が巻き起こる。8番手の柴犬世界一周の「なんや…この点…」、7番手のライジンの「へっ」というセリフが入る。
第23話 嵐山景の「恐れてた事態が 起きた」、岸辺リョージの「こりゃ面倒くせえぞ…」、花井ワッハの「でも こうする他なかった…」というモノローグが入る。
第23話 2番手の神風出世魚の「な… なんやこれ…」というセリフの直後、スタッフの「最悪だ…… 大会が―――― 壊れたっ!!」というセリフとともに得点の詳細が大ゴマで表示される。(下図参照)
こういった流れでした。
お笑い賞レースにおけるトップバッターの不利さの説明
どれほどお笑い賞レースにおいてトップバッターが不利な状況であったかを示すのにはデータが一番早いです。というわけでM-1グランプリ、キングオブコント、R-1グランプリという3大お笑い賞レースとも呼ばれる大会からデータで推測しましょう。
このようにデータを見るだけでもトップバッターは不利です。
566点の凄さを考察する その1
まず単純に7/6倍して700点満点にして考えてみましょう。
566点を7/6倍すると660.33…点になります。660点として扱いましょう。
M-1における660点と言えば、2005年のブラックマヨネーズを1点上回り、2007年のサンドウィッチマンを9点上回り、2019年のかまいたちや2022年のロングコートダディと同点です。意外とそこまでなのではと思う方もいらっしゃると思われますが、ここに出ている名前と比べられるだけでも上澄みの芸人だし2008年(トップ通過のオードリーが649点)や2017年(トップ通過の和牛が653点)、2020年(トップ通過のおいでやすこがが658点)等にこの点数を出していれば1位通過は確定です。トップバッターでこの数字ならプロ芸人にも匹敵するどころの騒ぎではないですね。こりゃ「壊れたっ…!!」て言うのも納得だわ。
566点の凄さを考察する その2
ここまで書いておいてなんですが上の考察には弱点がある。現実の芸人と『ショーハショーテン!』内のプロ芸人の実力が完全に同じとは言えないからです。
そう思って手元にある単行本を読み返していると、なんと意外なところにヒントがありました。
5巻17話でガラスの靴が割れたの石清水の「本番でもクジでトップ引いたら腹括るしかない」というセリフの背景に本家のほうのトップバッターと思われる点数が写っていたのです。(下図参照)
審査員が7名だし石清水のセリフの意図からしてもこれが本家トップの点数と見ても問題ないでしょう。
ということで600点満点に直すために各審査員を引いた点を見ていきましょう。左から順に526点、529点、525点、528点、527点、524点、531点になりますね。
直して一番高い531点でも35点差あります。賞レースのトップと最下位の差は審査員ごとに約6〜8点となる傾向があるのでだいたいそのくらいですね。
結論
566点はどう考えても高いし93点でまだ理性が働いてるほうなのはバグってる
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