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第六感~地磁気感覚は獲得可能か?~

僕らの感じる五感じゃ物足りない。
第六感をあやかって疾走したい。
何処までも、途方もなく。


ヒトの五感

ヒトは視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感を感じることができる。これらの感覚入力をもとに僕らは周囲の世界を理解し、それを体験している。
しかし、他の動物に目を向けてみると、全く別のモダリティーの感覚を持つ者もいる。例えば、渡り鳥は地磁気を感知し、それをコンパスとして長距離の渡りを成功させることが知られている。

では、僕らは地磁気という感覚を手に入れることはできないのだろうか?
僕たちも地磁気情報を入力として受け取れば、それを感知することができるのだろうか?
ヒトは長い年月をかけて進化させた第五感を拡張し、第六感を獲得することができるのだろうか?

地磁気感覚の実験的付与

実は、実験動物を用いてそんなSFの世界のような研究が実際に行われている。げっ歯類のラットに地磁気(方角)の情報を直接脳(視覚野)に入力(電気刺激)し、迷路を解かせるというタスクを行う。ラットは本来地磁気を感知せず、そのようなモダリティーの情報は扱ったことがないはずだが、数日で地磁気に基づいたナビゲーションにより迷路を解けるようになったという。これはある意味では与えた正解情報に基づいてラットが行動しているだけなのだが、別の視点から考えると、脳は今まで処理したことのない情報も数日で順応して処理できるようになるほどの拡張性を保持しているということを示している。

僕らの脳は僕らが考えているよりもたくさんのことをできるのかもしれない。身体というハードウェアに制限を受けないより解像度の高い世界を感じてみたい、と時々思う。

参考文献

Visual Cortical Prosthesis with a Geomagnetic Compass Restores Spatial Navigation in Blind Rats: Current Biology (cell.com)
Neural Correlates of a Magnetic Sense | Science

人間は五感を超えて、例えば地磁気を感じる第六感の獲得が可能かもしれない。ラットを使った実験では、地磁気情報を脳に入力し、新しい感覚に基づく行動が見られたことから、人間の脳にも未知の可能性があることを示唆している。

ChatGPTを用いて要約
サムネイル画像はDALL-Eにより生成