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【白のシリーズ】あなたらしさ、もっと自然に。


Takahiro Sakaiさん撮影(早朝の森林の空気感と神秘さ)

深夜のパーキングエリア

幻想的な

光に覆われ

想いのまま

感じたまま

Ichi Nakamuraさん撮影

冬の日没

本当に

はやくて

数分経てば

この景色も

消えてしまう

そんな

儚い風景に

どうしようもなく

魅かれる

Madoka Sibazakiさん撮影

そんな

日々の風景

僕が

まだ

知らない

みたこともない

白い世界

そう

思って

飛び込めば

彗星も

捉えられるかも

ね(^^)

Tashiro Besshoさん撮影

取り戻したいと

願う

あの一日

穏やかな

時間を

求めて

Rintaro Kanemotoさん撮影

真っ白な画用紙

でなくたって

自由に絵を

描いていくように

外へと踏み出す

今日一日の

第一歩

起点

Takahiro Sakaiさん撮影

さまざまな感覚

が動き出し

出会いたい

焦点を

もう一日

あの一日を

もう一日と

呼びかえるとき

静かに

気づくことがある

Restart

"Again, you can’t connect the dots looking forward. you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future."スティーブ・ジョブズ

「人間万事塞翁が馬」

自分がなすべき仕事

存在価値

実現したいこと

静かな夜や

朝の時間

自分の心を

見つめなおす

「自分の型」

答え合わせ

歪が

普通であること

人生は

派手じゃなくていい

ゆっくり

人生を

歩くことは

ときに

大切で

案外

すぐそこに

活きがいが

落ちているかも

しれないから

歩いている

「いま、ここ」

ちゃんと

気付けて

愉しめる

人でありたい

【白のシリーズ】


前田攝子句集『晴好』

「清明の山にたましひあづけ来し」
◆自選十五句より
スケートの少年父を離れけり

そらごとのやうに今年の桜満つ

ふくろふを彫れば梟鳴きにくる

みづぎはの砂の往き来や蘆の角

隠沼は夕日の高さ蛭蓆

軍鶏の子の喧嘩はじめる朝曇

小鳥来る羯諦羯諦唱ふれば

虫売に風の出てくる日暮かな

夜濯ぎや比叡の闇の根に住まひ

夕しぐれ大きな星をもたらしぬ

大島雄作句集『春風』

「ここからの山が正面更衣」
◆自選十五句より
わが性根種痘のころに定まりし

縁側は小春が寄つてゆくところ

虚子の忌の黴のよろしきチーズかな

汐まねき利き腕ばかり使ふから

初硯拙を守るといふことを

雪が来る耳のきれいな子どもたち

巣燕のなんでんかんでん口ひらく

台風圏叩いて枕ととのふる

蜂の巣を繕ふ蜂の泣きながら

野紺菊空がひらいてゆきにけり

島谷征良句集『南箕北斗』

「枯萩といへどもあれば心寄る」
◆自選十五句より
つらつらに見つつ椿と船の水脉

ラスター彩遠き見ぬ世の夏の色

一握を採る一望の土筆より

炎天となりゆく朝のものの影

原爆投下時刻直前水を打つ

山燒や火が生む風に火が乘つて

次の風また次の風芒原

秋風の遊行柳を去りにけり

松島や?に出て聞くほととぎす

筑波より九夜の地の涼しさよ

平石和美句集『蜜豆』

「草市を過ぐるたそがれ心かな」
◆自選十五句より
ことわりもなくいちじくに手を伸ばす

よその子が隣に坐る夏はじめ

古池やどんぐりいくらでも落ちる

日本や網戸の破れのセロテープ

梅雨深く妙な音立て洗濯機

肘ついて秋の金魚を掬ひけり

風呂の灯の暗きがよけれ年の宿

焚火離れて故郷を後にせり

利酒を含みては耳澄ましけり

俎板に鱗貼りつく啄木忌

佐藤博美句集『想』

「一行と離れてよりの花野かな」
◆自選十五句
うすらひの午後のかたちとなりゆけり

さざ波は休まざる波九月来る

さみしさに慣るるにちから冬木の芽

ひとびとにゆきわたりたる桜かな

梧桐や勉強部屋のありしころ

子規の忌と思ふ畳を拭きをりて

日に風に軽く目つむり若葉時

彼の世にて揃ふちちはは初昔

鳴き砂を心ゆくまで踏みて秋

六月の森より戻るどこか濡れ

酒井弘司句集『谷戸抄』

「柊の花にさわればわれも水」
◆自選十五句より
この星のいのちはいくつ春立てり

つくつくぼうし山より水を流す父

鬼やんま家を壊して出てゆけり

勝手口より純白の蝶来たり

焦土いま光の中に青山河

真っ白な一枚八月の手紙

青く光る地球は一つ敗戦忌

戦争を知らぬ蟻なり山走る

天地黙し夜を震えている雲雀

六月来る樺美智子のことは言わず

福神規子句集『人は旅人』

「さりながら人は旅人山法師」
◆自選十五句より
さいかちを振るや人生摩訶不思議

ほほづきの稜うつくしき通り雨

ままごとにかあさんがゐて草の花

鍵穴は古墳のかたち梅雨深し

思ひ出したくて落葉を踏んでをり

而して以下同文と卒業す

秋口の人としづかにすれちがふ

秋水に浸せばわが手小さくなる

木の芽空魚に戻りたくなりし

葉桜や人はかなしいとき笑ふ

大木あまり句集『星涼』

「きちきちと鳴いて心に入りくる」
◆自選十五句より
?杖や土のなかより春はくる

かりそめの踊いつしかひたむきに

たんぽぽや鈍器のやうな波が来る

握りつぶすならその?殻を下さい

願はくは滴りこそを死水に

身をよぢる月の柱の守宮かな

草原に舟をつなぎて世阿弥の忌

蝶よりもしづかに針を使ひをり

鳥籠に青き菜をたし春の風邪

田中裕明紛れをらむか雛市に

中山世一句集『草つらら』

「箒の目氷の上に続きけり」
◆自選十五句より
さへづりの奥千本となりにけり

金星の強き光や蒸鰈

御柱伐り出だす山氷りけり

七夕の笹立ててゆく艀かな

初氷草の匂ひのしてゐたる

真青なる気流あるべし鷹帰る

水盤に貴船の水を湛へたる

青き葉の流れ込んだる囮鮎

刀研ぐ雪中の水汲みきては

木曾谷を水の出でゆく月夜かな

大石香代子句集『鳥風』

「春惜しむ店の机にもの書いて」
◆自選十五句より
われに永き水棲のころ夕蛍

永き日や大仏を見て海を見て

海峡にかかる船あし秋のこゑ

少年のイエスは知らず草雲雀

人の世の晩景にあり氷頭膾

雪ぼたる木霊蒐めてゆきにけむ

昼寝覚柱鏡に入るひかり

東は西よりさびし冷し酒

南風吹く声なきものらわたなかに

露けしや漱石のペン子規の筆

山崎祐子句集『葉脈図』

「手をつなぐことが祈りよ三月は」
◆自選十五句より
やどり木に浮く力あり春隣

円柱のふくらむところ蝶の昼

掛け声の刹那に光水祝ひ

紅蓮朝日へ力ゆるめたり

人日の畑より抜く今日の糧

地の罅の鱗となれり大旱

逃水の一本道を触れ太鼓

腕伸ばす二尺の闇を踊るなり

囀の満ちたる森の濡れてゐる

蜩の門じやんがらの鉦通る

杉山久子句集『泉』

「小鳥来る旅の荷は日にあたゝまり」
◆自選十五句より
しろがねの鯉の吐きだす花の屑

みどりさす運河の果てに絵葉書屋

わが杖となる木に雪の記憶あり

雨粒を背負ひて蟻の立ちあがり

花吹雪先ゆく人をつゝみけり

弓つゝむ袋むらさき初嵐

勾玉のかたちに目覚めゐて白露

人間を映して閉づる兎の眼

生きてゐる冬の泉を聴くために

跳ぶまへのまばたきひとつ青蛙

白南風や鳥に生まれて鳥を追ひ

鈴木多江子句集『鳥船』

「菩提樹の樹魂のあげし夏満月」
◆自選十五句より
だんだんに寄り目になるぞ青葉木菟

てのひらの中に海あり蝶の昼

ピアノ鳴る耳の中まで大枯野

花びらは牡丹なりけり鯉の水

完結は愉悦のかたち晩白柚

業平も旅に痩せしか夕野分

忽然とわが齢あり大桜

太陽を殖やして稲の稔りけり

天日を鳶の流るる麦の秋

鈴虫や壺のかたちの失せにける

森澤程句集『プレイ・オブ・カラー』

「夢はじめ翡翠が魚を呑むほとり」
◆自選十五句より
かなぶんの青と藍との境界線

遠野にはおんどりの立つ扇風機

花栗や星より静かなものに坂

絵巻解きいつしか青野あるきゆく

給水塔てっぺんの鳥ゼリー冷ゆ

枯芙蓉眠るジュゴンを水槽に

国ありて湯舟の外に置く片手

水澄むと老婆に渡すタンバリン

母のように川をかくしている桜

夢はじめ翡翠が魚を呑むほとり

岩田由美句集『雲なつかし』

「天窓の雲なつかしや避暑の宿」
◆自選十五句より
をりをりに飛ぶ蟬見えて蟬時雨

雛祭コートにきらと雨の粒

青簾かけてこの世に内と外

代々のひひなを飾り人静か

鳥の恋梢をともに移りつつ

天高きまま満月の空となる

梅雨の月進む如しや風の雲

雷一打晴れ上がりたる伽藍かな

緑蔭や梢つぶさに水鏡

薔薇園に焚火の跡や風光る

対中いずみ句集『巣箱』

「さむさうなあたたかさうな巣箱かな」
◆自選十句より
まつすぐに山の雨くる桐の花

ワタクシハ猫派デ鷹派秋の風

月繊きことも水鳥引くことも

子の靴の砂出してゐる桜かな

人にまだ獣の匂ひ風花す

青梅や母とふたりの箸洗ふ

大き葉の下にこはれて紅蓮

蔓も実も莢も月光圏のもの

雷のあと鴉大きく鳴きにけり

踵より砂に沈みて涼しさよ

金山桜子句集『水辺のスケッチ』

「光りつつ波は泥打つ葦の角」
◆自選十五句より
あしかびに水あたたかき日なりけり

かささぎの恋石室に舟と星

まひまひの肉が朽葉をかかへこむ

行々子あぶくはじけるやうに鳴く

初蛙震へる腹を草の上

水底に触るるあごひげ大鯰

田へ下る轍はこべら埋めつくす

波のたりのたりと岸へ蓮の花

無いものを確かめてゐる仔猫かな

緑蔭は三本ほどの栃なりき

中田尚子句集『一声』

「汽笛一声耕人を呼ぶやうに」
◆自選十五句より
おほかたは集まつてゐる網戸かな

シャンパンの栓上がりくる銀河かな

汽笛一声耕人を呼ぶやうに

劇通の暮し慎まし青木の実

春寒のカードに鋏入れにけり

振つて干す敷布や四万六千日

土用東風少女喪服をきちんと着る

綿虫と呟く少し打ち解くる

夕凪や湯加減を問ふこゑ近く

鮟鱇鍋ときどき足のぶつかれり

安藤恭子句集『とびうを』

「明易の島に着きまた島に着く」
◆自選十五句より
カウベルは草噛むリズム雲の峰

こんなにも鳥を見てゐて寒に入る

フーコーの振り子ゆつくり秋めきぬ

ほほづきの鳴るごとく鳴き春の鹿

暗がりに薬箱ある雪解かな

海の色すつと変はりしとびをかな

登山靴ここに置けよと薪くべて

白紙にくるまれてゆく冬薔薇

夜に穴のあくほうたるの消えるたび

梨棚の剪定に火のしづかなる

【参考書評】

「ふつう」(d BOOKS)深澤直人(著)

“ふつう”は幸せの中にある。だから“ふつう”を取り戻したい

https://www.asahi.com/and/article/20200817/401739053/

【参考図書】

「白い夜明け―エスキモー・サガ」ジェイムズ ヒューストン(著)工藤政司(翻訳)

「夜明けのすべて」瀬尾まいこ(著)

「夜明けのはざま」町田そのこ(著), yasuo-range(イラスト)

「夜明けの縁をさ迷う人々」(角川文庫)小川洋子(著)

「夜明けの図書館」(ジュールコミックス)埜納タオ(著)

【おまけ】

「人間には寿命がある。

私達よりも死に近い場所にいるんだ。

人生には重大な決断をしなければならないときがいくつもあるが、あの子達はそれを先送りにできないんだ。」(ゼーリエ/漫画『葬送のフリーレン』)

ヨルシカ「晴る」


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