伴 ゆかこ

南アフリカ5年目。働いたり学んだり旅したり。 Wits大学でCritical Dive…

伴 ゆかこ

南アフリカ5年目。働いたり学んだり旅したり。 Wits大学でCritical Diversity Studiesの修士修了しました https://linktr.ee/yukakoban

マガジン

  • ユースから見た国際会議・政策の世界🌍

    2021年から国連政務・平和構築局(United Nations Department of Political Affairs | UNDPPA)の北東アジア部署のユースピースビルダーとして関わっています。 そこでの活動から、インターネットガバナンスの分野にも少しだけ足を突っ込んでいます。アジア太平洋のユースと共に活動することが多いのですが、各国にはこんなにもアクティブなユースがいるのか!とめちゃくちゃ刺激を受けているので、日本語で、少しでも多くの人に「こんな世界もあるよ」と伝えられればと思っています。 ユースとして、市民として、政策や国際会議の現場に関わることについて、つらつらと書いていきます。 ※ここで書かれていることは全て個人の見解で、関わっている組織とは関係ありません

  • イスラエル、パレスチナあたりの話

    2013年に初めて中東地域の複数国に行きました。イスラエルでは、ヘブライ大学の学生のところでホームステイしていました。 そして2014年にイスラエルのキブツに、ボランティアとして滞在。現地滞在中に、ガザ侵攻が発生。パレスチナのガザ地区に、イスラエル軍が地上侵攻するまでに。 キブツの話、パレスチナの話などなど、ゆるゆると書いていきます。

  • アフリカの南端から:社会・文化・経済

    南アフリカから見える景色を徒然書きます。社会科学・人文科学的な視点から。

最近の記事

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【文化とアイデンティティ】フムスをめぐってヨルダン人とケンカした日

中東地域でよく食べられる「フムス」という料理をご存知でしょうか? 簡単にいうとひよこ豆を蒸して、つぶしてペースト状にした料理です。 中にタヒーニと呼ばれるゴマペーストを入れたり、オリーブオイルをかけたりもしますし、肉付きフムスとでも言いましょうか、お肉が上に乗ったものや、松の実がかかっているものなど、アレンジされたものもたくさんあります。 最近は、ビーガンフードとして、おしゃれなカフェでもよく見られるようになりました。 野菜のビーツを入れて、赤い色を付けたおしゃれアレ

    • 【NetMission Academy2024】インターネットガバナンスを考える

      2023年、ひょんなことがきっかけて、京都で開催された国際会議「インターネットガバナンスフォーラム(Internet Governance Forum | IGF)2023」のパネルの一つに登壇しました。 そこでの出会いから、NetMission Acadmy2024に参加した経験について書こうと思います。 インターネット、デジタル、私たちの社会 2年くらい前からユースピースビルダーとして関わっている、UNDPPA(国連政務・平和構築局)の北東アジア事業の一環で、テクノ

      • 連帯️(Solidarity、ソリダリティ)について、南アフリカから考える

        ずっここのテーマで書こうと思って、時間が経ってしまいました。 これまでのnoteに書いてきましたが、私が学部生時代、ひょんなことから中東世界にハマり、イスラエル・パレスチナの地域を中心に行き来しました。初めて彼の地に行ったのは、かれこれ10年以上前になります。 そして、これまでひょんなことから南アフリカという国に行き着くことになり、移住してはや5年が経ちます。 昨年2023年から、パレスチナの地で、大きな衝突が再び起きています。 そして、この長く続く紛争の大きな転機にな

        • 都市の人間は生きる力を奪われる〜アフリカから見る豊かさ

          アフリカというと、サバンナとか、動物とか、紛争とか、そういうイメージを持たれることが多いです。 「アフリカの生活、YouTubeに投稿してよ!」 「アフリカの音楽ってどんなの?」(多分ドラムとかそういうの想像している) みたいな反応はよくありまして。 確かにそういうアフリカもあるけれど、実際はそれだけとは限らない。 大都市には高層ビルが立ち並び、鉱山開発によって自然は荒らされ、人と動物の衝突が起きているのです。 生きるとはどういうことか?都市化する、文明化するというこ

        • 固定された記事

        【文化とアイデンティティ】フムスをめぐってヨルダン人とケンカした日

        マガジン

        • ユースから見た国際会議・政策の世界🌍
          1本
        • アフリカの南端から:社会・文化・経済
          18本
        • イスラエル、パレスチナあたりの話
          7本

        記事

          南アフリカから新年アマピアノ🕺-Let's make a plan

          2024年になりました。 そんなに深いことは書きませんが、今年はヨハネスブルグで年を越しました。 いろんな事件も多いので、ライトなカルチャーエントリーを書こうと思います。 南アフリカでは、新年よりもクリスマスの方が大事で、1月1日は休みであるものの、2日から働き始めるという人も珍しくありません。 それでも、12月(December)が動詞になる国(要は、パーティを楽しむ、12月を堪能するということ)なので、12月最後の年越しは、みんなウキウキモードでした。 日本で過ご

          南アフリカから新年アマピアノ🕺-Let's make a plan

          アパルトヘイトと薬物戦争

          先日こんなツイートをしました。 私もこの動画を見るまで知らなかったし、南アフリカ人の中でもよく知られているとは言い難い「Project Coast」。 アパルトヘイト終盤、南アフリカに置いて、政府によって化学生物兵器の研究プロジェクトです。コードネーム、Project Coast。 今日は、これについて記事を書いてみたいと思います。 Project Coastとは 簡単にいうと、アパルトヘイト後期、1981年から1995年まで、極秘で実施された化学生物兵器の開発・研

          アパルトヘイトと薬物戦争

          10月7日金曜日

          I am against violence of any kind. Power wields its might, oppressing both consciously and unconsciously. Resistance shall emerge from the oppressed, a fight for freedom portrayed as heroism. Yet resistance can also be branded as terroris

          10月7日金曜日

          南アフリカでの進学、MBA・ビジネススクールについてまとめてみた

          南アフリカの大学院で、無事修士論文を提出しました。ばんです。 英語でガッツリ学位をとるのは初めてだったので、仕事をしながらのパートタイムで論文を読み、レポートを書き、リサーチを仕上げる作業はなかなか忍耐力がいる作業でした。 ただ、社会人になって、仕事にコミットして、自分自身の視野を広げた後に、改めて腰を据えてリサーチをするという作業は、自分が今後何をしたいのか?マスターレベルのリサーチをするほどコミットしたいテーマはなんなのか?キャリアとか打算的なことを一旦置いて、自分の好

          南アフリカでの進学、MBA・ビジネススクールについてまとめてみた

          ヘアスタイルとコロニアリズム(植民地支配)

          このことについて書こうかどうか迷ったんですが、ちょうどこちらのニュースでも見かけることがあったので、自分の学びを記録するつもりで書きます。 私自身が当事者には当たらない話なので(今のパートナーとの間に子どもができたとしたら、彼らは当事者になる話ではあるが)、ニュースを切り口に、少しリサーチした内容を添えて日本語に書き起こしてみます。 ドレッドヘアによる公立高校の入学禁止に対して判決ーマラウイふとフィードに出てきて見たのがこのニュース。 マラウイでは、ドレッドヘア、特にラス

          ヘアスタイルとコロニアリズム(植民地支配)

          虹色のアフリカから〜Safe Zoneについて考える

          南アフリカは、2006年に同性婚を合法化した国で、なんと世界で5番目。 アフリカ大陸で同性婚が合法となっている唯一の国である。 南アフリカの憲法は、世界で最も民主的とも言われていて、私のnoteでも何度も取り上げているアパルトヘイトの歴史からの反省を受けて、人種だけでなく、ジェンダー・セクシャリティ、言語などあらゆる差別を禁止している。 先週、縁あって大学のLGBTQIA+のセーフゾーン研修に参加したので、そこで感じたことを書いてみる。 分断された社会:見える多様性と残

          虹色のアフリカから〜Safe Zoneについて考える

          名前のポリティクス - アパルトヘイトとイングリッシュネーム

          私のパートナーは、南アフリカ国籍をもっていて、母語はXhosa(コサ)語ですが、英語の方が得意。 義父は東ケープ州のウムタタという街に住んでいる。 そこには実は「ネルソン・マンデラ博物館」があのですが、何を隠そうウムタタは彼の故郷のすぐ近くだから。 今日は少し、アパルトヘイトの記憶について書きながら、旅の心得について記してみる。 アパルトヘイトは、歴史ではあるが極めてフレッシュな記憶「アパルトヘイト」という言葉は、アフリカに詳しくない人でも、聞いたことがある人が多いと思

          名前のポリティクス - アパルトヘイトとイングリッシュネーム

          パーソナルウェブサイトができました

          ご無沙汰しております、ばんです。 なんと、ついに修士論文を提出して、加えてイースターホリデーのウキウキ気分から、髪の毛をオレンジにしました。 なかなかみんなに褒めてもらって上機嫌です。 学生か社会人か、どちらかにしかなれないのか フルタイムで仕事をしつつ、パートタイムで学生をやっていたのですが、なんとかやり切れたのは、それなりにアカデミックなことが好きだったということだと思う。 論文を読むのは、たまに難しくて嫌になるけど、コンセプトの階層で物事を考えてレポートを書く

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          Africa is Hopeless? Africa is Rising?アフリカのストーリー

          先日とても素敵な方とランチを一緒にした。 彼女は、ルワンダ生まれ、コンゴなどアフリカのさまざまな国で育ち、今南アフリカに住んでいる。 そしてWikipediaに名前が載るような起業家でもあるのだ。 彼女が立ち上げた企業は、アフリカ中にブランチを持っている。 ちょっとした著名人のようなので、名前は伏せるが、コミュニケーション・メディアの分野で活躍する彼女の”ストーリー”との向き合い方がとても素敵だったので忘備録として。 アフリカのナラティブは誰のもの?アフリカと聞いて何を

          Africa is Hopeless? Africa is Rising?アフリカのストーリー

          Maharishi Institute:アパルトヘイトの傷を癒す教育機関

          アフリカ大陸には、教育課題が山積です。 ただ、国や地域、同じ国内でもそのエリアやグループによって、異なる課題を抱えています。 アパルトヘイトが制度として終焉してから28年経った南アフリカでは、国内での格差が大きな問題になっています。 そんな状況下で、革新的な取り組みで、若者の未来を切り開いている教育機関について紹介してもらいました。 マハリシ・インスティチュートって?マハリシ・インスティチュートは、ヨハネスブルグのダウンタウン(CBDやタウンとも呼ばれています)にある、

          Maharishi Institute:アパルトヘイトの傷を癒す教育機関

          ヨハネスブルグは凶悪都市?安全と危険

          気が付けば南アフリカに移住してから4年目の年で、Youtubeやってほしい!と言ってきてくれた人が多分5人くらいいて。 もっと発信した方がいい、と言ってくれた人はもうちょっといる。 南アフリカって?ヨハネスブルグって? 気になる人は結構いるみたい。 コロナが少しずつ落ち着き、というか共生の方向に世界が動いていく中で、ヨハネスブルグを訪れてくれた人と出会うこと、過ごすことも増えた。 自分にとって日常となってきた、この心地いいヨハネスブルグの暮らしも、当たり前のようになじん

          ヨハネスブルグは凶悪都市?安全と危険

          旅の季節、放浪

          すっかりご無沙汰してしまった。 大学院の課題を口実に、いや、口実というかそれだけで結構な量読み書きをしているので、そこからさらに一息ついて何か書くということから離れていた、というのが本当のところ。 気が付けば、2022年。 21年年末から2-3か月だけ、日本に一時帰国していた。 コロナでマスクやプラスチックのパーテーションにあふれ、以前はなかったPayPayやLine Payが当たり前になっていて、ちょっとした浦島太郎気分だった。 それでも「おかえり」と言ってくれる人々の存

          旅の季節、放浪