はじめてのヘビ狩り
大学3年生の時、同級生7人でヘビを捕まえて食べたことがある
何かのイベントがあったわけでも、大学の講義の一環というわけでもなく、プライベートでだ
企画したのは僕だったが、
7人も集まったのは驚きだった
しかもそのうち3人は女性だった
物好きがいるものだなぁ、と内心思った
( どの口が言うんだって話だけど、、 )
企画の動機は、簡単に言えば、狩猟から調理までの
原始的な体験をしたかったから、だ
*
当日
天気は快晴、絶好のヘビ日和だった
学校で集合し、2つの班に別れてからヘビがいそうな田んぼへ向かった
ちなみに、車持ちがいたので移動は車だった
田んぼに着くと早速、捜索開始
僕の班は、まずはじめに側溝付近を捜索
( ヘビのエサはカエルなので、カエルがいそうなところを中心に探そうと思ったので側溝なのだ )
すると、すぐに草むらで見つけた
体長60cmくらいのシマヘビだ
シマヘビは毒がないので、噛まれても平気なのだが、いざ目の前にするとその不気味な動きと迫力にビビってしまった
( 枝で押さえつけるか、足で頭を踏むか )
などと、僕が捕獲に躊躇していると、友達が勢いよく右手を伸ばし、尻尾を捕らえた
が、その手をスルッと抜けてヘビは逃げた
逃げたヘビは側溝に流れる水の中を泳ぎはじめ、プラスチックのゴミや落ち葉の中に隠れてしまった
大まかな位置はわかっても隠れてしまっているため、不用意に手を出したらそこにヘビの頭があってそのまま噛まれるかもしれない
そんな危険があるので、その辺にあった木の棒を使って側溝の中の障害物に手当り次第つついてみた
つつき始めて1、2分したとき、ヘビがプラスチックゴミの間から顔を出した
そして、スルスルと身をよじらせながら水中を泳ぎはじめた
それを見た先程の果敢な友達は、今度こそは!とばかりに手を伸ばし、尻尾を掴み、ヘビを水中から陸へと放り投げた
竜のごとく空中を舞ったヘビは、陸に着地するなりまたも逃亡を図る
だが、今度は逃がすまいとする勇敢な友達は、ヘビの頭を踏みつけて逃亡を阻止
もちろん頭を潰さない程度に、だ
班全員でその友人にかけより、
ヘビの様子を見てみる
尻尾がジタバタとまるでムチのようにうねる
だが、その抵抗もむなしく友人の足はビクともしないようだった
可哀想だな、と思ったものの、今日はこいつを食べるために来たのだと自分に言い聞かせた
そして、僕は友人の足の下にあるヘビの頭を右手で押さえつけ、口が開かないように注意しながら頭を持ち上げた
持ち上げられたヘビは諦めてしまったのか、
さっきよりも尻尾の躍動感がない
だらーんと尻尾が垂れている
僕は持ち上げたヘビを百均で買ってきた洗濯ネットに放り込んだ
ネットで調べてみると、ヘビを捕まえたときにいれる袋として洗濯ネットがオススメとあったので、前日に買ってきたのだ
ほんと、ネットってなんでも載っている
Google先生ありがと!
僕らの班にとっては、
これが初めて仕留めた獲物だった
これは幸先が良いぞ!
と思い、期待に胸を膨らませて再び捜索をはじめた
しかし、結局収穫はそれだけだった
それ以降の時間は、
ただひたすら田んぼの周りを
散歩しているだけだった
天気も良くていい散歩だった、、、
*
前もって決めていた捜索打ち切りの
時間になったので、捜索( 散歩 )をやめて
決めていた集合場所に到着すると、
まだもう一つの班が来ていなかった
少し遅れて、もう一つの班が帰ってきた
僕らの班は自信なさげに今回の成果として、ヘビ一匹が入った洗濯ネットを相手の班に見せた
すると、相手の班はニヤつきながら自分らの洗濯ネットを見せつけてきた
見せつけられたネットの中には何匹ものヘビがうにょうにょとうごめいていた
ウナギの養殖場の様子をテレビで見たことがあるが、まるでそれで見たウナギがぎっしり詰められた生簀のような洗濯ネットだった
なんとシマヘビを六匹も捕まえていたという
なんでも、一匹捕まえたことをキッカケに、最初はヘビを触ることすら躊躇していたメンバーがだんだん触ることや捕まえることに慣れてきて捕獲が上達したらしい
なんという、上達のはやさ、、、
おそらく班のメンバーの何人かは「 がくしゅうそうち」を持ち物として持っていたのだろう
( ポケモン参照 )
ということで、
捕まえた7匹でいよいよ調理開始だ
*
文量が思ったよりも多くなってしまったので、
調理についてはまた後日!
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