Africa is Hopeless? Africa is Rising?アフリカのストーリー
先日とても素敵な方とランチを一緒にした。
彼女は、ルワンダ生まれ、コンゴなどアフリカのさまざまな国で育ち、今南アフリカに住んでいる。
そしてWikipediaに名前が載るような起業家でもあるのだ。
彼女が立ち上げた企業は、アフリカ中にブランチを持っている。
ちょっとした著名人のようなので、名前は伏せるが、コミュニケーション・メディアの分野で活躍する彼女の”ストーリー”との向き合い方がとても素敵だったので忘備録として。
アフリカのナラティブは誰のもの?
アフリカと聞いて何を思い浮かぶだろうか?
サバンナ?
途上国?
貧困?
鉱物資源?
難民?
はたまた
ラストフィロンティア?
若い人口?
Africa is Hopeless(アフリカには希望がない)
こうしたナラティブ(物語)を聞いたことがある人がいるだろうか?
彼女も認めるが、実際にアフリカに住む若者もこう考えている人は少なくない。そうした人は、学歴を得て、よい仕事に就くために、先進国でより良い生活を求めて大陸を去っていく。
Africa is rising(アフリカが台頭してきた)
こちらも近年よく聞くナラティブである。
アフリカはこれから成長する、機会に溢れた大陸である。
パンアフリカニズムやデコロニアリティの動きもあり、アフリカと共に成長するために、尽力する人たちや、そうした機会を求めてアフリカに進出してくる人たちがいる。
これらのナラティブは、誰の言葉なのか?
アフリカはいつも誰かに語られてきた。
アフリカ自体が語ったのではなく。
彼女が毎日朝起きる理由は、このアフリカのナラティブを変えること。
アフリカ自身が、世界にナラティブを作ること。
アフリカに生まれるということ
彼女はアフリカ生まれのアフリカ人だけど、アメリカのパスポートを持っている。
そして彼女の子どもたちは、それぞれ別の国に生まれたりした関係で、南アフリカ、ガーナ、そしてあるヨーロッパのパスポートを持っている。
家族みんな別々の国籍なのだそうだ。
家族で海外旅行に行こうとすると、いつも誰がビザが必要か?それぞれ別の条件だから、調べるのに苦労するという。
「私の家族の中で、一番多くビザの手続きをしなければならないのは、ガーナ国籍を持っている子。でもその子よりもずっと多くの国にビザなしで行くことができる、ヨーロッパパスポートをもった子と、違うのはパスポートに書かれた国名だけ。同じ親から生まれて、同じように育ってきたのに。子供たちそれぞれ別の手続きをするときに、私はいつもこのアフリカのナラティブを変えるのが、私の使命だと思っている」
未来を作る人は、こういう人たちなのか。
力強いストーリーを生み出す人は、聞く力も素晴らしいのだと感じた。
私なんかペーペーの日本からきた若者の話もしっかり聞いてくれて、エンパワリングは時間だった。
アフリカでのちょっとしたストーリーを、微力ながら伝えていきたいな、と感じたランチでした。
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