石川県で30年、福井県で10年。長きにわたって地元に根づき、お客さまと向き合いながら成長してきたセレクトショップ＜LOOP＞。オーナー自ら国内外からセレクトしてきたアイテムは、多くの顧客の心をつかんできました。

近隣のお客様だけではなく、石川県・福井県以外のまだ見ぬ方々との出会いを作り出したい。そこで検討を始めたのが3店舗目である「全国版LOOP」としてのネットショップ。「お客さまと向き合うように運営するネットショップ」を目指したオーナーの畑仲さんご夫婦が、どのような壁にぶつかり、どのように成功に向けて歩みを進めたのか。その赤裸々なお話をうかがいました。

「スタッフの反対」からはじまったネットショップ検討

長きにわたってお店を続けられるのはほんとうにすごいことですね。

畑仲さん：30年間という期間、石川県・福井県の地元密着型でお店を続けてこられたのは、ひとえにお客様に支えていただいたからにほかならないですね。そして、こうして続けてこられたおかげで、新しい欲求がわいてきて。

それが、県外へのチャレンジとなるネットショップだったと？

畑仲さん：はい、まさに。同じくファッションストアを運営している知人からも「ネットショップが伸びてきている」という話を聞いていました。今思うと焦りもすこし感じながらの期待、という感じだったかもしれません。「いつかは……」という気持ちから、いつのまにか「今やらなきゃ、取り残されて後悔する！」と危機感を覚えていて、覚悟が決まっていましたね。

オンラインで販売することに、社員の反応はいかがでしたか？

畑仲さん：圧倒的に反対されました（笑）。理由ははっきりしていて、オンラインで買い物をしたことのないスタッフが「そんなものでは商売になるわけがない」と、全面的に拒否反応を示しましたね。でも、「体験していないんだから、イメージできなくて当然だよな」と、逆に納得感もあったんです。

開始前からそんな壁があったのですね。その後はどうなったのでしょう？

畑仲さん：自信をもって取り組める人がやるべきだと思っているので、スタッフにまかせるのではなく、まずは自分自身でスタートすることに決めました。いい結果が出てくれば、納得するスタッフも増えるんじゃないかと思ったんです。それなので「やれることは全部やろう！」という強い気持ちではじめました（笑）。

うまくいかないネットショップ運営。不意に出会った「BASE」。

すごい決意ですね！　実際にどのようにはじめたのでしょうか？

畑仲さん：まず、「大手モール型ネットショップ」を使ってスタートしました。

運営した印象やお客さまの反応はいかがでしたか？

畑仲さん：モール型をはじめてしばらく経った、「お客様とのコミュニケーションが密にできていない」という悩みを感じるようになりましたね。たしかに注文は入ってくるんですが、単発での注文が続いてしまって。ほとんどのお客様がリピーターになっていただけませんでした。おそらく、多くのお客様が「大手ショッピングサイトで買った」という感覚だったのかと。＜LOOP webstore＞ではなくてね。

なるほど。その後はどうなりましたか？

畑仲さん：そんなあるとき、「カート型を使ってリピーターさんをすこしずつつかんできている」という個人運営のネットショップの話を聞いたんです。「実店舗はリピーターに支えられているし、＜LOOP＞はカート型が向いているのかな」と考えるようになりました。じつはそのときはまだ「BASE」を知らなくて、月額利用料のかかるカート系サービスもはじめてみていました。

モール型だけでなくカート型もはじめたのですね！　反応はいかがでしたか？

畑仲さん：正直、うまくいかなかったです。集客があまりうまくいかず、固定費がかかっているのに売上を思うように伸ばせなくて。「やっぱりカート型でもダメか……」とあきらめかけていたとき、当時名前も知らなかった「BASE」の説明会があると福井のお店から聞きつけて、ダメ元で参加してみました。

それが「BASE」との出会いだったのですね！

畑仲さん：そうなんです、ほんとうに不意なきっかけでしたね（笑）。その説明会で、「BASE」には月額固定の利用料がないと知って、「マイナスはないな」と思ったのが第一印象で。さっそく「BASE」にチャレンジしようという気持ちになりました。はじめていくと、登録が手軽で、商品写真・説明文などが自由に表現できて、手数料は安くて、お客様と（チャット）メッセージでやり取りできて、ライブ配信しながらの販売もできて……素直に「LOOPにピッタリだ！」と思いました（笑）。相性がよかったんですね。ほんとうにストレスなくはじめることができました。ご縁って大事だな、と感じていますね。

そう言っていただけてほんとうに光栄です！

（Instagramとネットショップの画像を合わせているところもポイント）

オンラインだけど、実店舗で買い物している感覚になれる「BASEライブ」

その後は、どのように伸ばしてこられたのでしょう？

ネットショップをはじめる前から、LINE公式アカウントを運用していたので、＜LOOP＞のLINE登録をしていただいているお客様に、タイムラインの商品紹介と合わせて、「BASE」の開始のご案内とアドレスを記載しました。当時、小松店（石川）と福井店を合わせて1,000人を超えるお客様にLINE登録をしていただいていました。すると、すこしずつ地元のお客様が「BASE」に興味を持っていただけるようになってきたんです。「BASE」の最初のお客様は、じつは店舗にも来られたことがある、お顔も存じ上げているお客様でしたね。あのときはほんとうにうれしかったです。それからしばらくは、実店舗に来られたことのある石川県・福井県のお客様が続いて、地元の方に愛されていることを実感しました。

それはうれしいですね！　その他、現在では何か取り組まれていますか？

今では、定期的に「BASEライブ」で商品を紹介しています。内容はまだ手探りですが、それまで接点がなかった県外の方にも＜LOOP webstore＞を知っていただく機会が増えました。ネットショップの説明文では伝わりづらい部分も、お客さまとの会話（コメント）のやり取りを通じて、実際に商品を購入していただける機会も増えてきましたね。リピートにつながっているのも大きいです。私達＜LOOP＞が思い描いていた、「オンラインだけど、実店舗でお買い物をする感覚」にすこし近づいてきたのかなと。今では、ライブ配信をすることも楽しくて！　その甲斐もあって、当初立てていた目標の数倍以上の成果が出ています。

素晴らしい成果ですね！　なにか得られた学びはありましたか？

「BASE」は日本全国からたくさんのショップが出店しているので、とくにショッピングアプリ「BASE」のなかでどうやったら＜LOOP＞を見つけてもらえるか、はじめたばかりのころは苦労しました。ですが、目に触れることが増えれば増えるほど、結果につながると感じています。

なるほど、とくにどの部分で苦労されましたか？

最初は、なかなかフォロワーが増えなかったことですね。Instagramで告知をするなど連動した試みもしましたが、フォロワー獲得にはあまりつながりませんでした。結果が少しずつ出るようになってきたのは、BASEライブを始めてからですね。配信を見てくださるお客様が、すこしずつ＜LOOP＞をフォローしてくれるようになってきて。新規のお客さま、リピーターのお客様のバランスが安定してきたように感じます。まだまだがんばらないとですけど（笑）。でもほんとうに、BASEライブは＜LOOP＞に合っていたと思いますね。

畑仲さんが感じる、BASEライブの利点
・静止画と説明文では伝えきれない商品の情報を、動きや言葉を添えてリアルタイムでお伝えできる
・ご視聴いただいているお客様からリアルな反応が伝わってくる
・お客様からのご質問やご要望に、すぐに対応できる
・スタッフや店の雰囲気、カラーを発信しやすい

その他、「BASE」を使ってみて感じることはありましたか？

ページは作りやすいし、商品登録も手軽で、商品写真・説明文が自由で。ほんとうにストレスなくはじめられました。あと、商品在庫、お客様からのご注文、お問い合わせ内容など、あらゆる情報が管理しやすくて、運用もスムーズでした。そして、なによりお客様とのやり取りを大切にしたい私たちが重宝したのが「メッセージ App」。より密に、より短時間でお客様とやりとりできますし、ほかでは見ないうれしい機能だと感じます。

スタッフの方の反応はいかがですか？

はじめは反対していたスタッフも、すこしずつ理解を示してくれるようになりました。今では運用もしてくれているのですが、「BASE」の使いやすさに共感してくれていて、ほかのサービスを利用していたときよりもストレスが軽減されたのも感じます。また、スピーディーにお客様対応ができることが信頼につながっているように思いますね。

今後、取り組んでいかれたいことはありますか？

販売目標も大切ですが、まずはショッピングアプリ「BASE」のフォロワーを増やしたいと思っています。＜LOOP＞を知っていただいていくことで、自ずと目標に近づくと思っています。今後もBASEライブを定期的に配信していきたいと思います。すこしずつ成長して、安定してくれればいいですね。とにかくチャレンジしてきてよかった、今はそう思っています。今後も「まずはやってみる」の精神で進めていきたいですね。もちろん＜LOOP＞に合う、合わないがあるので、試しながら考えながら、楽しくオンラインショップを運営していけたらと思っています。

活用ポイント

「LOOP webstore」のネットショップ活用ポイントは、以下になります。

・実店舗と同じようにお客様と向き合うような、ネットショップの運営を意識している。
・リピーターと深い繋がりを持つために、モール型よりも独自カート型が向いていた。
・BASEライブを通じて、新たなお客様との出会いを作り出している。
・「メッセージApp」でのスピーディーなお客様対応が信頼感を増している。

ネットショップと一言でいっても、モール型や独自カート型、それぞれにも様々なサービスが特有の機能をそろえています。これから開設という段階で、もっとも適切なものを選びぬいたところからはじめることはとても困難であることも事実です。

「BASE」は初期・月額コストが無料なので、オンラインショップ初心者の方でも、低リスクで試しながら活用を進めていただくことが可能です。実店舗のこだわりを活かしながらネットショップの第一歩をふみ出したい、そのような場合にもピッタリな「BASE」、是非チャレンジしてみませんか？