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林伸次
2016年9月16日 08:41
#私小説 #超短編小説 20歳を少し過ぎた頃、お金を貯めるために、昼はレコード屋で働きながら、深夜は電報局で働いたことがある。深夜は本来の一般的な電報を受ける115番は営業を終えていて、僕が担当していたのは船舶からの電報を受け付ける番号だった。大手町のNTTの大きいビルの地下の小さな部屋にオペレーター用の机が20個くらいあり、そこに常時10人くらいの男性が座って、世界中の海上にいる船から