見出し画像

クラブではないブースに立つ理由

なんだかんだでやってたりやってなかったりで30年近くDJブースって聖域に立つ機会を有り難くもいただいています。

がむしゃらにフラストレーション爆発させるばかりをぶブっ飛びすぎて抜けちゃいそうな膝の力を気力でカバーしながら遊ばせてもらっていた現役はとっくに離れ、生活するための仕事に必死になりながら無理して機会を得て、今じゃ稀に誘われるパーティーでプレイするぐらいの機会しかないけれど、
それでも音楽が本当に好きで、
ここまで辛いことだったり失敗だったりいろんなどん底味わいながらも最後は、こないだのブルーハーブもそうだけど色んな音楽に我という自分を心ごと救われて生き延びてきた分、自分でもなにかそれに恩返しできるようにって気持ちを持って今でも機会を得ればブースに立たせてもらってる。

「現役」や「現場」を離れているとイメージの持ち方も変わったりしてダンスさせたいつもりがリスニング志向の選曲ばかりになってしまったり、せっかくの機会も上手に表現して全開で楽しませることができなかったりもしたけれど、
最近はようやくイメージの持ち方が良い方向にようやくなってきた。なってきてるはず。って信じてる。

ちゃんとクラブでレギュラーパーティー抱えてオーディエンス狂わすような現役からは遠ざかったけれど、
いまも「これなら」と思えるお誘いには乗れるだけ乗っかってこの遊びを続けて出来ればひとりでも巻き込めるようにやってる。

今週22日の土曜日にはこの街の駅前通り「北大通」に1年前に産まれたハイセンスなスポット「ANAVRIN」での2回目の祭りにまたお誘いいただいた。

「クラブ」ではなく普段は日常がある空間、セレクトショップの2階のカフェでのパーティー。

時々、この「クラブではない場所」でプレイさせてもらう機会がある。

友達ん家とかもあるし、シチュエーションは様々だけど自分としてはこういう場所での役回りを大事にやらせてもらってる。

「現役」でパーティーやってくのって本当に大変なんだわ。

ここもそうだし日本中の「地方」では音楽を中心軸に生活が成り立たない以上はいくら好きでも自分と身の回りの家族中心に生きなきゃならんし、
ウェイウェイ果てしなくトップテンションのままそれなりのギャランティをいただける霧フェスなんかとは、普段の言わばアンダーグラウンドなシーンをやり抜くことってまるで別世界で本質的に這ってでもパーティー続けてる場所では潤えるような見返りはないものなんだ。

けれどもその「本質」ってのを悟れたUnityを分かち合えるみんなは、DJもオーディエンスも問わず音の中で心を洗って暗闇に刺す光と影と音からエネルギーを得て明日を迎えられている。

いつだってつまらない現実社会の世間体からは掴めないニンゲンらしさに気づいている。

そんな地を這う暗闇で頑張る現役たちがクラブ以外のダンスミュージックの本質に気づいていない人も集う場でプレイする余裕はなかなかない。

そのためにも自分のような現役ではない音楽家がそんな場所に立つ意味があると思っている。

ひとりでもいい。
音楽に包まれる空間から今日までの自分が報われることに気付いてもらえたら最高だって思ってそういう場所に積極的に立ちたいと思っている。

結果になにかが残るようなことでもなくても、
機会やチャンスを繋ぐ役割りを担いたい。

だからね、
その場でできる限りの精一杯をいつも目指したい。
クラブほどの設備がなくても出来る限りのことをして、
出来る限りの高みを狙う。

まだそれを知らないお客さんのひとりでも巻き込めるように。

初めてnoteに書いた文で触れているけど、グっさんという熱い生き急いだやつの「実家」から始まった「ku-kai?」ってパーティーとかほんとにヤバかったからね。笑
そこに居合わせた人は多分いまだ記憶にあると思うよ。

誰かが「記録よりも記憶」とかたしか言ってたけどまぁそれに近い感覚とエネルギーがとりわけダンスミュージックにはあると思う。

ANAVRINでは前回、1周年記念イベントとして、当日札幌でのパーティーのため出ることが出来なかったFAT MASAのバーターとして参加させてもらったんだけど、やっぱりそこでも少しでも音楽の面白さや音のそばに産まれるニンゲン同士の楽しさを分かち合える感覚・空間を目指して本気でやって、
それが伝わる人にはしっかり伝わって2回目の今回という機会をいただけたはずだと思ってる。

どんな時でも場所でも音を目の前にする以上は全霊注いでやる。

ただそれだけ。
上手くいくこともあればそうじゃないことももちろんあるかもしれないけど、ちゃんとホンモノの音楽でみんなで楽しめたらいいなって。

またその日がさ、「霧フェス」の日みたいでw大勢のウェイウェイピーポーがDJ TAMAのEDMで楽しんでるんでしょ?って思ってたんだけど今年来ないんだね。

まぁなんか我々のよく知らん人気者が鳴らすみたいだけど、
その裏手でFAT MASAがとんでもない知識から繰り出すグッドミュージック鳴らして、オレはオレで本質が共鳴し合えみたいな音を鳴らす。

完全なるウェイウェイの対極が楽しめる。笑

ただし、今まで霧フェス盛り上げてくれてたDJ TAMAを否定はしない。
奴はスクラッチ交えるDJでありつつ「選曲の大切さや面白さ」を自分に教えてくれたDJの1人だから。
たとえEDMでもそれに気付けるヒントみたいな音楽の楽しさは絶対に盛り込んでくれるはず。
そういうのしか知らないミーハーさんからもいずれ我々と同じフロアに立つニンゲンがきっと産まれてくる。
それがタマキくんの凄いところであるのは知ってますんで。

ただ、我々のそばにある音の楽しさ知らずにダンスミュージック語ってくれるなよクソガキ諸君。

あと最後に、
「ANAVRIN」を右から左に読んでみて。
それに興奮したそこのお前を22日待ってるんでよろしく。

そんなANAVRINオーナーも自分たちと同じ時代のサッポロのシーンを楽しんでた同胞です。

さ、みんなで楽しもうね。
なに選ぶかは人目気にせず自分で決めろよな。

あともうひとつ、
その日同じ時間軸で釧路町別保のエウレカでもクソ素晴らしい音の集いがあることも添えさせてください。

BEEくんビックリスペクト◎
こないだのJOYOUS周年パーティーでBEEくんの選曲聴いて確信した。
好きです❤︎

じゃ当日、これ読んだ人とたくさん乾杯できるの楽しみにしてます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?