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小説 最高の休日 4

いくらなんでもはやすぎたかな。
店が開くにはまだ20分もあった。スマフォをだしラインチェック、それからヤフーのトップ画面を出す。例のお笑い芸人のセクハラニュースの新情報がまた出ている。ほんとに下らないと思いつつタップしてみてしまう。真帆はそんな自分に嫌気がさしつつも変えられないでいる。
1日のうち、こうやってスマフォを触る時間を足したら、一体どれぐらいの時間ができるんだろう。その時間で何かもっと生産的なこと、役に立つことができるんじゃないかな。
真帆はそうも考える。しかし結局は、ただ楽な方に流され、変えようとする努力もしないまま毎日は流れていく。子どもがいるから、パートで疲れてるから、言い訳はいくらでもできる。

「おはようございます」
スマフォをカバンに入れ、店内に足を踏み入れるとアナウンスで迎えられた。
右にはユニセックスが売りの服屋。左にはちょっと高めなハンバーガーショップ。真帆はそれを横目にエスカレーターを目指した。まずは2階にある無印良品から見よう。


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