もう少しでさよならの部屋で。
ものがどんどんなくなって、部屋が広くなっていくと、なんだか少しさみしくなる。
引越し。この部屋にいるのは、あと少し。
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社会人になって初めての一人暮らしだった。
なんにもないところから、少しずつ必要なものをそろえて、過ごしやすいように整えていった部屋。
気づけば私の好きな雰囲気に自然と落ち着いていたんだなと、ものがなくなってから思う。
こうして引越しで実際にものを運び出すまでは、この部屋に特別な思い入れなんてないと思っていたのに。
しんみりしちゃうものなんだな。
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慌ただしく動いている間はなんにも思わなかったのに、落ち着いて部屋からものがなくなっているのを実感すると、だめだ。
ぽっかり穴があいたような気分になる。
だからと言って、特別思い浮かぶような思い出があるわけではなくて。
ただ安心できた場所がなくなっていくかんじが、心細さを感じさせるんだと思う。
変わってく。生活や、囲まれるものが。
さみしさ。穴があいた感覚。不安。
新しい部屋にもそのうち慣れて、落ち着くんだろうとは思うけれど、それでも最初は足元が揺れるような感覚が少し続くんだろうな。
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書いてみたけれど、自分でもよくわからない感覚なんだ。
ただ、しんみりとして、少しじわっと来てることは事実。
この部屋を最後に出るまでに、感謝とさよならの気持ちを込めてぴかぴかにして、きちんと区切りをつければ、落ち着くのかな。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました( ˊᵕˋ* ) よかったら、また読みに来てください!