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まともに働いて得る小銭じゃ人生は買えねぇ第6話

まともに働いて得る小銭じゃ人生は買えねぇ

第6話
汚い水槽

当たり前だが東京はビルや建物だらけである、その建物や部屋に必ず持ち主がいて毎月の地代などが地方と比べ物にならない額で発生して経済が回ってる。
拓矢は気に食わない久山に家賃を払っているがどうしたら久山と同じ様に物件を運営する側にまわれるか考えていた。

独り言拓矢「大家さんと知り合いになって物件運用させてくんないかなー働きたくない不労収入得たい」

そんな淡い事を考えていた

そもそもどうすれば単純に働く以外で食っていけるのだろう

今管理人していて家賃が15000円になってバイトのシフトを減らしても生きていけるから時間をどう使おうか模索していた。

シェアハウスの物件に出来そうな家
無いかなー家でネット見ても出てくるものでも無い。

久山に電話をかけてみた

拓矢「お疲れ様です、すいません誰か空き室や空き家持ってる大家さんとか紹介できる人いませんか?」

久山「いたら俺が管理してるよ、何うちの物件でも賃貸つけたら1万払うぜ」

拓矢「いや自分で運営させてくれるような物件か出来る物件無いかなと」

久山「法務局行って謄本でも取れば?」

拓矢「法務局、謄本?なんですかそれ」

久山「お前大学確か行ってたよな」

拓矢「はいK大でしたけど」

久山「学と知識ってのは違うみたいだなはは」

相変わらず感に触る言い方をする、、、

久山「いいか坊っちゃん、法務局行くとね住所とか地番分かれば会社の情報や建物の図面や誰が所有してるかとか分かるのよ、例えば人名+ビルとかだとその人が所有者ってことが多い、ポストとか見て1番上の階とかに同じ名前なら謄本取らなくてもほぼクロ、住宅地図と照らし合わせて目ぼしい建物見つけて大家の住所に営業かけれんだろ」

拓矢「はい、、世間知らずですいません」

久山「ちなみに建物なら外枠が黒い紙で収入印紙代1通600円かかるから、豊島法務局でも行って来い、ろくな人種いないけど」

拓矢「へ、、600円もかかるんですか?」

久山「0円で取れたり閲覧できたらヤバいだろ、ちなみに自分の嫌な奴の住所分かればそいつの住んでる区や市役所行って課税証明書取れば年収とかもわかるぜへへ、本来やっちゃいけないけどな」

拓矢「色々な世界があるんですね、、頑張ります、、」

その日から拓矢は池袋に住んでるのもあり目ぼしい建物を色々徘徊すること2週間

豊島法務局に行った
1通600円、馬鹿に出来ない
封筒に一万円札を入れる

雑多な空気
不動産屋か金融屋ばかり、スーツは来てても柄が悪そうな人が多い

拓矢「あれこの住所じゃ取れないんですか?」

受付「地番っていうのがあるのでそれちょっと役所で電話で調べて下さい他の所は」

もたもたしてるとその時封筒を落としていた。

スーツ男「すいません落としましたよ」

拓矢「有難うございます!」

地番を調べて受付に紙を渡す
受付「あちらで収入印紙を買ってください10通なので6000円ですね」

そして買おうと封筒を開けると、、
見事に1万円札が無い

拓矢「あれ?なんで金が無いんだ?あ!」

スーツ男はもういなかった

久山の言う通りろくなやつがいなかった。
いや盗られる自分が悪いと財布から千円札6枚を取出し東京の洗礼を全身で浴びた。

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