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【記憶】幼年期の終わり…アーサー・クラーク

coucouさん、おはようございます。
夜半からの雨音が🐸の休日を鎮めてくれています。



アーサー・クラークのSF小説に
「幼年期の終わり」という傑作がありました。
わたしの生涯に、少なからぬ影響を与えた作家で、
「海底牧場」という作品を読んで
海が好きな人見知りの少年は、
イルカの言葉を勉強したいと
水産学部への進学を決意しました。



さて、「幼年系の終わり」
内容はよく覚えていないのですが、
地球人が進化して宇宙人となる日まで、
宇宙船でやって来た宇宙人が
地球を『統治』する話だったと思います。

宇宙人の統治は理想的なもので
世界の紛争はすべて収まります。

すべての人が平和に、しあわせに生きています。
そのうち、超能力を持った子どもが生まれて来て
それによって宇宙人の揺りかごとしての地球の役割が終わり、
子どもたちが宇宙人の仲間として旅立って行く、
そんな内容だったと記憶しています。

今、欧州、中東、極東に紛争が拡大する恐れが高まっています。

中東の紛争は、聖書の時代から続いている、
人類の負の一面から生じる種類の
紛争ではないかと感じています。

紛争(の火種)は有史以来の勢力拡大を目的とした、
自己中心的なものではないでしょうか。

そのような未熟な心が支配する地球では、
宇宙人の一部である地球人は育たないから、
宇宙人が統治する必要があったのでしょう。

若干、太平洋戦争後のGHQによる占領政策を連想します。
日本の統治に送り込まれた米兵については、
おそらく今、沖縄に駐屯する米兵と大差ないのだろうけれど、
占領政策を考えた学者は、
本国アメリカではできなかった社会実験を試みたのではないかと、
素人考えですが、思っています。
学者の理想論を、日本新政府によって現実化したのではないか、と。

「幼年期の終わり」では、
それまでの地球人が持っていた文化は一掃され、
宇宙基準の平和な文化に置き換えられます。
そうでなければ、
平和は実現しないという暗示なのかもしれません。

戦後の日本では、
おそらく朝鮮戦争の勃発と言う要素によって、
同様に、日本古来の文化習慣を一掃しようとする試みは
失敗に終わり、
中途半端な「改革」に終わったのかも知れません。

クラークが「幼年期の終わり」を発表したのは
🐸が生まれる前年、1952年のこと。

1950年に朝鮮戦争が始まり、
マッカーサー司令官はトルーマン大統領に
再び戦略的な理由から原爆投下を進言し、
解任されている。

結局、1953年に朝鮮戦争は終わるが、
日本の民主化は、根っこに日本文化を残したまま
アメリカ(国連)が意図していたような平和国家は未完のまま
今日に至っているのだと思う。

🐸は、決して日本古来の文化を否定しない。
その土地の文化が尊重されない「支配」は
結果として市民の反感が募って
独立戦争につながっていくのだと思う。

GHQ、国連軍司令部は、
日本での実験的統治が順調であったことを、
その後の、植民地独立後の統治で役立てたことと思う。

それでも人間としての欲望は
権力を持った人間をして、
自己の利益を優先させてしまう。

「幼年期の終わり」のように、
地球上の総力を挙げて戦っても
歯がたたない宇宙人の到来以外には、
今の紛争を収める手立てはないのかも知れない。

かなしいことです。


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