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サマソニ2日目のベスト3

1日目のDYGL終演時刻が22時40分。家で深夜1時に眠りにつく前、これは2日目の午前中は諦めよう、起きた時間に起きよう、とアラームをセットしない挑戦をした。早起きに挑戦しないという挑戦。

翌朝、起きたら10時前だった。
ちょうどいい・・天性のちょうどよさ・・

2日目回ったのはこんな感じ。

Sen Morimoto → PETIT BISCUIT → WALK THE MOON → REX ORANGE COUNTY(10分) → HIGHER BROTHERS → Tom Misch → CHANCE THE RAPPER → St. Vincent(後半20分) → NICKELBACK

明らかに1日目よりスケジュールに余裕がある。2日目はどのアーティストも見ごたえがあった。逆に、1組を除いては突出していなかったとも言えるけど、ベスト3を思い切って決めたい。
我こそは決断力のある男、ケーイチ。おれを信じてついてきてくれ。

第3位:Tom Misch

今年サマソニでもっとも楽しみにしていたTom Mischが第3位となった。全体的な感想としては「良かったことは知ってた」に尽きる。
期待値が大きすぎたせいか、絶対的なグルーヴを感じられなかったのが残念。例えば、以前同じステージでやったTuxedoの演奏は半端じゃなかっただけに。

それでも良いプレイは随所にあるし、トムのギタープレイ自体は素晴らしかった。一番聞きたかった『Disco Yes』もやってくれた。
トムの妹がステージに登場してコーラスをしているときに、涼しい風が吹いたのがなんとも気持ちよかった。
聴衆の反応も良くご満悦だったから、また日本に来てパワーアップした姿を見せてほしい。

あと、かわいいトムミッシュTシャツを買ったので見てほしい。

はい。今あなたはTシャツを見ているつもりが、いつの間にかカレーとナンを見ていましたね?私には分かります。これがメンタリズムです。です、です、です・・(エコー)

フェスで一人でナンを食べると「早く終わってくれ~!」という気持ちにしかならなかったので、次からはカレーライスに限っていこうと固く心に誓った。
ちなみにナンは焼き立てじゃなくてレンガを食べているような硬さだったし、カレーは多くないのにすぐ飽きるような味だった。
あと、すげー散らかる。鳩も首を前後させるのを忘れる勢いで逃げ出すくらいに散らかる。なぜならナンが例のあずきバーよりも硬くてバリバリだから。
あと硬さの例えにレンガって出したけど、レンガ自体は食べたことないよね。意外とホロホロと崩れて食べやすいのかもしれない。

さて、カレーへの文句はこれくらいにしてランキングに戻ろう。


第2位:PETIT BISCUIT、WALK THE MOON、NICKELBACK

我こそは決断力のある男、ケーイチ。ここまで信じてついてきてくれたみんな、2位のアーティストを3つに絞り込むことに成功したよ。こんなおれを褒めてほしい。

・PETIT BISCUIT

DJスタイルを軸に、ギターをプレイしたりドラムパッドを思いっきり叩いたりという、見た目にも飽きさせないアクション満載。
曲に緩急があるし、初見の僕らも分かりやすい、
「TOKYO!!!!! Are you ready? 1!2!…1・2・3 JUMP!!!」 からのサビでみんなで爆発という必殺パターンを惜しげなく何度も繰り出していた。
爆発前も爆発後もリズムアプローチが多彩で、各自で自由に踊る研究に勤しむ。
まだ18歳で全部こなして、こんなに盛り上げるのがうまくて、すごく楽しくて、なんだか感情が溢れておれは泣きそうになった。

・WALK THE MOON

PETIT BISCUITが終わって、WALK THE MOONどうしようかな~?と一瞬考えたんだけど、1分歩けば観に行けるじゃん!と気づき即行動。
こちらはバンドスタイルでのエンターテイナー。メッセ内では一番大きいマウンテンステージを、それでも所せましとばかりにボーカルが走り回りみんなもつられてハシャいだ。
見るかどうか一瞬考えたのがウソかのように楽しかった。曲調に80'sのエッセンスが盛り込まれているのが、全然かっこよく踊らなくていいし、ただ楽しもうという気にさせてくれた。
そして全力で一曲一曲を最高なものにしようとしている、バンドのがむしゃらさに胸をうたれ、またもやなんだか泣きそうになった。

・NICKELBACK

2日間通しての大トリ。ここまで疲れに疲れていた。
NICKELBACKの持ち時間は1時間以上。1曲もちゃんと知らないのに、ちゃんと観られるかな?と心配していたがまったくの杞憂に終わった。
バンドの重たくも熱いグルーヴがどれほど良かったかというと、2曲目終わった時点で「お酒買ってくる!」と妻に告げてオフィシャルバーでビールを買いに走ったくらい。あんなに疲れていたのに。

ベテランらしい安定した歌と演奏だけでなく、たしかなエネルギーを燃やし続けながらバンドとしてのキャリアを続けているのだなあと充分に感じさせるステージだった。

曲間では、ドラムの細かいセッティングをしてる日本人スタッフにボーカルのチャドが「どうだ?うまくいきそうか?」みたいに話しかけて邪魔したり、ビールを持ってきてもらうたびに「カンパーーーイ!!」と高らかに絶叫したりして笑いを誘う。
久々の来日公演でベストヒットパレード状態だったらしく、やる曲やる曲が本当にいい。特に、『Photograph』という曲のとき、バックスクリーンにこれまでのバンドの思い出の写真が入れ替わりで流れ続けて、「ああ~、いいバンドだな~・・」とまたもや泣きそうになった。
フロアではそこらじゅうでお年を召したオッサンたちが合唱しており、確かな気持ちと確かな愛で応え合っている雰囲気がなんとも良かった。

最後どのステージ見るか迷ったけど、NICKELBACKにして悔いなし!(ただし、前述の通り腰が終わった


第1位:HIGHER BROTHERS

我こそは決断力のある男、ケーイチ。HIGHER BROTHERSは良かった良くなかったとかじゃなく、いや、間違いなく良かったんだけど、圧倒的楽しさでフロアが爆発していた。
本当に、BOMB!!!!! って感じだった。

4人組の中国出身のヒップホップクルー。曲調は「トラップ」と呼ばれる、縦ノリのものが多い。正直、彼らよりかっこいいトラックを作るアーティストは沢山いる。
しかし、それは今はまったく関係ない。なんせ、BOMB!!!!!だったのだから。破裂音で逃げ切ろうとしてんじゃねーよ、という声がそろそろ聞こえてきそうだ、しかしそんな声すらもBOMB!!!!!

BOMB!!!!!!!!!!!!!!!!

ビルボードステージという、比較的小さいステージで彼らのライブを観ようと詰めかけた人たち。
開始時間の15時20分が迫るにつれ、これまでどこにいたんだ?というくらいに、中華圏のオシャレな若者がどんどん集まってきた。

そして、ライブ開始と同時にその中華圏の客たちのブチ上がり方が尋常ではなかったBOMB!!!!!

『Made In China』というキラーチューンが始まるときには、最前列にいた中国人が国旗を広げていて、その瞬間、ああなんて美しいんだろうと、こっちまで最高な気持ちにさせてもらった。
この曲のフックはもちろん「Made in China!!」なので、僕の隣で盛り上がり狂い地面をストンプしまくる中国人と一緒に、力の限り合唱した。来てもらっているこちらが誇りに思うような素晴らしい瞬間だった。
ずっと隣にいた彼は、トラップと呼ばれる曲ではこう踊れば楽しくなるのか、というような踊り方をしていたのですぐに真似してみたらめちゃくちゃ楽しかったことも特筆しておきたい。

パっと見はカオスなフロアだったけど、各々が持ち合わせている秩序により場が保たれている感じもクールだった。みんな無意識だけど他の人のスペースをしっかり尊重していて。
僕の視界の中には白人も黒人も黄色人種もいて、みんなオシャレで、みんな声をあげ自由に踊り騒ぎまくっていた。
未来は明るい。今年のサマソニの中で、いちばん記憶に残るライブだったかもしれない。


というわけで、ベスト3なのになぜか5バンド分の感想が書いてある。

来年はサマソニ20周年ということで、誰を呼ぶのだろうか。出演アーティスト発表からがサマソニなので、あと数か月後にまた始まる。
半年ワクワクして、ライブ自体は2日間で終わるのが夏っぽくて、それがとても好きだ。

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