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蓬莱学園復刊とラノベ図書館02 NPOを作ることになったよ

「蓬莱学園の冒険!」30周年記念イベントをして、資料をまとめたいと思っただけなのに、NPO団体を作る羽目になってしまったよ――。


 さて、今回は蓬莱学園の復刊を行おうと決めてからの苦難の道筋を色々と語っていきたいと思います。
現在は、日本PBMアーカイブスというNPO団体を作って、そのもとに色々な作業を執り行っているのですが、元々はそんな予定はありませんでした。2020年の蓬莱学園30周年を記念して、お泊りイベントと情報収集サイトを作ることを目標に、蓬莱学園FCや業界関係者が集まっただけに過ぎなかったのです。

「蓬莱学園の初恋」ドラゴンマガジン記事

 ただ蓬莱学園シリーズの版権については、すでに「解散」してしまった株式会社遊演体のものでもあるため、その歴代社長である足立前社長と小泉社長にお断りの連絡をしたのです。
 遊演体の足立元社長からは、「蓬莱学園の今後に関してはお任せしますので、自由にやってください」というお言葉をいただいたのですが、小泉社長からは、「蓬莱学園は、できれば公共のものとして利用するようにしてもらいたい。誰かの版権というわけではなく、自由に皆が関与できるようにNPOを作り、その管理という形であれば応援したい。その団体には広くPBMという文化を残して行ってほしい」という提言をいただいたのでした。
さぁ大変です。来たぞ来たぞ。遊演体の体質とも言うべき、「ゲーム理想主義」が出てきてしまいました。これに何度、実務面で悩まされてきたことか……。
もっともこういう「ゲーム理想主義」とでもいう体質が、慶応大学ファンタジー研究会にあったからこそ、それが遊演体の基盤となり、TRPGを数千人で一度に行うという郵便ゲームであるところのPBMが成立したわけですが。
とにもかくにも、そう言われた以上は仕方がありません。NPOの社員となってくれる有志たちをひっかき集め、理事を決め、日本PBMアーカイブスという団体を作り上げたのです。


でも、政府から色々と保護を与えられているNPO団体ですから、蓬莱学園のためだけに活動をするわけにも行きません。公共の利益のためにNPOは存在するわけですからね、一社のためだけに動くのでは道理が通らない。となると遊演体とは色々な関係があった、もう一つのPBM会社であるホビー・データの元社長である雑賀さんとも連絡を取らざるを得ない羽目になっていくのでした。そしてもう存在しないゲームジャンルのために保存機関をつくることになったのです。
――だんだんと話が大きくなってきますね。やがてこの話は、PBM文化のみならず、ライトノベル文化ともリンクしていくでかい話になっていくのです。
NPOを作ったことで、立命館大学が主催するゲーム保存連絡協議会ともつながるようになり、そこからあっと驚く国会議員陳情にまで至る話になるのですが、それはまた次回以降の話ということで。



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