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島には、「生きる」がある。「今」がある。 大崎下島4日間滞在記

2024年3月末。京都で怒涛の学会参加と会社の経営合宿コーディネートを終えた。

一息つくまもなく、続けて自分たちの会社の経営合宿をしに、広島は大崎下島へ。

大崎下島へ。島を越えた先にある島。

広島の南に位置する呉市から車でさらに1時間、南へ。

島を3つ越えた先に、大崎下島はある。
全体でも2000人弱。友人が住んでいる集落には約400人が暮らす。

迎えてくれた友人が運転する車に揺られながら、
島の空気を感じる。
ふっと、息が抜ける。

隣の島からみた大崎下島

ここに東京でデザイナーをしていた2人が仕事をやめ、大崎下島に移り住み、古民家を借り上げ、会社を立ち上げて暮らしている。
合同会社逍遥学派(やっぱり素敵な名前だ)のお二人の所に滞在しながら合宿をさせてもらった。

泊まらせてもらった古民家

広島を楽しむ。想定外OK。ゆっくり。決める。

会社の方向性や今後の話をじっくりとしつつも、
閉じこもって終わらないよう、大切にしたいグラウンドルールをつくった。

グラウンドルール

グラウンドルール通り、話がいい感じに煮詰まったら外へ。

こんな価値を出していこう、こんな課題を解決しよう。
いつまでにいくら稼ごう。

(まだ幅を利かせている)資本主義社会で会社をやっている以上は、
こういう話と向き合う必要がある。

でも島で息を吸って、歩いて、感じること。

仕事よりも何よりも、

いつだって「生きる」が先にある。

「今」がある。


浜辺へ。貝を拾う。

浜辺で貝を拾うワーク。


拾った貝について本人が説明する前に、周りの人が想像してあれこれ言う。

「まりちゃん」へ。島唯一のお好み焼き屋。

ある日のお昼は島の名物食堂「まりちゃん」へ。

電話で予約しようとしても、店主「まりちゃん」は忙しい中お好み焼きを焼きながら取ってくれるから、一言だけしか伝えられないらしい。

一回に伝えられるのは「これから行きます。●人です」「あいよ」がやっと。

それ以上何か伝えようとするともう電話が切れているとか。

うーん、面白い。

「まりちゃん」へ続く路地。地元の人じゃないと辿り着けないような細路地を抜けていく

「まりちゃん」に着くと、カウンター数席とテーブルが1つ。
小さな食堂に、地元の人たちが入れ替わり立ち替わり。

まりちゃんは手際よく、忙しそうだ。

まりちゃん

お好み焼きの美味しそうな匂い。お腹がぐう。

目の前の鉄板で焼いてくれ、「はい」と出される。

そのまま鉄板の上で、コテで食べる。

今思い出してもよだれが出るぐらい、うんまい。

大の大人がお腹いっぱいになるぐらいのボリューム。
この物価高で、一人700円。

食べ終わると、「飲んでくか?」と頼んでないコーヒーが出てくる。

お好み焼きを食べ切れず持ち帰ろうとすると、1人1個ずつみかんをくれた。

うーん。資本主義とは?

別に、資本主義の中で生きるかどうかは、
実は自分たちで選べるのではないか?

そんなことを考えさせてくれた。
とにかく、美味しかった。まりちゃん、ありがとう。

訪れたのは3月末だったが、「まりちゃん」は店主まりちゃんが膝の手術のために4月から6月まで店をお休みするらしい。

ゆっくり、ご自愛してください。

在るのは、人と人。暮らし。

あっという間の数日間だったが、思い返してもいい日々だった。

色々悩んだり、先の見えない未来のことを考えて途方にくれることもあるけれど。
それでも暮らしは続く。

それなら、どうせなら。
楽しく。軽やかに。生きれる時は生きてみよう。

合同会社&ante(左)と逍遥学派(右)

追伸

逍遥学派さんは、今広島内に新しい拠点「みみみみみ」を作っている。

見る視る観る看る診る……「みる」ことがテーマだそうだ。
ぜひこの記事を読んで「面白そう」と思った方は、今後の逍遥学派さんの動きを追ってみてくださいね。

記事内 写真のクレジット:福崎陸央(合同会社逍遥学派)


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