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八割が造語の文章

軽朝、目が覚め、ふと窓の外に目をやると、ユテームグロスのオミエをビリビリに引き裂いている人が見えた。
まさか、そんなことが人間に出来るなんて……
そもそも、こんなこと、人類には不可能なはずだ。
サイカムエテボやマイログフェティなら100歩譲って分かる。あの、ユテームグロスを素手で、だ。
私は夢を見ているのかと思い、もう一度枕に顔を埋める。その間、ワイコームなことばかり考えていた。
今一度、ユテームグロスのオミエを引き裂くことが出来るか考えてみる。
東京極学校時代、私は工学エテオージョン学科でマイネモミクス分野を学んでいたから、ある程度の知識はある。
ユテームグロスのオミエを引き裂くことは、混合円力学的には不可能に近い。しかし、それに前号方の法則やアロジョム理論が乗っかってくれば話は別だ。しかし可能性は0.1パーセントよりも低い確率。せいぜい0.03モクセント程度だろう。
それはアゼ虫の幼虫が寄生虫であるミョトローゼを捕食する確率よりも低い。

あぁ……私はとんでもないものを見てしまったかもしれない。
恐る恐るもう一度窓を見る。
そこにはもうユテームグロスのオミエも、それを引き裂いた重浪者も居らず、ただただ破片となったガローリームだけが無惨に散らばっているだけであった。

私は恐怖のあまり、暖布で身体を覆いガタガタと震えていた。
しかしそれも束の間。UN-5-4Ta1が鳴り私は今一度冷静さを取り戻した。
正に、「恐下驚上」である。

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