ぶんいち|博士課程で「学び」研究中

学習科学研究者🐥北海道旭川出身。教育NPOで表現教育の企画運営。地元でアフタースクール…

ぶんいち|博士課程で「学び」研究中

学習科学研究者🐥北海道旭川出身。教育NPOで表現教育の企画運営。地元でアフタースクール立上げ。🇸🇪の大学院で教育科学(修士)を修了→日本の博士課程で学習科学を専攻中。研究と並行して合同会社&anteを共同創業、対話の場づくり。キャリアコンサルタント、プロコーチ。

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  • 交換note

    • 16本

    交換noteとは、対話・実践ラボの参加者たちが「対話」について考えたあれこれを「交換ノート」のように書き綴っていく取り組みです。

最近の記事

島には、「生きる」がある。「今」がある。 大崎下島4日間滞在記

2024年3月末。京都で怒涛の学会参加と会社の経営合宿コーディネートを終えた。 一息つくまもなく、続けて自分たちの会社の経営合宿をしに、広島は大崎下島へ。 大崎下島へ。島を越えた先にある島。広島の南に位置する呉市から車でさらに1時間、南へ。 島を3つ越えた先に、大崎下島はある。 全体でも2000人弱。友人が住んでいる集落には約400人が暮らす。 迎えてくれた友人が運転する車に揺られながら、 島の空気を感じる。 ふっと、息が抜ける。 ここに東京でデザイナーをしていた2

    • 学びには3種類ある。【学び研究】

      なぜこの記事を書こうとしたか?博士課程に進んで「学び」の研究をしていると、よく言われるのが 「学ぶのが好きなんだね〜」 「お勉強が好きなんだね〜」という言葉です。 たしかに学ぶのは好きなんですが、この学びといえば「お勉強」という構図には違和感を感じます。そういう面もありますが、実は、学びって1種類じゃないんですよね。 この記事は、学びの研究では学びをどう捉えているか? というものをご紹介します。 学びが好きな方、学びの研究ってどういう風に学びを捉えているんだろう? と

      • 「学び」研究を実践と繋げたい、私の自己紹介

        このnoteでは私の自己紹介をしていきます。 ぶんいちです。静岡県浜松市に住んでいます。スウェーデンのヨーテボリ大学で修士課程を修了(教育科学)。今は創造科学技術大学院(静岡大学)の博士課程に所属し、学びの研究をしています。 専門は学習科学です。特に人間らしいコミュニケーションから生まれる学び、フィードバックや対話の研究をAIと絡めながらしています。現在は「生成AIとのコミュニケーション」をテーマに論文を書いたりしています。 研究と並行して修士留学中に合同会社を立ち上げ、

        • 「ChatGPTは人間の創作を助けるか?」海外で話題の記事考察と教育×AIの未来。

          みなさん、ChatGPT使ってますか?  ここではChatGPTの概要については説明しません。「ChatGPTって何?」という方は既に色々な方の解説記事や動画が出ていると思いますので、ぜひそちらを参考にしてください。 このnoteでは2023年2月9日にThe New Yorkerに掲載された 「ChatGPT Is a Blurry JPEG of the Web」 (原文英語。邦訳すると「ChatGPTはWeb上のボヤけたJPEGである」) 米国の著名なSF作家であるT

        島には、「生きる」がある。「今」がある。 大崎下島4日間滞在記

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          海外大学院で英語力は伸びるのか?

          ふと思い立ち、とても久々にnote更新。 現在社会人留学生としてスウェーデンのヨーテボリ大学 (University of Gothenburg) 修士課程(IT & Learning)に在籍しています。 20代の最後に入学し、現在2年目。あと半年弱で卒業です。 今回は英語についてのnoteです(スウェーデンでの大学院は英語で行われています)。自分は帰国子女でも留学経験がこれまである訳でもなかったので、英語についてはかなり苦労してきました。 留学まで英語にはほぼお金をか

          海外大学院で英語力は伸びるのか?

          「私」が幸せにならないと、「私たち」は幸せにできないのか?

          非常に経済的に厳しい立場におかれ苦労されながら、お子さんを一人で育てられてきた方が「信じられるのは私だけですから」とお話されている記事を読んだ。 読んでいて、その方がどんなに大変な思いをしながら生きてこられたか。胸がギュッとしたと同時に、「私」と「私たち」について考えさせられた。 今自分が住んでいるスウェーデン。北欧はいわゆる「幸福度ランキング」が高い国々だけれど、実際に住んでみて理想郷は無いと感じたし、日本の方が住み良いなと感じた部分もいくつもある。 まだ住み始めて半

          「私」が幸せにならないと、「私たち」は幸せにできないのか?

          向き合いたくないことと向き合うために。

          2022年1月からスウェーデンで社会人大学院生をしています。 スウェーデンの公共報道機関SVTが発信する記事の中で、児童心理学者アンナ・ノーレンさんが『戦争について子どもと話すために』というタイトルで、3つの点に触れていました。  年齢関係なく大人自身にとっても考えさせられることであり、戦争を超えた普遍的なコミュニケーションの形でもあると思い、重要だと思った部分を和訳の上、シェアします。 ①「隠さない」- Dölj inget 現実に起きていることを隠したり、無かったこ

          向き合いたくないことと向き合うために。

          差別を少しでも減らせないか考えてみるnote

          差別について考えさせられる日々です。少しでも考えを深められないかなと思い、最近読んだ差別についての本から、「これは差別そのものについて考えてみる上で大切だ」というポイントをnoteにまとめてみました。  問題自体がシンプルではありません。観点を絞りましたが引用入れて8,000字あります。かといって詳しい方には物足りないかもしれません。「差別についてまだよく分かってないけど、じっくり考えてみたい」という方向けに書きました。(いや時間ねぇよって方は、少しでも考えるために「さいご

          差別を少しでも減らせないか考えてみるnote

          #BlackLivesMatterへの違和感から(青年とネコ)

          青年:……ただいま。 ネコ:おかえり。 なんか元気ないように見えるけど。 青年:……うん。ちょっとね。 ネコ:どうしたの? 青年:……差別について考えてて。 ネコ:……差別か。 考えるきっかけでもあったの? 青年:うん。最近ニュースを見ててね。すごく嫌な気持ちになるんだ……。差別によって、また一人の黒人の方の命が失われてしまった。  ネコ:……そうなんだ。 青年:#BlackLivesMatterっていう、黒人差別抗議運動がすご

          #BlackLivesMatterへの違和感から(青年とネコ)

          コロナが終わって元通りになって欲しくないもの

          自分が携わっていた夏のツアーイベントが、全て中止が決まった。 覚悟はしていた。難しい状況だということは勿論わかっていたけど、会えるはずだった人たち、諦めず準備を続けてくださっていた方々、楽しみにしてくださっていた方々の顔を思い浮かべると無念だ。 同時に自分たちができる取り組みを始めたり、作ったビデオレターに「また会えますように」と気持ちを込めたり、応援し続けてくださる方々の存在に、感謝と共に背筋が伸びる思いでもある。 そして、まず生活を整える。今を生きながら、元気があると

          コロナが終わって元通りになって欲しくないもの

          外出自粛生活を豊かにしてくれる7つのモノ

          まだまだ続くよ外出自粛生活。週に1度の食料買い出しで外に出た時に歩いている人を見かけると「おっ。生の人だ」と思うようになってきました。生の人……。 有り難く基本在宅ワークに切り替えて仕事ができている分、一人暮らしなのでリアルではほぼ誰とも会っていないです。 会いたい人に直接会えない、外で活動ができないのは本当に残念だけれど、一方で少しでも充実した「外出自粛生活」を送れるように色々と試しています。どんなモノが自分の生活を豊かにしてくれているのか、それが可能にしてくれていること

          外出自粛生活を豊かにしてくれる7つのモノ

          家にいながら人を殺さないために。

          火曜と金曜は燃えるゴミの日だ。 土曜日は燃えないゴミ、月曜日はペットボトル。 ゴミ出しも、こんな時でも毎日回収してくれる人がいるから成り立っている。 何気なく過ごしていると見過ごしてしまう、当たり前の有り難みが今なら分かる。 東京を始め都市圏に緊急事態宣言が出されてもうすぐ1週間になる。コロナウイルスと戦い続けるにせよ、共存するにせよ長期戦になるだろう。 WHOの見解では、有効なワクチンが開発されるには18ヶ月かかるとも言われている。 相変わらず先が見えず、ストレスがかかる

          家にいながら人を殺さないために。

          今だけを楽しむな。

          週末の外出自粛要請が首都圏で出された。 会社の近くは毎年夜桜が綺麗な花見スポットだが、今は夜に人が集まらないようにライトは点かず、真っ暗だ。 それでも仕事が終わった帰り道、暗い桜の下に沢山の人が群がっているのを通りすがりに見てしまい、ゾッとした。 家に帰った後も気持ちが落ち着かず、この文章を書いている。 * 確かに日本では(見かけの)コロナウイルス感染者数は現時点で世界に比べると非常に少ない。 目に見えるものではないので、経済の閉塞感ばかりが前面に出て、ウイルス