見出し画像

#129 シン・宝島

 動画もとてもいいのであるが、BGMの串本節がとても掘り出し物的に良くて、エーッこんなアレンジあるんか! とざっと調べると江利チエミの民謡らしい、とCDをさっそく落手するわけですが聴いてみると思ってたんと違う。

 もっとよく調べると、この江利チエミの串本節にインスパイアされた串本節がガンダムのEDで使われているらしく、こっちのテイクが入っているCDがこちら

 ってなわけでずいぶん回り道をしてしまった。

 本題。息子が日記の宿題というのをとても苦手にしていて(遺伝してねえんだな)、今回のお題は何かというと「イラストを元にお話を作れ」てェん。具体的には、国語の教科書に載っている宝島の地図からイメージしてお話を作り、アウトラインを日記帳に書いてこい、という宿題でございます。おめえの父親はそんなようなことを30年近くやっておるのだぞっ。

 ただ、教科書に「お話の作り方」として載っているのが1.まず主人公を設定して、2.どのような冒険を経て、3.宝箱に至る、という筋書きを書けと指導しておる。

 ンゴゴゴゴゴッ!? おもわず狼狽して人外の呻きが出てしもうたが、違うだろーっ、そうじゃないだろーっ。そもそも宝箱の中に何が入っているかわからねえとモチベーションにならねえだろうがーっ! これが金銀財宝ならいざしらず、海賊王のさるまた一枚入っているかも知れず、おしるこの作り方が書かれた巻物かも知れず(©杉浦茂)、まずはウタグってかかれ、という書付一枚かも知れず(©長谷川町子@いじわるばあさん)何が入っているかによって主人公のモチベーションが大きく左右されるところから話が始まるんちゃうんかーいハアハア。

 あ、そうだ。きゃつは野球が好きだから「じつは宝島は王貞治の秘密の自主トレ合宿地で、宝箱のアイコンの場所には自主トレ用の設備が揃いまくった施設が建っており、周りには素振りで折った日本刀が散らばっている」というのはどうか――

――などとおっさんが思ったことはおくびにも出さず(ホントだヨ!)、カミさんに話題の誘導を任せて放っておいたら「宝島に行くと貧乏人にはつらい道のりで金持ちには楽な道のりが用意されており、貧乏な主人公がようよう宝箱にたどり着くと、すでに宝箱の中身は空っぽであった……」というストーリーをこさえてきた、とさ。

 じぶんの息子ながらとんでもなくせちがらい! 実際コワイ!

 ただ、やや奥まった話をすると、小説というのはなにをかいてもいいし、自分が面白いと思った話を書けばいいし、この場合はその「金持ちは優遇されて、貧乏人がやっとたどり着いてもナニも手に入らない」というところになんらかグッと来ている、ということなんである。
 だからまぁ、ええんであるが、担任のリアクションが楽しみではある。

 もうちっと大きくなったらディケンズでも勧めてみようか……

みなさんのおかげでまいばすのちくわや食パンに30%OFFのシールが付いているかいないかを気にせずに生きていくことができるかもしれません。よろしくお願いいたします。